
2021年10月31日(日)。第49回衆議院選挙の開票結果はすべて出揃いました。自民党は選挙前の議席を減らしたものの衆議院の17の常任委員会で委員長を出した上で「過半数の委員」を確保できる「絶対安定多数」に到達しました。公明党は微増。日本維新の会は大躍進を遂げるなど自公維の大勝で幕を閉じました。
■自民261、絶対安定多数 立民後退、維新3倍増―衆院選、全議席確定【21衆院選】
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021110100402&g=pol
時事ドットコム 2021年11月01日08時21分
10月31日投開票の第49回衆院選は1日午前、全議席が確定した。自民党は公示前の276議席から減らしたものの、焦点の過半数(233)を大きく超え、国会を安定的に運営できる絶対安定多数の261に到達。共産党など野党4党と共闘を進めた立憲民主党は公示前の110議席に届かず、96議席に後退した。共闘から距離を置いた日本維新の会は3倍以上に増やし、第3党に躍進した。
■改憲勢力、3分の2の310議席獲得確実に
https://nordot.app/827569198661173248
共同通信 2021/11/1 00:44 (JST) 11/1 01:01 (JST) updated
自民、公明、日本維新の会に、与党系無所属を加えた改憲勢力で3分の2の310議席獲得が確実となった。
各政党の獲得議席!
各政党の獲得議席は以下の通りです。()内は公示前の議席です。
自民党は261議席(276議席)、公明党は32議席(29議席)、立憲民主党は96議席(109議席)、日本共産党は10議席(12議席)、日本維新の会は41議席(11議席)、国民民主党は11議席(8議席)社民党は1議席(1議席)、れいわ新選組は3議席(1議席)、NHKと裁判している党 弁護士法72条違反で(NHK党)は0議席(1議席)、無所属は10議席です。
石原伸晃氏、甘利明氏、小沢一郎氏、辻元清美氏など重鎮は次々に落選(一部比例で復活当選)、枝野幸男氏は自身の選挙区で大苦戦、これまでは落選なんて考えられなかった人は与野党共に一気に落ちた形で良くも悪くも世代交代の波を感じる結果です。
勝者は日本維新の会!
驚くべきは「日本維新の会」です。公示前の約4倍増の大躍進で「第3政党」に躍り出ました。自民党+立憲野党の一部の減らした議席をほぼそのまま取り込んだ形で「政権批判票」の受け皿になっているのは間違いありません。今回の衆議院選挙の勝者は間違いなく同党です。
立憲野党は大惨敗で枝野幸男氏の進退問題に!
同じく中道右派の国民民主党は微増、逆に「立憲野党」は公示前の議席を減らす結果で大惨敗、支持母体の「連合」を敵に回してまで日本共産党に接近した事や左傾化し過ぎた政策はマイナスに影響しています。
自公以上に人材難の立憲民主党で枝野幸男氏を交代させるのは難しいと思います。しかし、幹事長の福山哲郎氏や国会対策委員長の安住淳氏などは交代必須です。誰も責任を取らないのであれば政権交代は永久に不可能です。
Twitterの反応!
投票率55%。これじゃ政治は動かない。政権交代の機運は全く高まらず「自公が低投票率で組織票を固め逃げ切り」の毎度のパターンを許した。野党の首相候補だった枝野氏の政治責任は重大。山本太郎の破壊力と共産の組織力を生かせなかったのが敗因。立憲のわずかばかりの議席増のため野党共闘を弄んだ。 https://t.co/9T3PCRLEVL
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 31, 2021
枝野代表も政権交代を実現できなかったことについて反省の弁なし。過半数に遠く及ばないのに「多くの選挙区で大接戦に持ち込めた」と、まるで勝利宣言のよう。代表に居座る気満々だ。連合に「お礼」を言う一方、共産やれいわには具体的な言及なし。立憲の皆さん、他の野党の皆さん、これでいいの? https://t.co/4R5AHQ56Ip
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 31, 2021
自民党は立憲が枝野体制のうちは安泰と思っている。マスコミも政権交代が起きず万年野党の枝野体制は安心。だから「立憲は議席増の勢い」と報道し枝野体制を守っている。野党第一党が「政権交代できず」という敗北を率直に認めず議席増で「勝った、勝った」と喜んでいるうちは政権交代は永久に無理だ。 https://t.co/8YJOjylUqS
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 31, 2021
立憲の福山幹事長は「一定の支持を得た」と勝利宣言のようなコメント。いい加減にしてほしい。政権をかけた戦いに過半数をとれなければ野党第一党は敗北だ。枝野福山両氏は地位にしがみつくべきではない。野党共闘を軽視する現体制で来夏の参院選はとても戦えない。立憲党内は福山発言を黙認するのか? https://t.co/7L3nEJ3T9X
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 31, 2021
自民党内では「来夏の参院選は岸田首相では戦えない」との声が高まるだろう。安倍・麻生氏と二階・菅氏が党内抗争している余裕はなく「ポスト岸田」を誰にするか「談合」が始まるのではないか。有力なのはやはり河野太郎氏か。「首相の取り替え」で選挙を乗り越えることが繰り返されていいのか。 https://t.co/7i7Mv0y19u
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 31, 2021
自民減で連立相手の公明の存在感が高まる。一方、維新躍進を受け維新を連立に引き込む動きも出てくるだろう。公明は対抗して連合(国民民主)との関係を強化するのでは。自民党内で維新派と公明・連合派の主導権争いが始まるとみられる。連立政治に軸足が移り自民暴走に歯止めがかかれば一歩前進。 https://t.co/j1DhAMQl7I
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 31, 2021
野党一本化に加え注目選挙区になれば自民幹事長の甘利氏や派閥領袖の石原氏ら大物に対抗できることが示された。立憲は共産やれいわに一方的に譲歩を迫るのではなく山本太郎氏や池内さおり氏ら注目候補を野党共闘シンボル候補に担げば投票率を引き上げ政権交代できたはずだ。枝野氏の戦略ミスが残念。 https://t.co/im2AjW6FAq
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 31, 2021
自公過半数維持で岸田政権は続行する見通しだが、議席大幅減で岸田首相の求心力低下は必至だ。
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 31, 2021
野党第一党の立憲民主党は議席を伸ばしても政権交代には遠く及ばず「敗北」と判定すべき。「野党共闘」に中途半端な態度を取り続けた枝野代表は引責辞任し、来夏参院選に向けて人心一新が不可欠だ。
衆院選は与野党の政権をかけた戦い。過半数を取れば勝ち、取れなければ負け。公示前議席からの増減で判定すると「政権維持しても負け」「政権交代しなくても勝ち」という意味不明の結果になる。議席を増やしても政権交代しなければ負け。そう退路を断ってこそ接戦区で勝てる。https://t.co/jPN8OEwzM3
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) October 21, 2021
投票率は戦後3番目の低水準?
衆議院選挙の投票率は期日前投票を行った2058万4847人の分を含めて全国で「55.93%程度」になる見通しです。前回2017年(平成29年)の衆議院選挙の最終投票率を2ポイント上回ったものの戦後3番目に低い水準になりそうです。





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