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【児童生徒性暴力】裁量的拒絶権!与党ワーキングチーム「猥褻教員」への「免許再交付」を拒否可能に!職業選択の自由や個人情報保護で課題山積?

政治・経済・時事問題
constitutionalism_2021_04_15

児童・生徒に猥褻行為をした教員を教育現場に戻せない仕組を検討するワーキングチームを発足させた自公両党は「新法」の概要を示しました。現行法では教員免許失効後「3年」経てば免許の再取得は可能です。新法案では「都道府県教育委員会」に再交付の適格性を判断する「裁量的拒絶権」を認める内容です。一方で、児童・生徒の性的自己決定権と教員の人権や個人情報保護の両面で課題は山積です。

■免許再交付の拒否可能に“わいせつ教員排除”骨子案
https://www.fnn.jp/articles/-/168730
2021年4月13日 火曜 午前6:12


わいせつ教員の根絶を目指す自民・公明両党の検討チームが、わいせつ行為などで懲戒免職となった教員に対し、教員免許の再交付の拒否も可能にする新法の骨子案を明らかにした。「与党わいせつ教員根絶立法検討ワーキングチーム」は12日、新法の骨子案を示した。

■わいせつ教員への免許再交付 教委に「拒絶権」
https://www.sankei.com/politics/news/210412/plt2104120018-n1.html
産経新聞 2021.4.12 19:26


わいせつ教員が教育現場に戻れない仕組みづくりをめぐっては、文部科学省が免許の再取得を無期限で認めないようにする教育職員免許法改正案を検討していたが、「職業選択の自由に抵触しかねない」などの指摘を受け、今国会への提出を見送った。WTでは、医師法などと同様に、免許を交付する側に裁量的拒絶権を与える形とすることで、憲法上の問題は解決できるとみている。

WTは12日の会合で、法案の概要をメンバーに提示した。WT幹部は「概要は新法案の骨子案とほぼ同じ」としている。

一生排除は憲法違反?


2021年3月1日(月)。自公両党は児童・生徒に猥褻行為をした教員を教育現場に戻せない仕組を検討する「与党わいせつ教員根絶立法検討ワーキングチーム(WT)」を発足させました。新法の制定を念頭に議論を進めて通常国会への法案提出を目指します。

2021年4月12日(月)。WTは児童・生徒への猥褻行為で懲戒免職になった教員を教育現場に戻さない為に検討している「新法」の概要を示しました。現行法では教員免許失効後「3年」経てば免許の再取得は可能です。新法案では「都道府県教育委員会」に再交付の適格性を判断する「裁量的拒絶権」を認める内容です。

児童・生徒への性暴力・性犯罪に対する「懲戒免職処分」「教員免許」を失効した場合は「再び免許を与える事は適当である」と認められた場合に限って再交付可能にします。免許を付与する都道府県教育委員会には「第三者委員会」の意見を聴く事を義務付ました。

また、国や自治体に対して都道府県教委や学校側で猥褻教員の氏名や懲戒処分の根拠になった具体的な事実などを把握できる「データベース」を構築する責務を盛り込む方針です。自公両党は議員立法で法案を提出した上で通常国会での成立を目指しています。

児童・生徒と私的SNS禁止に!


■児童生徒と私的SNS禁止に 文科省がわいせつ教員対策
https://www.asahi.com/articles/ASP4D66R5P4DUTIL022.html
朝日新聞デジタル 伊藤和行 2021年4月12日 19時09分


児童生徒へのわいせつ行為で処分を受ける教員が後を絶たないことを受け、文部科学省は、児童生徒と私的なSNSのやりとりを禁止する通知を都道府県教育委員会などに出した。密室で児童生徒と接する状況をつくらないことや、教員や児童生徒にアンケートをして被害の実態把握をすることなども求めた。

更に、文部科学省は児童・生徒とSNSなどでの私的なやり取りを禁止する通知を都道府県教育委員会などに出しました。必要な業務連絡をする場合は学校の管理職らでルールを明確化するように求めています。現時点で罰則等は不明です。懲戒処分の対象にしないのであれば此方は賛成できます。

慎重な議論を!


文部科学省は免許の再取得を無期限で認めないようにする「教育職員免許法改正案」を検討していました。しかし「職業選択の自由に抵触しかねない」と指摘を受けて法案提出を見送っています。裁量的拒絶権を与える形の新法で憲法上の問題をクリアします。

社会復帰や更生の観点で刑法34条では禁固刑以上については原則10年、罰金刑以下については原則5年で刑は消滅します。再犯の「可能性」で言えば窃盗など他の犯罪も同様なのでこの辺りの整合性については慎重に議論するべきです。

政府・与党の方針は概評価できるものの運用は相当慎重でなければ危険です。中立・公平・公正・正確な事実確認や異議(処分不服)の申し立ての仕組を作らなければ重大な権利侵害に繋がりかねません。

児童・生徒の性的自己決定権は?


新法案では教員による児童・生徒への性暴力根絶をスローガンに「児童・生徒本人の同意の有無に係らず教員による児童・生徒との性交や猥褻行為など」を対象の「児童生徒性暴力」と定義しました。同意の有無に関係なくアウトは流石に無茶苦茶です。最大の問題はこの部分です。

幼児や小学生は別として中高生や大学生に対して性的欲求を持つ事は精神医学上の小児性愛障害ではありません。また「性交渉(類似行為含)」については「13歳以上」であれば原則的に問題ありません。自公両党の新法案では非常に雑に定義しています。

刑法176条及び刑法177条は「13歳未満」の者に対する「猥褻な行為」「性交渉」を禁止していてこれに反すれば相手の同意の有無に関係なく処罰されます。また、13歳以上の場合は「暴行又は脅迫」を用いた場合や「心神喪失若しくは抗拒不能に乗じて又は心神を喪失させ若しくは抗拒不能」にさせて性交渉をした場合は処罰対象になります。

平成29年の改正で新設された「刑法179条」は暴行又は脅迫等に関係なく「監護者」「18未満の者」の依存関係性・影響力によって性交渉に及んだ場合は処罰されます。

一般的に「18歳未満」を対象にした交際や性交渉は一律に犯罪ではありません。法律上許されない性交渉は「18歳未満の児童に対して有償で性行為をするなど違法性のある場合(児童買春)」を除けば「児童福祉法」や各都道府県の所謂「淫行条例」で規制している「淫らな性交渉」です。重要なのは一律に禁止している訳ではなく原則的に問題はないものの例外的に淫らな性交渉は禁止されている事です。

国民の行為は原則的に尊重されていて自由を認めています。性交渉については個人の尊厳を基礎付ける極めて重要で根本的な権利である「性的自己決定権」の問題になります。当然この権利を国家権力で制約する場合は公共の福祉の為に最小限度でなければなりません。

性犯罪・性暴力を煽る人達はこの原則と例外を間違えています。端的に言えば18歳未満の青少年も自身で相手を選んで性交渉をする性的自己決定権を有しています。個々人の恋愛感情やそれに基くコミュニケーションの自由は最大限に保障されなければなりません。国家権力に制限されずに自身の意思で自由に決定できる状況は保障されるべきです。

性暴力・性犯罪を巡っては、政府・与党は言うに及ばず普段は護憲寄で警察権力の拡大などに慎重な野党やその支持者まで感情的に厳罰化を煽る傾向にあります。児童・生徒の性的自己決定権と教員の人権(職業選択の自由など)や個人情報保護の両面で殊更慎重に議論しなければなりません。

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