
日英の両政府は「日英経済連携協定(EPA)」の署名式を行いました。茂木敏充外務相と英国のエリザベス・トラス国際貿易相は握手を交して新たな自由貿易協定の内容に合意。2026年を目処に英国に輸出される日本車の自動車関税は撤廃されるなど合意内容は概英国の大勝です。英国のEU離脱を受けて異例の交渉開始4カ月半でスピード合意しました。臨時国会の承認を得て正式に成立する見通しです。
■日EU経済連携協定(EPA)/日英包括的経済連携協定(EPA)について
https://www.jetro.go.jp/world/europe/eu/epa/
ジェトロ(日本貿易振興機構) 2020年10月23日更新
■日英、EPAに署名 21年1月発効めざす
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65355960T21C20A0MM0000/
日本経済新聞 2020/10/23 12:06
日英両政府は23日、都内の飯倉公館で日英経済連携協定(EPA)の署名式を開いた。英国のトラス国際貿易相が来日し、茂木敏充外相と式典に臨んだ。日英両国で議会の承認を経て、2021年1月の発効を目指す。
■日英両政府、EPA協定に署名 年明け発効へ、自動車関税26年撤廃
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020102300194&g=eco
時事ドットコム 2020年10月23日 12時34分
日本車への関税(現在7.5%)は段階的に下がり、既に発効している日欧EPAと同様に26年2月にゼロになる。特定産地のブランドを保護する「地理的表示(GI)」についても日欧EPAでの取り決めを踏襲し、「日本酒」「スコッチウイスキー」「神戸ビーフ」などを保護する。
■チーズ関税、EU並み低水準 日本車は26年撤廃―対英貿易交渉、大筋合意
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020091100965&g=pol
時事ドットコム 2020年09月11日 22時14分
日本と英国の貿易交渉が11日、大筋合意に達した。日本車の関税は2026年に撤廃。焦点となっていた英国産チーズをめぐっては、一定の条件を満たせば欧州連合(EU)並みの低関税を認める。英国のEU離脱に伴い、日英間の関税優遇措置は今年末で失効するが、今回の合意で日英双方の企業が大きな混乱に巻き込まれる事態は回避される見通しだ。
Twitterの反応!
日英EPAの協定文は来週の署名後に公開。日EU協定のコピペ+αとは言え、あっという間に批准となる可能性。協定文の開示はどこの国でも署名後ですが、日本は交渉中の情報開示が悪すぎて、これをどうにかしないといけません。現時点での分析はこちら↓
— 内田聖子/Shoko Uchida (@uchidashoko) October 17, 2020
「日英EPAの全体像と課題」https://t.co/PfqW6E0iY5 pic.twitter.com/HB16afQXf0
日英、EPAに署名 来年1月発効めざす: 日本経済新聞 https://t.co/jw4L8AJPzg
— 内田聖子/Shoko Uchida (@uchidashoko) October 23, 2020
本日の午前中、日英EPAの署名式が開催された。これで日本では来週からの国会で批准審議が行われることになるが、肝心の協定文はまだ公開されていない。署名後直ちに公開しなければどうやって審議せよと?1日も早い公開を。
もちろん内容の大方はすでにわかっており、①デジタル貿易分野:日EU経済連携協定+、②チーズの関税枠問題、③自動車関税撤廃時期の繰り上げ、というところ。しかしやはり最終テキストを見ないことには分析もできない。Brexitに伴う結び直しの協定とはいえ、しっかり内容を検証する必要がある。
— 内田聖子/Shoko Uchida (@uchidashoko) October 23, 2020
日英EPA
— 野田CEO (@nodaworld) October 21, 2020
トラス英国国際貿易大臣が訪日、
相互承認に関する交換書簡に両大臣が署名、23日に茂木外務大臣と日英包括的経済連携協定に正式署名する方向で調整
やはり26日からの臨時国会に合わせてきたか。
日英間の相互承認に関する交換書簡
↓ pic.twitter.com/ByyHZdJcv0
日英EPA(FTA)が23日署名された。
— 野田CEO (@nodaworld) October 23, 2020
26日からの臨時国会で承認され来年1月1日に発効する流れだ。この先英国は米国が離脱中のTPP11に加入し、TTP・RCEPを包括するFTAAPアジア太平洋巨大貿易圏でAPEC加盟国間との自由貿易参入も狙ってくるだろう。EPA発効で英国に骨抜きにされる日本は壊滅的な状況になる。 https://t.co/knKSKzE4Qz pic.twitter.com/EGODi8pWAe
日英EPAに関する英側パンフレット。
— Michito Tsuruoka / 鶴岡路人 (@MichitoTsuruoka) October 23, 2020
「英国主導で形作られたこの協定は、英経済向けに、EUの既存協定を超え、EUの一員であれば不可能だった大きな勝利を含んでいる」
――この表現、先日のトラス大臣のツイートにありましたが、政府の正式見解だった模様。https://t.co/ZCtOGldTci
英国はTPP加盟に意欲!
2020年10月23日(金)。茂木敏充外務相と英国のエリザベス・トラス国際貿易相は「日英経済連携協定(EPA)」の署名式を開催。英国のEU(欧州連合)離脱を受けて日欧EPAに基いて優遇関税は今年末で失効、日英間で個別に新たな貿易・商取引のルールを定める。日英両国で議会の承認を経て2021年1月の発効を目指します。
署名式に出席した茂木敏充外務相は「日英EPAへのシームレス(継ぎ目のない)な移行により日英双方のビジネスの継続性が確保される」と述べました。エリザベス・トラス国際貿易相は「英国が再び独立した貿易国家となり最初に交わした自由貿易協定」「両国に大きな恩恵を齎す」と述べています。
日英EPAは基本的に日欧EPAをベースにしていて関税優遇策は概踏襲しています。工業品では、日本⇒英国に輸出する自動車の関税を段階的に引き下げて2026年に撤廃、鉄道車両など一部の工業品の日欧EPAに前倒しして関税を即時撤廃します。
農産品では、英国の求めた英国産ブルーチーズを含めた「ソフト系チーズ」の優遇について、一定の条件を満たした場合に日欧EPAと同等の低税率を適用します。また、電子商取引の分野では政府⇒民間企業に対して「情報開示」を要求する事を禁止するルール作りで合意しました。人工知能(AI)の計算方法である「アルゴリズム」も開示要求禁止の対象にしています。
グローバリズムの危険性に目を向けるべし!
日英EPAは英国のEU離脱を受けて異例の交渉開始4カ月半でスピード合意しました。合意内容は概英国の大勝です。尚、英国は「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」に強い意欲を見せています。安倍政権を継承した菅政権は更なる「グローバリズム」に邁進しています。
多国籍企業や支配層の推し進める「規制撤廃」や「自由貿易」は「一部の特権階級で富を独占する世界」を作り出す事に直結します。やがてその国の中小零細企業や末端の労働者の利益や権利を阻害する事になります。更なる貧富の格差拡大や自国産業の衰退など労働者の雇用環境は間違いなく悪化します。
グローバリズムの危険性に目を向ける日本国民は極少数で、大手マスコミのニュースは日英EPAのメリットを強調するだけでデメリットには触れていません。開会中の「臨時国会」に議案として日英EPA協定を提出して国会の承認を得て正式に成立する見通しです。




