
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期になった東京五輪・パラリンピックを巡る国内外の動向をまとめました。IOCのトーマス・バッハ会長は以前の慎重姿勢を一転して「ワクチンなしで開催」に強い意欲を示しています。前代未聞のコロナ禍での開催。利権優先の五輪で日本は危機的状況に置かれています。
■東京五輪、ワクチンなしでも開催可能 IOC会長
https://www.afpbb.com/articles/-/3306332
AFPBB News 2020年9月25日 9:43 発信地:東京
【9月25日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は24日、自転車ロードレースのツール・ド・フランス(2020 Tour de France)が先日成功したことなどを引き合いに、新型コロナウイルスのワクチンが間に合わなくとも来年の東京五輪は開催可能であると語った。
■東京五輪開催に自信 IOCのバッハ会長
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64120000S0A920C2CZ8000/
日本経済新聞 2020/9/22 23:00(2020/9/23 5:28更新)
【ジュネーブ=細川倫太郎】国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は22日に公開した書簡で、「(新型コロナウイルスの)現在進行中の制限下でも大会を安全に組織できることが分かってきた」と述べ、2021年に延期になった東京五輪の開催に自信を示した。
「オリンピズム(五輪の精神)とコロナ」と題した書簡で、五輪を含めたスポーツの大会について言及。各国で感染防止対策を徹底しながら開催されていることを念頭に「このことは東京五輪を含む将来のイベントの準備に自信を与えてくれるはずだ」と強調した。「選手や団体だけでなく、一般の人々が生活に不可欠な要素としてスポーツの復活を切望している」とも述べた。
■「安全な環境でのみ五輪開催」IOCバッハ会長 感染防止策を集中協議へ
https://mainichi.jp/articles/20200910/k00/00m/050/062000c
毎日新聞 2020年9月10日 11時44分(最終更新9月10日11時44分)
国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は9日、新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京オリンピックについて、安全な環境でのみ開催する考えを強調した。理事会後のオンラインでの記者会見で「安全を確保する原則を守る」と述べ、今後数週間で感染防止策を集中的に協議していく方針を示した。
■東京五輪は「新型コロナに関係なく開催」IOC副会長
https://www.afpbb.com/articles/-/3303272
AFPBB News 2020年9月7日 15:11 発信地:シドニー/オーストラリア
【9月7日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ(John Coates)副会長は7日、AFPの電話インタビューに応じ、来年に延期された東京五輪は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)に関係なく開催され、同感染症を「克服した大会」になるだろうと述べた。
■一部の国が不参加でも五輪開催可 自民・鈴木前五輪相
https://this.kiji.is/675177804900877409?c=39550187727945729
共同通信 2020/9/6 12:15(JST) 9/6 12:39(JST) updated
自民党の鈴木俊一総務会長は6日放送のBSテレ東番組で、来夏の東京五輪・パラリンピックを巡り、新型コロナウイルス感染拡大により一部の国が不参加となっても開催は可能との認識を示した。鈴木氏は前五輪相。
Teleconference with IOC President Thomas Bach!
トーマス・バッハ会長「慎重姿勢」を一転!
2020年9月24日(木)。東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会は調整委員会をテレビ会議で開催しました。ビデオリンク方式で出席した「国際オリンピック委員会(IOC)」のトーマス・バッハ会長は「スポーツは徐々にではあるが確実に戻ってきている」「日本の様々なリーグを含めて最近では大規模なスポーツ大会が成功裏に開催されている」「それにツール・ド・フランスなど非常に複雑な大会がワクチンがなくともスポーツ大会を安全に開催できる事を我々や世界に示してくれた」と述べました。
驚くべき事に「ワクチンなし」で開催する可能性に言及したのです。尚、安倍晋三首相(当時)は「国内外の英知を結集して治療薬とワクチンの開発を急ぎたい」「五輪を開催する上で治療薬やワクチンは極めて重要だ」と述べていました。非常事態です。
2020年9月22日(火)。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期になった東京五輪・パラリンピックを巡ってIOCのトーマス・バッハ会長は、選手、IOC委員、すべての関係者に「オリンピズムとコロナ」と題したメッセージ(書簡)を送りました。内容は公式ホームページで確認できます。
同氏は夏以降に屋外競技を中心に国際的なスポーツ大会を再開した事に触れて「スポーツはパンデミック(世界的大流行)と闘う上で不可欠な要素だと広く認識されている」「制限下でも大会を安全に組織できる事が分かってきた」「この事は五輪を含む今後の大会準備に自信を与える筈だ」と開催への意欲を表明しました。社会におけるスポーツの役割の大きさを強調しています。
また、各国で進んでいるウイルスの検査技術やワクチンの開発を踏まえて実用可能になった事を想定して大会運営に活用する事をシナリオのひとつに加えた事を明かにしました。東京五輪・パラリンピックの開催に自信を滲ませています。
2020年9月9日(水)。IOCはオンラインで理事会を開きました。会見を行ったトーマス・バッハ会長は東京五輪・パラリンピックについて「今後数週間で新型コロナウイルス対策の様々シナリオについて重要かつ集中的な協議を行う」と述べました。9月下旬の調整委員会を念頭に新型コロナウイルス対策の議論を集中的に進める方針です。
また、後述するジョン・コーツ副会長の発言について「すべての関係者にとって安全な環境で来年夏の大会を開催するという原則を引き続き守る」と述べて「安全な環境」を条件に開催する従来の見解を改めて強調しています。
ジョン・コーツ副会長「新型コロナウイルスに関係なく開催」!
2020年9月7日(月)。AFP通信のインタビューに答えたIOCのジョン・コーツ副会長は東京五輪・パラリンピックの開催について「大会は新型(コロナ)ウイルスに関係なく行われ来年の7月23日に開幕する」とコメントしました。また「東京五輪はコロナウイルス感染症を克服した大会となりトンネルの終わりに見える一筋の明かりになるだろう」と述べています。
調整委員長を兼任する同氏は来年7月23日(金)に開催する方向で調整している事を明かしました。仮に「パンデミック」に関係なく開催したとして何故それで「克服」した事になるのか?。まったく意味不明です。開催の賛否ではなく現時点で「やる」と断言したのは危険です。この発言は国内外で物議を醸しています。
自民党・鈴木俊一前五輪相「一部の国が不参加となっても開催は可能」!
2020年9月6日(日)。BSテレ東の「NIKKEI日曜サロン」に出演した自民党の鈴木俊一氏(当時総務会長)は東京五輪・パラリンピックの開催をについて「新型コロナウイルス感染拡大で一部の国が不参加となっても開催は可能」との認識を示しました。東西冷戦下の五輪を前例に開催強行に言及した模様。世界各国の状況を無視した前五輪相の自己中心的な意見でインターネット上は批判殺到しています。
危機的状況の日本!
東京五輪・パラリンピックは既に開催を前提に調整を行っています。誰の為の何の為の五輪なのか?。トーマス・バッハ会長の一連の発言を見ればアスリートファーストではあく「マネーファースト」は一目瞭然です。
モスクワ五輪の不参加はボイコットでホスト国に参加を拒否された訳ではありません。要するにそれぞれの参加国でどんなにウイルスが蔓延していても入国を認める訳です。また、仮に来日した選手や関係者の中に「日本に入ってない変質したコロナウイルス」に感染した人が居れば新なパンデミックの引き金になりかねません。非常に危険な状況です。




