
2020年4月7日(火)。安倍晋三首相は衆院議院運営委員会で憲法改正による「緊急事態条項」の導入について国会の議論を促しました。自民党は「憲法審査会」の開催を要求、立憲民主党など野党は「新型コロナウイルス」の対応優先を理由に慎重な姿勢を示しています。未曽有の感染症を利用して「内閣独裁権」の導入を企む安倍晋三首相とそれをアシストする改憲勢力にの動向に要注意です。
■【政治】コロナ禍 首相、改憲議論呼び掛け 野党議員「不要ではないが不急」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202004/CK2020040802000141.html
東京新聞(TOKYO Web) 2020年4月8日 朝刊
安倍晋三首相は七日の衆院議院運営委員会で、今回の新型コロナウイルス感染拡大のような緊急事態に対応するため、「緊急事態条項」を設ける改憲の議論をするよう呼び掛けた。「今般の新型コロナウイルスへの対応も踏まえつつ、国会の憲法審査会で与野党の枠を超えた議論を期待したい」と語った。衆院憲法審査会でも今回の感染拡大を受け、改憲論議を進めようとする動きがある。
■安倍首相 緊急事態条項「大切」/憲法審での論議呼びかけ
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-04-08/2020040802_01_1.html
新聞赤旗 2020年4月8日(水)
自民党改憲案では緊急事態条項の創設を盛り込み、緊急時には国会の審議を飛ばして内閣の政令で人権制限が可能としています。
■小泉純一郎元首相が安倍首相に最後通告「憲法改正なんてできない」
https://dot.asahi.com/wa/2020040100055.html
AERA dot.(アエラドット) 週刊朝日 秦正理 2020.4.2 10:05
──安倍首相の悲願である憲法改正は来年9月までに動きは?
原発問題というできることもやらずに、憲法改正なんてできないよ。憲法改正をするなら、野党を敵にしてはダメだ。野党第1党の立憲民主党と協力したほうがいい。海外で武力行使はしない、戦争は二度としない、という形で自衛力を持つことは必要だ。選挙で争点にはせず、時期を待てば実現可能だろう。そのためにはまず原発問題で野党と協力しなきゃ。総理としてこんないい時機をなぜ生かさないのかね。
Twitterの反応!
「緊急事態の改憲議論に期待と首相」
— 志位和夫 (@shiikazuo) April 7, 2020
いま問題になっているのは、自粛要請をしながら補償をしようとしないことにある。罰則付きにするか否かではないし、ましてや憲法改定でもない。新型コロナ危機を自らの改憲の野望のために党略的に利用するとは言語道断だ。https://t.co/fwzrHzug7m
まさかと言ったばかりなんですが、、、ウチらの首相、、緊急事態の改憲議論に期待と首相 | 2020/4/7 - 共同通信 https://t.co/V5i5ccJiMO
— 古舘寛治Kanji Furutachi (@Mkandhi091) April 7, 2020
やっぱりそれが目的なのかよってみんなが疑心暗鬼になること必至なことをなんでよりによって今おっしゃるんですかね。→緊急事態の改憲議論に期待と首相 | 2020/4/7 - 共同通信 https://t.co/YtwaJBd3qU
— 想田和弘 (@KazuhiroSoda) April 7, 2020
安倍晋三、コロナ対策は後手後手グダグダのくせに、不要不急の火事場泥棒的改憲議論にはご熱心。どこまでもど厚かましいクズ人間。https://t.co/Uz3RqnrsFZ
— 大下賢一郎 (@kemuchiman) April 7, 2020
すごい空気読めないコメントだなと思いつつ、今回の緊急事態宣言のその先には、当然「一度例外状態に慣らされてしまった国民」向けに、こういう議論がやりやすくなることは必至なので、今回の緊急事態宣言をいかに法的にギリギリな枠内で収めるかという視点も重要だよね……。https://t.co/sZIceIjdlg
— 津田大介 (@tsuda) April 7, 2020
改憲バカ。
— 中野晃一 Koichi Nakano (@knakano1970) April 7, 2020
政治家としての能力のなさを何でも憲法のせいにするなよなー。
緊急事態の改憲議論に期待と首相 | 2020/4/7 - 共同通信 https://t.co/3clbPTP9NB
どさくさに紛れてこんな事ぬかしてけつかる。なんたる邪悪。世界的緊急時にグダグダの愚策を連打する現政権と首相に憲法いじらせちゃいけないのが、皆々様よく分かった頃合いだと思います。/緊急事態の改憲議論に期待と首相 | 2020/4/7 - 共同通信 https://t.co/vKzSFOsIVA
— 王谷晶『どうせカラダが目当てでしょ』発売中 (@tori7810) April 7, 2020
改憲勢力の「世論誘導」に要注意!
安倍晋三首相は新型コロナウイルスに対処する「緊急事態宣言」について事前報告した4月7日(火)の「衆院議院運営委員会」で「憲法改正」による「緊急事態条項」の導入に関して国会の議論を促しています。
日本維新の会の遠藤敬国対委員長は「緊急事態に国が国民生活を規制するに当たり『強制力』を担保する為にも緊急事態条項の創設は不可欠だ」と指摘しました。これに対して、安倍晋三首相は「緊急時に国家や国民がどのような役割を果たして国難を乗り越えていくべきか」「その事を憲法にどう位置付けるかは極めて重く大切な課題だ」と応じています。
衆議院憲法審査会で与党側は新型コロナウイルスの感染が国会議員に拡大した場合を想定して「緊急事態における国会機能の維持」をテーマとして議論する事を野党側に提案しました。国民民主党の奥野総一郎氏は「この危機に憲法論議は不要とは言わないが不急である事は間違いない」と反論しています。
緊急事態条項は自民党の掲げる「改憲4項目」のひとつです。表向きは大規模災害時などの緊急時に国会議員の任期延長などについて規定します。しかし「内閣(行政府)」は非常に曖昧な「要件」及び「手続き」で「緊急事態」を宣言できる上に「三権分立」「地方自治」「基本的人権の保障」を制限(事実上停止)して「内閣独裁」の体制を可能にします。文字通りの内閣独裁権です。
厳密に言えば「緊急事態条項」と「緊急事態宣言」は別物です。しかし、未曾有の感染症で緊急事態宣言を発令した現状に当て嵌めてみれば分ります。緊急事態条項では「補償なし」で「強制力の伴う外出禁止令」をゴリ押しする事もできますし「生活困窮者見殺しの現金給付」「国際通貨基金(IMF)への資金拠出」「布マスク配布に466億円」等々に関して政府・与党に批判的な言論を取り締まる事もできるのです。
■自民党、改憲論議を「強行」緊急事態の対応巡り推進本部会合
https://this.kiji.is/621168423787545697
共同通信 2020/4/10 11:21(JST) 4/10 11:33(JST) updated
自民党憲法改正推進本部(細田博之本部長)は10日、党本部で会合を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた緊急事態対応の在り方を協議した。党は衆院憲法審査会で議論を進めたい考えだが、野党の反発でめどは立っていない。感染拡大防止のため、大半の党会合を取りやめる中、憲法論議に取り組む姿勢をアピールしようと開催を「強行」した。
■自民が改憲への決意盛り込んだ運動方針採択
https://this.kiji.is/612577689254462561
共同通信 2020/3/17 18:24(JST) 3/17 18:37(JST) updated
自民党は17日の両院議員総会で、2020年運動方針を採択した。憲法改正実現に向けた決意を盛り込んだ。
2020年3月17日(火)。自民党はこれに先駆けて両院議員総会で「憲法改正の実現」を盛り込んだ「2020年運動方針」を採択しました。また「自民党憲法改正推進本部」は4月10日(金)に党本部で会合を開催。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた緊急事態対応の在り方を協議しました。改憲議論に取り組む姿勢をアピールする為に開催を「強行」しています。
自民党憲法改正推進本部の行ったアピールは非常に巧妙です。改憲勢力のインフルエンサーや自民党シンパの工作アカウントはSNSを駆使して新型コロナウイルスを利用して「憲法改正は必須」の世論誘導を行っています。内閣独裁権の導入を企む安倍晋三首相とそれをアシストする改憲勢力の動向に要注意です。
立憲民主党など野党3党1会派(立国社)や日本共産党は「発義」に慎重な姿勢を見せています。しかし、数的に「発議」は可能な上に未曾有の感染症でパニック状態+外出自粛も相俟って「国民投票」まで進めば120%間違いなく緊急事態条項の導入は避けられません。




