
2020年1月16日(木)。自民党本部で開かれた「中央政治大学院」に登壇した安倍晋三は「憲法改正」について1000人以上の参加者を前に「制定から70年あまりが経過し時代にそぐわない部分は改正を行うべきだ」「最たるものが憲法9条だ」と述べました。所謂「自衛隊明記」など「改憲4項目」の実現に改めて意欲を示した模様。中央政治大学院は「憲法をテーマにした新たな講座」を開設。来るべき「国民投票」に向けたある種の「布教活動」です。
■中央政治大学院とは
http://daigakuin.jimin.jp/aboutus/
ご挨拶 ~学院長メッセージ
自由民主党中央政治大学院は、自民党が国や地域の将来を担うのにふさわしい人材を発掘、養成するために、総裁直轄機関として設置された大学院です。現在、都道府県支部連合会に、「地方政治学校」が開講しております。日夜、志ある仲間が集まって互いに研鑽を積んでおり、ここからたくさんの、国政や地方政治へのリーダーが育って、様々な舞台で活躍しています。
■安倍首相、地方議員らに「9条改正」「自衛隊明記」を力説
https://mainichi.jp/articles/20200116/k00/00m/010/270000c
毎日新聞 2020年1月16日 21時40分(最終更新1月16日21時40分)
安倍晋三首相は16日、自民党本部で開かれた党中央政治大学院であいさつし、憲法改正について「制定から70年あまりが経過し時代にそぐわない部分は改正を行うべきだ。最たるものが憲法9条だ」と語った。
■安倍首相 自民党会合で憲法改正に改めて意欲
https://jp.sputniknews.com/japan/202001177019515/
Sputnik 日本 2020年01月17日 00:40
16日、自民党は社会人や学生らが参加した会合を開催し、その中で安倍首相は憲法の改正に改めて強い意欲を示した。会合は、自民党が将来の政治を担う人材育成のために設けた党の機関「中央政治大学院」で、憲法をテーマにした講座が新たに開設された。
Twitterの反応!
日本は第2次世界大戦の敗戦国であり、枢軸国です。
— 小田島敦 (@jOPoGKNjMqb1nVv) January 16, 2020
したがって、憲法改正より国連憲章第53条及び関連する
条文の廃止こそ先決ではないでしょうか?
安倍首相 憲法改正に改めて意欲 自民「中央政治大学院」で | NHKニュース https://t.co/BURPlKDBPT
自民党が「日本の近現代史から学ぶ『憲法』」という名の夜間講座を始めた。それをYouTubeで配信するという。政権与党が憲法に絞り、9条改憲の機運を醸成する内容だとしたら、それはまさに“プロパガンダ”だ。
— 赤色法師 (@red_hohshi) January 17, 2020
安倍首相、9条改憲訴え 自民が夜間講座スタート:時事ドットコム https://t.co/yYXlPVWqiA
安倍晋三首相が憲法演説を行った自民党の「党中央政治大学院」とは?憲法記事で注目が集まる! | 情報速報ドットコム
— 但馬問屋 (@wanpakuten) January 18, 2020
学校教育法に規定される大学院ではなく、独立行政法人大学評価・学位授与機構が認定する教育施設でもありません。
ーーー
大学院ごっこ⁈
違法教育? https://t.co/ZgjsNvN2SX
この中央政治大学院って、自民党私塾なんだ、学位も授けないのに大学院と名乗ってるとか、まゆつば。学術的正当性も何もない憲法解釈が「講義」されるとか、偏向もいいとこ。
— hidak (@SLhidak) January 16, 2020
「9条、時代にそぐわない」 安倍首相、自民議員に語る:朝日新聞デジタル https://t.co/PhxQZ1Eyvs
安倍さんのスピーチ、こんな場だったんだ!『まなびとプロジェクト』では、異業種勉強会や大学・大学院生の要請に応え、「我が党の党員・閣僚が講師を務めます!」って!めっちゃ積極的にやってる!! 野党は、ただ「反対!まず、政権交代!」で大丈夫なんだろうか💦https://t.co/ZSfnYzda1U
— コクミンテキギロン☆しよう! (@Kokugi_Shiyou) January 18, 2020
ほら、こんなしてやってる!
— コクミンテキギロン☆しよう! (@Kokugi_Shiyou) January 18, 2020
『まなびとプロジェクト/夜間塾』https://t.co/EOJLtumlbv
ネーミングのセンスも中国共産党や朝鮮労働党みたいになってきたな。
— 天皇陛下が一番嫌いなのは安倍晋三 (@iamnotabedenden) January 18, 2020
安倍首相、9条改憲訴え 自民が夜間講座スタート:時事ドットコム https://t.co/f78B6W2VOP
改憲病!
自民党本部で開かれた「中央政治大学院」に登壇した安倍晋三は「憲法改正」について1000人以上の参加者を前に「制定から70年あまりが経過し時代にそぐわない部分は改正を行うべきだ」「最たるものが憲法9条だ」と述べたそうです。
その上で「自衛隊は隊員達のたゆまぬ努力により国民から確固たる信頼を勝ち得た」「憲法にしっかりと私達の自衛隊を明記しよう」と述べて所謂「自衛隊明記」など「改憲4項目」の実現に改めて意欲を示しています。
中央政治大学院(院長・中谷元元防衛相)は憲法改正の「機運醸成」に向けて「夜間講座」をスタートさせました。講座名は「日本の近現代史から学ぶ『憲法』」です。2021年2月まで「24回」に亘って「憲法」をテーマに有識者や作家などの講演を予定しています。後日に「YouTube」で視聴可能です。
中央政治大学院!
中央政治大学院は1957年に創設。1993年の第40回衆議院議員総選挙で起きた政権交代で自民党は野党に転落。翌年の1994年に経費削減を理由に一時活動を休止しました。その後に2000年の第42回衆議院議員総選挙の「1区現象」によって都市部で大敗した自民党は「有望な新人の発掘や若者に向けたの政治教育の場」として活動を再開しています。
自民党の党員の資質向上を図ると共に「国及び地域の将来を担うに相応しい人材を発掘・育成」する為に設置された党の一機関です。所謂「私塾」で「学校教育法」に規定された大学院ではなありません。また「独立行政法人大学評価」及び「学位授与機構」の認定する教育施設ではないので「修士」及び「博士」の学位は得られません。尚、自民党愛知県連は中央政治大学院に倣って「愛知政治大学院」を開設しています。
現総長は党総裁の安倍晋三。現学院長は石原伸晃。近年はインターネット上で自民党所属の国会議員などの講義を受講できるシステムを開設しました。正式名称は「中央政治大学院インターネットキャンパス自民未来塾」で略称は「自民未来塾」です。基本的に「党員」及び「党友組織」の「自由国民会議会員」を対象にしているものの一般人も受講可能です。
党員のみならず一般の有権者や若者などを対象に「地方政治学校」「まなびとプロジェクト」「まなびとスコラ(会員制)」「インターンシップ」などの各種セミナーを通して「教育・研修活動」を行っています。国会議員や専門講師による「自民党の理念」及び「政策」の説明や「参加者同士の意見交換」などを「学びと交流の場」として提供しています。
一方で、文科省の認可を受けた教育機関と大きく異なる「私塾」であるのに「大学院」を名乗っている事について「違法性」を指摘する声も上っています。
国民投票に向けた「布教活動」に対抗を!
前述の挨拶で安倍晋三は「国会の憲法審査会で与野党の枠を超えた議論を深めて令和の時代に相応しい憲法改正原案を策定して欲しい」と憲法改正論議の進展に期待を示しました。新たにスタートした夜間講座を踏まえて「国会における議論はそれまで待つ必要はない」「来年の講座終了時には相当な成果が出ている事を期待したい」と述べています。
憲法に関して与野党の差は歴然です。立憲民主党などの主要野党は「憲法は権力を縛るもの」と本来の「立憲主義」を支持しています。これに対して、安倍晋三は所信表明演説や施政方針演説で「国の理想を書き込むべきだ」と意図的に「誤った憲法観」を広めています。
中央政治大学院は「自民党直属」の「政治教育機関」です。これは来るべき「国民投票」に向けた「洗脳教育」である種の「布教活動」なのです。立憲主義を支持する知識派は国民投票に持ち込まれれば間違いなく負けます。安倍政権下の憲法改正に反対の人はこうした動きに対抗して「正しい知識」と「改正の問題点」を啓発しなければなりません。




