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【日米FTA】日米の新たな「貿易協定」発効!TPPと同レベルの関税撤廃?残る「20項目」の交渉は絶望的?

政治・経済・時事問題
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2020年1月1日(水)。農畜産品や工業品の物品関税に関する「日米の新たな貿易協定(日米FTA)」は同日発効しました。日米両政府は今年春頃を目処に「第二ステージ」の交渉を開始します。日本政府は自由貿易圏の更なる拡大に向けて「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」の早期妥結などに主導的に取り組む方針です。

■日米貿易協定が発効 TPP土台に自由貿易圏拡大 日本、RCEPに波及期待
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53904770X21C19A2PE8000/
日本経済新聞 電子版 2020/1/1 0:00


日米双方の関税を削減・撤廃する日米貿易協定が2020年1月1日、発効した。日本政府は今後、協定の土台にした環太平洋経済連携協定(TPP)を拡大し、自由貿易圏を広げる主導役になる戦略を描く。交渉が大詰めを迎える東アジア地域包括的経済連携(RCEP)への相乗効果も期待する。中国と経済面での連携を強め、中国に自由で公正なルールづくりを促す。

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不平等条約発効で問われる日本の外交力!


日米の新たな貿易協定について日本政府は「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の水準を超えない範囲」で農畜産品の市場開放に応じました。これはTPPに匹敵する「広範囲の分野」を対象にした事実上の「日米FTA」です。安倍政権は当初「これは物品だけを対象にした物品貿易協定(TAG)」と国内にデマを吹聴していました。国会承認の確定した段階で「日米貿易協定」に表記を統一しています。

これまで38.5%だった「牛肉」の関税は協定発効で26.6%になりました。2033年度に最終的に「9%」まで引き下げられます。豚肉は価格の安い肉に掛かる1キロ当たり最大482円だった関税は125円に、価格の高い豚肉の関税は4.3%⇒1.9%に下ってその後も段階的に引き下げられます。

他に「オレンジ」「ワイン」などの関税は段階的に引き下げられて「2025年度」「撤廃」されます。米国産の農畜産品の関税引き下げは価格の値下りに繫がるので消費者にとってメリットは大きいです。

しかし、安い農畜産品の輸入増加の影響で「国内」「農畜産品」の生産額は最大で「1100億円減少」すると試算されています。日本政府は国内の畜産農家に対する施設整備の補助や輸出増加で期待される和牛生産の奨励金を拡充するなど「支援策」を打ち出しています。

最大の焦点だった「工業品」「自動車分野」では協定の履行中に「日本車に対する追加関税」を発動しない事を日米両首脳間で確認しています。日本政府の求めている関税の撤廃については継続協議になりました。両政府は4カ月以内に次の交渉分野を巡って協議を行う方針です。

日本政府は国内総生産(GDP)を4兆円余り率にして0.8%押し上げる試算をしているもののこれは継続協議になった自動車分野の関税撤廃を前提にしています。工業品の関税撤廃は日米FTAを経済成長に繋げる上で必須です。

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)始動は新たな危機?


茂木敏充外務相は「日米貿易協定の発効でTPP協定や日本とEUの経済連携協定(EPA)と合わせ世界経済の凡そ6割をカバーする自由な経済圏が日本を中心に誕生する」「その意義は極めて大きい」とコメントしました。日本政府は自由貿易圏の更なる拡大に向けてインドを含めた16カ国による「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」の早期妥結や「世界貿易機関(WTO)」の改革などに主導的に取り組む方針です。

交渉第二ステージは協定発効後に!


米国は日米貿易交渉ついて2018年12月の議会に提出した「交渉の目的」「22項目」の分野を日本に求める事を明示しました。これはTPPとほぼ同じ項目です。今回発効したのは22項目の内「物品貿易」「デジタルの物品貿易及びサービス・越境データ移転」「2項目」に過ぎません。

更に「日米FTA」「二段階交渉」で第二ステージは今年春頃を目処に開始する予定です。残りの分野に関しては「協定発効後」に決まるのです。協定そのものは既に発効しているので基本的に「交渉の結果」をそのまま受け入れる事になります。TPPと同じく「生きた協定」です。

メガFTAに要警戒!


交渉の第二ステージで米国政府は「投資」「知的財産権」「サービス貿易」「医薬品及び医療機器における手続きの公正」「労働」「政府調達」「中小企業紛争解決」「紛争解決」「為替(円安誘導禁止?)」等に踏み込んでくる筈です。日本政府は今後も「農畜産品」を交渉のカードにする模様(未確認情報)。日米両政府の「外交力」を考えれば結果は推して知るべしです。

特に農畜産品に関して生産力で負けている日本にとっては厳しい内容です。日本政府の支援策を考慮しても生産者へのダメージは免れません。自動車分野の関税を含めて米国政府の対応次第でひっくり返る可能性はあります。現実味を帯びてきたRCEPを含めて最終的に行き着く先は所謂「メガFTA」です。こうなれば最早止める手立てはありません。

こうした「自由貿易協定」は当然メリットもあります。しかし「デメリット」は主に「公共サービスの民営化」「雇用」「労働」「医療」「保険」「金融」「ISDS」「ラチェット条項(規定)」でほぼ共通しています。政治(家)ウォッチャーの多い表現規制反対派は「知的財産分野」に限定せずに「生活に直結する分野」の危険性を合せて周知していくべきです。

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