
2019年8月10日(土)。参議院選挙の期間中にJR札幌駅南口広場で行われた安倍晋三の街頭演説でヤジを飛ばした聴衆を「強制排除」した事件の続報です。被害者や支援者ら約150人(主催者発表)は市内中心部で「ヤジも言えないこんな世の中じゃ…デモ」を実施した模様。同市北区の大杉雅栄氏(ソーシャルワーカー)(31歳)は「野党候補の演説では排除などしないのに首相演説の時だけ強制排除された」「それっておかしくないですか?」と通行人に訴えました。憲法で保障された「表現の自由」を侵害する恐れのある「強制排除」について北海道警察は「法的根拠」を示していません。
■首相へのヤジ排除 札幌市内で抗議デモ「道警は説明と謝罪を」
https://mainichi.jp/articles/20190810/k00/00m/010/344000c
毎日新聞 2019年8月10日 20時22分(最終更新8月10日21時50分)
安倍晋三首相が7月、札幌市で参院選の街頭演説をした際、ヤジを飛ばした聴衆が北海道警に排除された問題で、当事者やその支援者ら約150人(主催者発表)が10日、市内中心部で「道警は説明と謝罪を」と、抗議デモを実施した。
■道警ヤジ排除「説明責任果たせ」「人権無視」札幌でデモ
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/334091/
北海道新聞 どうしん電子版 2019/08/11 08:57 更新
道警の警察官らが安倍晋三首相の街頭演説中、批判の声を上げた市民を現場から排除した問題で、道警に抗議する市民集会とデモが10日、札幌市中央区で開かれた。集まった120人超の市民らが「ヤジも言えない世の中でいいのか」「道警は説明責任を果たせ!」と声を上げながら、道警本部庁舎を目指し、市中心部を行進した。
Twitterの反応!
札幌、大通り公園
— 三権分立 果たせ! (@liberal16peace) August 10, 2019
『ヤジも言えないこんな世の中じゃ…デモ』
「自由の抑圧絶対反対!」
「言論弾圧絶対反対!」
この前は安倍総理の演説でヤジを飛ばした人が警察に囲まれるという事が起きたが、残念ながらこのような抑圧は今後増えていくだろう。だから今声を上げなければpic.twitter.com/dfHAsbjfGx
北海道警察本部前。
— 小笠原 淳 (@ogasawarajun) August 10, 2019
首相演説ヤジ排除に抗議するデモの終了後、無断で参加者を撮影していた警備公安警察に弁護士が猛抗議、映像消去を求めたが、道警は「適正な職務執行」の一点張り。 pic.twitter.com/xSy9i3iNKJ
<ヤジの是非について>
- 8/10 ヤジも言えないこんな世の中じゃ…デモ!(札幌) (@ajipoi0810)2019/8/11
「ヤジは選挙妨害で公職選挙法違反」→個人の肉声ヤジが公選法違反になることはありえない(法学者や弁護士の一致した見解。判例あり)
「ヤジは迷惑」→そう思う人はいるかも。でも、言論の自由ってそんなに上品なものじゃないんで。少なくとも警察の出番はない。
以上。
だいたいね、「ヤジは選挙妨害だー!公職選挙法違反だー!」とかいって思い込みでリプライ送ってくる人、こっちからしたら普通にうざいし、迷惑ですからね。
- 8/10 ヤジも言えないこんな世の中じゃ…デモ!(札幌) (@ajipoi0810)2019/8/11
でも、それでツイッター公式があなたのアカウント凍結しますか?
警察があなたの行為を制止しますか?
しないでしょう。そういうことですよ
昨日、デモの際に配った「ポイズン通信」からの抜粋です。
— 8/10 ヤジも言えないこんな世の中じゃ…デモ!(札幌) (@yajipoi0810) August 11, 2019
「マナー派」の人々の振りかざす「迷惑」という概念を掘り下げ、むしろ権力者の側を撃つ言葉として読み替えている名文です。 pic.twitter.com/eIKEdeuPSF
札幌弁護士会・神保大地弁護士「要件を満たさない身体拘束は違法だ」!
抗議デモは札幌市中央区の大通公園をスタートして札幌市の中心部を「ヤジくらい言わせろ」などと書かれたプラカードや垂れ幕を掲げてシュプレヒコールを上げました。最後は北海道警察本部庁舎前で「人権無視する警察はいらない」「法的根拠を示せ」と訴えて「謝罪と説明を求める申し入れ書」を道警本部に提出しています。
前述の大杉雅栄氏は「安倍辞めろ」「帰れ」とヤジを飛ばして別の女子大学生(24歳)は「増税反対」と叫んで強制排除。抗議デモで「老後の生活費2000万円貯金できません!」のプラカードを掲げた札幌市豊平区の富永恵子氏(70歳)は「公的年金制度」を批判する「プラカード」を掲げようとして警察官に阻まれました。曰く「表現の制限に日本の戦前の空気すら感じる」「多くの人達に今の日本は危険な状況にあると感じてほしい」と危機感を募らせています。
北海道警察の山岸直人本部長は8月6日(火)の道議会で一連の強制排除に関して「トラブル防止の為の措置だった」と答弁しています。一方で、札幌弁護士会の神保大地弁護士は「要件を満たさない身体拘束は違法だ」とコメントしました。専門家も正当性を疑問視する中で道警の対応に批判殺到して今回の抗議デモに発展したようです。
(1)最高裁の判例では「肉声」でのヤジは「選挙妨害」に含まれない
(2)安倍晋三の街頭(応援)演説の時だけ聴衆を強制排除した
(3)れいわ新選組の山本太郎氏に対して「拡声器」を使って放たれたヤジは警察に護られた
(4)基本的人権の尊重を掲げた現行憲法下で起きた事件
再掲。当然「公職選挙法」は無制限に「ヤジ」を認めている訳ではありません。しかし「拡声器」などを使わず「暴力行為」も伴わない抗議行動を強制排除した事は看過できません。これは日本国憲法で保障された「基本的人権」を侵害する恐れのある重大事件なのです。背景にあるのは「警察/検察を私的利用した安倍政権」若しくは「北海道警察の忖度」です。恐るべき事態になっています。





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