
2019年7月15日(月)。参議院選挙の期間中にJR札幌駅南口広場で行われた安倍晋三の街頭演説。警備に当たっていた「北海道警察」はヤジを飛ばした聴衆(有権者)を強制排除した模様。SNSに投稿された映像によれば大声で「安倍辞めろ」「帰れ」と叫んだ男性を警察官数人で一斉に取り囲んで引きずるように演説会場の外に連れ出しました。国家権力による強権的な「ヤジの強制排除」及び「身柄の拘束」にインターネット上は賛否両論となっています。
■ヤジの市民を道警が排除 安倍首相の街頭演説中
https://www.asahi.com/articles/ASM7J4DN3M7JIIPE027.html
朝日新聞デジタル 2019年7月16日 22時03分
15日に札幌市中央区であった安倍晋三首相の参院選の街頭演説の際、演説中にヤジを飛ばした市民を北海道警の警官が取り押さえ、演説現場から排除した。道警警備部は取材に対して「トラブル防止と、公職選挙法の『選挙の自由妨害』違反になるおそれがある事案について、警察官が声かけした」と説明。だが現場では、警察官は声かけすることなく市民を取り押さえていた。
■本当のことなんか言えない(言えば排除される)
https://note.mu/s_ohsg1/n/n459263e58af1
note 大杉雅栄 2019/07/16 03:10
なんか知らないけど、僕たちのやった行動が一部でバズっているようなので、それについて書いてみようと思う。アベの演説場面(公道)でヤジを飛ばしたら、ものすごい速さで警察に取り囲まれ、強制排除された話である。
つい昨日、7/15に「わがPM」こと安倍晋三が、僕の住む札幌の街に来るという話を友人Mから聞いたので、友達数人と一緒に駆けつけることにした。参議院選挙に関する応援演説らしい。僕は、日々の生活を送りながら、本当に毎日毎日「0.1秒でも早く、アベに消えてほしい」と思ってるような人間である。これは、アベに直接文句を言う、またとないチャンスだと思ったのである。
Twitterの反応!
どんどん暗い戦前みたいになっている。お友達は何をやっても罪に問われることはないが、「こんな人たち」による政権批判は許されない。すぐそこまで「暗黒」がやってきている。後から後悔しても遅い。選挙で止めないと、必ず「いつか来た道」に戻る。ぜひ投票へ。 https://t.co/LD5EJUXqen
- 小沢一郎(事務所) (@zawa_jimusho)2019/7/16
京都で山本太郎の演説をメガホンで妨害し続けた人は地元警察に守られ、北海道で安倍総理に一言「やめろ」と言った人はその場で警察に取り押さえられたので、比較のために両方の写真をRTしたんですよ。 https://t.co/DPyHnLiObL
— 町山智浩 (@TomoMachi) July 16, 2019
選挙期間中、沿道からの異議申し立てを、国家権力(警察)が強制排除する瞬間です。彼は「安倍辞めろ」と叫んだだけです。それを複数の警官が、あっという間に。日本はもう、「形式だけの民主国家」になってしまいました。他の独裁国家を、もうけっして笑うことはできません。 https://t.co/y070hXFT1H
— 佐々木 寛 (@Hiroshi_1966) July 15, 2019
15日 札幌駅前で行われた安倍首相の街頭演説で「安倍やめろ!」と野次を飛ばした人が強制排除される場面がありました。野次を飛ばしただけで警察が動くとは、とても民主主義の国で起きたこととは思えません。日本はもう戦前戦中かと見紛うような状況に突入してしまったのか?
— 窪田 誠/緑の党Greens Japan (@kubota_photo) July 15, 2019
アベ政治の恐ろしさ! pic.twitter.com/fu6p80xWkN
ずっと言ってきたじゃん
- さし草(れいわ新選組!) (@omo_sen_mana)2019/7/16
沖縄で当たり前に抗議する市民が、強制排除されてるの
内地の人間は遠い南の島の話だと思って真面目に考えなかったら、あっという間に自分たちもやられるんだぞって
安倍やめろで排除されてるからって今更騒ぐのか
沖縄の時にも騒いでくれよ
ジャーナリストのパスポート発給が止められた。
- 南 彰 / MINAMI Akira (@INAMIAKIRA55)2019/7/17
首相を批判するヤジを飛ばした人が排除された。
「自分はヤジなんて…」と思うかもしれない。
しかし、隣でささやかでかけがえのない自由が奪われた後に、
あなたの自由を守る人はいなくなる。#私たちこのままでいいんですか https://t.co/9CIU6f4BQa
北海道警察は「特別公務員職権乱用罪」に抵触の可能性?
インターネット上の証言によれば他に複数の聴衆を強制排除した事も確認されました。結論を先に述べておけばこの事件の根幹にあるのは「為政者を優遇するダブルスタンダード」です。法治国家では「あってはならない事」なのです。
強制排除された大杉雅栄氏(31歳)(ソーシャルワーカー)は自身のSNSで「僕自身はどこの政党を特別に支持しているわけでもないし、選挙がどうのこうのということには、実はそこまで強い関心はない」「ただ、とにかくアベのような人間が好き勝手に権力を行使し、それによって僕たち庶民の生活がより苦しくなるような状況に、人一倍怒りを感じているということが、今回の行動の動機である」と述べました。安倍政権によって圧迫される庶民生活の現状に不満を示した事を主張しています。
強制排除は「北海道警察の越権行為だ」とした上で「権力者による大きな不法行為・不正義には目をつむりながら細かいルールを持ち出して一般庶民の行動をどんどん規制する」「最近の日本社会はそのような風潮がいっそう強くなっているように感じる」と警鐘を鳴らしています。
公職選挙法は「選挙の自由妨害」のひとつで「演説妨害」を挙げました。選挙の「演説妨害」について1948年の最高裁判決によれば「聴衆がこれを聞き取る事を不可能又は困難ならしめるような所為」としています。立命館大学・法科大学院教授の松宮孝明氏(刑法)は「判例上『演説妨害』と言えるのはその場で暴れて注目を集めたり街宣車で大音響を立てたりする行為で雑踏の中の誰かが肉声でヤジを飛ばす行為は含まれない」と述べています。
強制排除した警察官の行為に関しては「刑法の特別公務員職権乱用罪に当たる可能性もある」「警察の政治的中立を疑われても仕方がない」と指摘しています。北海道警察の警備部は朝日新聞の取材に対して「トラブル防止と公職選挙法の『選挙の自由妨害』違反になる恐れがある事案について警察官が声かけした」と釈明しました。しかし、実際の現場で警察官は声を掛ける前に件の男性を強制排除しています。映像を確認すれば一目瞭然です。
安倍政権の支持者や所謂「冷笑系」の人達は「公職選挙法違反」「選挙妨害」「至極当然」と北海道警察を擁護しています。しかし、過去の判例によれば「肉声」によるヤジは選挙妨害に該当しません。また、ほぼ同時期に「れいわ新選組」の山本太郎氏に対して「拡声器」を使って放たれたヤジは警察によって護られました。これらを踏まえて考えれば北海道警察は「公職選挙法」を恣意的に解釈した可能性は極めて高いと判断せざるを得ません。





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