
2019年4月10日(水)。先日お伝えした「第5回経済財政諮問会議」で「就職氷河期世代」の名称を「人生再設計第一世代」に変更していた模様。インターネット上では「上から目線」と受け取れるネーミングに対して懐疑的な意見も多く上っています。現在「無職」や「非正規雇用」などの環境に置かれている人達に対して「人材不足の職種」などに「就業支援」を行っていく方針です。安倍政権は約3年間で集中的に支援する「プログラム案」の作成を検討しています。
■氷河期世代は「人生再設計第一世代」、政府検討会議で新たな呼称 地方への人材移動も検討
https://news.careerconnection.jp/?p=70112
キャリコネニュース 2019.4.12
安倍首相は今年3月、就職氷河期世代にあたる30代半ばから40代の支援策を決めると発表している。4月10日に開かれた第5回経済財政諮問会議では「(就職氷河期世代を)『人生再設計第一世代』と位置付け」、今年夏までに、今後3年間で集中的な支援を行うためのプログラムを作ることが検討された。
民間議員が提出した資料では、氷河期世代をバブル崩壊後の新規学卒採用が特に厳しかった1993年~2004年頃に学校卒業期を迎えた世代と定義。浪人や留年がない場合、今年4月時点で大卒かつ37~48歳、高卒かつ33~44歳の人達が該当する。昨年時点では1700万人いて、15~64歳人口に占める割合は22.4%に上る。
Twitterの反応!
よくこんな胸クソ悪くなる言い換え、思いつくよな。 https://t.co/3LjKXVjCeZ
- 平野啓一郎 (@iranok)2019/4/16
流石に「人生再設計第一世代」のワーディングはひどいのではないかと思います。「就職氷河期」は当時の寒々とした空気と、しかしそれは個人ではどうしようもない気候変動みたいなものだから仕方ないというニュアンスがシンプルに伝わりました。https://t.co/ljyJVtl9cQ
- 米山 隆一 (@yuichiYoneyama)2019/4/16
政府の無策のせいで就職出来なかった方たちに対して「人生再設計世代」などというのは、有権者に対する侮辱でしょう。再設計されるべきは、まず政府ではないですか?
- なうちゃん (@auchan0626)2019/4/17
就職氷河期世代が「人生再設計第一世代」に名称変更、SNSでは「言葉遊びか!?」の声も|AbemaTIMES https://t.co/pmdCOnc52C #AbemaTV
氷河期世代を人生再設計第一世代と呼び方を変えて何が解決するのだろう。加えて言うなら、あの酷い就職率の中で生き抜いてきた人達に凄く失礼な言い方だよね、これ。当時の現役世代が国と経済界が結託して自分たちの保身のために氷河期世代を見捨てた事実から目を背けるなと言いたい。
- 尻に敷かれマン (@issile0320)2019/4/13
ネーミングを変えた所で「就職氷河期世代」だった事実は変わらないし、更に始末が悪いのは誰よりも当該世代の人生を搾取してきた竹中平蔵に縁ある「経済財政諮問会議」が決めた点。
- 異邦人 (@eriozka1917)2019/4/17
就職氷河期世代が「人生再設計第一世代」に名称変更、SNSでは「言葉遊びか!?」の声も https://t.co/rwv6sN2qeA
名称変更は歴史修正主義?
就職氷河期世代はバブル崩壊後の1993年~2004年頃に卒業期を迎えた人達を指します。該当者は35歳~47歳の約1700万人に上ります。当時就職できずに現在も「無職」や「非正規雇用」の人は多く所謂「ニート」の数も深刻で「日本経済」に大きな影を落としています。
集中支援の具体策は「専門ハローワークの設置」「就労一体のリカレント教育(学び直し)の強化」「就職氷河期世代を積極採用する企業への助成金の支給要件緩和」などを挙げています。要注意なのは「地方」の「農林水産業」「建設業」「観光業」「介護職」などの分野に重点的な就業支援を掲げている点です。外国人労働者と同じく表向きは「正社員」で「低賃金」の「奴隷労働者」を量産する結果になるのは目に見えています。
就職氷河期世代の現状は「政治家」と「経済界」の責任です。元々2008年の「リーマン・ショック」で大量発生した失業者に救いの手を差し伸べなかった事に端を発します。本来はその時に政府主導で対策を講じるべきでした。要するに10年以上遅いのです。また、本腰を入れて対策を講じた所で改善するのは「数年後」です。
前述のように「人生再設計第一世代」の名称についてインターネット上では懐疑的な意見も多く「言葉遊び」「馬鹿にしてる」「欠陥品認定」「地方に押し付ける?」「意識改革を先にすべき」などの声で溢れています。更に「名称変更」は「就職氷河期」という「為政者目線」の「負の歴史」を「無かった事」にしてしまいます。ある種の「歴史修正主義」的な側面は心に留めておかなければなりません。





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