
2019年1月29日(火)。厚生労働省の公表する「毎月勤労統計調査」の不正問題を調査した「特別監察委員会」の外部有識者は同省部局長級・課長級職員の聴取した人数をこれまで説明していた20人⇒12人に訂正しました。前身の「監察チーム」による聴取も含めた調査対象37人の内「身内の同省職員のみでの聴取」は約7割弱の「25人」に上ります。厚生労働省の「組織的な隠蔽」を否定する根拠となる特別監察委員会の「中立性」は完全に崩壊しました。同省は聞き取り調査の全面的なやり直しを始めています。
■【政治】厚労省、崩れた中立性「身内調査」7割 統計不正、全面再聴取へ
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019013090070536.html
東京新聞(TOKYO Web) 2019年1月30日 07時05分
厚生労働省は二十九日、毎月勤労統計の不正を調査した特別監察委員会の外部有識者が同省部局長級、課長級職員から聴取した人数を、これまで説明していた二十人から十二人に訂正した。監察委の前身の監察チームによる聴取も含めた対象三十七人のうち、身内の同省職員のみでの聴取は七割近い二十五人に上り、同省が組織的隠蔽(いんぺい)を否定する根拠とした監察委調査の中立性は完全に失われた。同省は監察委の外部有識者による聴取を全面的にやり直す。(清水俊介)
■統計不正聴取に厚労省官房長同席 中立性への疑念、更に
https://mainichi.jp/articles/20190128/k00/00m/040/270000c
毎日新聞 2019年1月28日 21時16分(最終更新1月28日23時43分)
厚生労働省が公表する「毎月勤労統計」の不正調査問題で、同省の特別監察委員会(樋口美雄委員長)の外部有識者が行った元局長級職員らの聞き取りに、宮川晃厚労審議官と定塚(じょうづか)由美子官房長の同省の事務方最高幹部2人がそれぞれ同席していたことが判明した。定塚氏は質問もしていたという。
Twitterの反応!
特別監察委員会による厚労省職員の聞き取りに、同省官房長が同席していたことがわかりました。官房長は人事や不祥事対応、国会対策にあたる重要なポストで、一般企業でいえば総務部長にあたります。https://t.co/5ztBqRCoZa
- 朝日新聞官邸クラブ (@sahi_kantei)2019/1/28
厚労省の統計不正。幹部職員からの聞き取りの場に定塚由美子官房長が同席し質問もしていた。この事実を厚労省はこれまで伏せていた。朝日新聞がスクープ。組織的隠蔽はない、というストーリーを身内でまとめただけじゃないか。
- 上丸洋一 (@omaruyan)2019/1/28
トップの安倍さんのおかげで、政府の末端まで嘘しかつかなくなってますね。
- 中野晃一 Koichi Nakano (@nakano1970)2019/1/29
国家崩壊、「保守」とやらの人たち怒るところですよ。
7割、身内だけで聴取 8人分を誤答弁 勤労統計不正(毎日新聞) - Yahoo!ニュース https://t.co/rG40n7LZwS @YahooNewsTopics
次々と新事実が明らかになっています。不正の聞き取りにまた不正です。
- 日本共産党 (@cp_cc)2019/1/28
「検証の中立性や客観性を主張し続けてきた根本匠厚労相の責任も厳しく問われることになる。」
監察委に厚労省官房長も同席 聴取の第三者性確保されず:朝日新聞デジタル https://t.co/KBqN4xrG7w
おはようございます。厚労省の統計不正。局長課長級からの聴取に、人事を握る定塚由美子官房長が同席、質問までしていたと朝日1面トップ。お手盛り調査どころか、これでは「どう言い繕うかの幹部協議」だよ。やり直しはもちろん、きょうからの通常国会で徹底的に責任を追及しないとね。
— 冨永 格(たぬちん) (@tanutinn) 2019年1月27日
神田川の紅葉 pic.twitter.com/yfij2uXdm2
聞き取り調査は事務方最高幹部2人同席の杜撰な実態!
外部有識者に構成する「特別監察委員会」は厚生労働省部局長級・課長級職員の聴取した人数をこれまで説明していた20人⇒12人に訂正した模様。同省はこれまで前身の「監察チーム」による聴取も含めた調査対象「37人」の内「幹部級など20人に外部有識者の聞き取り調査を行った」と説明していました。しかし、実際に行ったのは「12人」で約7割弱の「25人」は「同省職員のみで聞き取り調査」を行っていたのです。
更に、前述の聞き取り調査には同省の宮川晃厚労審議官と定塚由美子官房長の事務方最高幹部2人も同席していました。省内で人事権を持っている定塚由美子官房長は「同席」について認めていたものの「同省職員のみの聞き取り調査」については触れていません。同氏は1月29日(火)に「質問があれば答えるつもりだった」「隠すつもりはなかった」と苦しい言い訳をしています。
厚生労働省は「第三者性」を強調する事で「組織的な隠蔽はなかった」と結論付けました。しかし「特別監察委員会」の「中立性」及び「客観性」は完全に失われたのです。不祥事の検証そのものを揺るがす事態だけに与野党で批判の声が上っています。根本匠厚労相は「信頼回復の為に組織を挙げて再発防止に取り組んでいく」とコメントしました。これまでデタラメな説明を繰り返してきた同氏の責任は極めて重く「罷免」に値します。
決定的なのは「特別監察委員会」の提出した「調査報告書」の「たたき台」を厚生労働省で作成していた事です。これで「組織的な隠蔽はなかった」とするのは一般常識で言えば無理筋です。只「森友学園事件」より続く一連の不祥事を見れば分かるように安倍政権は「罪を認めない事」で逃げ切りを図ってきました。今回も同じ展開になる筈です。国民全体の問題意識は希薄な中で「全容解明」はほぼ不可能です。




