
■【経済】厚労省の賃金統計「急伸」実態表さずと認める 政府有識者会議
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201809/CK2018092902000129.html
東京新聞(TOKYOWeb) 2018年9月29日 朝刊
厚生労働省が今年から賃金の算出方法を変えた影響により、統計上の賃金が前年と比べて大幅に伸びている問題で、政府の有識者会議「統計委員会」は二十八日に会合を開き、発表している賃金伸び率が実態を表していないことを認めた。賃金の伸びはデフレ脱却を掲げるアベノミクスにとって最も重要な統計なだけに、実態以上の数値が出ている原因を詳しく説明しない厚労省の姿勢に対し、専門家から批判が出ている。
厚労省がデータ補正の問題を夏場までほとんど説明しなかった影響で、高い伸び率にエコノミストから疑問が続出していた。統計委の西村清彦委員長は「しっかりした説明が当初からされなかったのが大きな反省点」と苦言を呈した。SMBC日興証券の宮前耕也氏は「今年の賃金の伸び率はまったくあてにならない」と指摘した上で「影響が大きい統計だけに算出の方法や説明の仕方には改善が必要」と提言している。(渥美龍太)
Twitterの反応!
厚生労働省が今年から賃金の算出方法を変えたことで統計上の賃金が前年と比べて大幅に伸びたが、政府の有識者会議「統計委員会」は、発表された賃金伸び率が実態を表していないと認めた。https://t.co/oTpfIJUiyZ
- 町山智浩 (@omoMachi)2018/9/30
#アベノミクス 効果演出のためここでも実態とずれる賃金伸び率を「正式」と発表。厚労省が、実態表さずと認める。
- 望月衣塑子 (@SOKO_MOCHIZUKI)2018/9/30
現金給与総額は7月が正式の1.6%増に対し参考が0.8%増、6月は正式3.3%増に対し参考1.3%増。実態に近い参考値に比べ、正式な数値は倍以上の伸び率 #東京新聞 https://t.co/L9iKiUfIzu
経済に影響を与えるレベルのデータ改ざん。安倍政権にとって統計とは国威発揚のための道具に過ぎない。 / “東京新聞:厚労省の賃金統計「急伸」 実態表さずと認める 政府有識者会議:経済(TOKYO Web)” https://t.co/M6ZKOFmQhx
- 渡辺輝人 (@abeteru1Q78)2018/9/30
政府有識者会議「厚労省統計では賃金が急進しているが、実態を表していない」
- 盛田隆二 (@roduct1954)2018/9/30
――データを改ざんし、事実と反することを国民に伝える安倍政権
――安倍首相はトランプにFTA交渉をねじ込まれたのに「日米はウィンウィンの関係」と。戦時の大本営発表と同じ。国威発揚のための嘘。https://t.co/itULnhZT1O
「政府の有識者会議「統計委員会」は二十八日に会合を開き、発表している賃金伸び率が実態を表していないことを認めた」
- 異邦人 (@eriozka1917)2018/9/30
アベノミクスの大本営発表がまたしても露呈。しかも、この統計所得の水増しは総裁選の前から指摘されていたのに、今になって認めるあたり実に姑息。https://t.co/qkenkhnesI
批判殺到で「記載形式」変更!
賃金関連の重要統計である「毎月勤労統計調査」について「恣意的に伸び率が高くなるように水増ししていた問題」で日本政府の有識者会議「統計委員会」は9月28日(金)の会合で「厚生労働省の発表した賃金伸び率は実態を表していない事」を認めました。10月5日(金)公表の「8月分速報値」以降は発表文の記載形式を変更。エコノミストやメディアに誤信を招きかねない状況はある程度改善される見通しです。
毎月勤労統計調査は「サンプル企業」のヒアリングを基に毎月発表しています。厚生労働省は2018年1月より「世の中の実態に合わせる」として「大企業」の比率を増やして「中小企業」を減らす形のデータ補正を行っていました。これらの影響を考慮せずに「伸び率」を算出した為に「企業規模」の大きくなった分に比例して「賃金」は伸びるカラクリです。
多くの人の目にする毎月の発表文の表紙には「正式」の高い伸び率のデータを掲載しています。しかし、統計委員会は算出の方法を揃えた「参考値」を重視していく事を「適切」とする意見で一致しました。今回の変更で公表資料の前面に出した「参考値」は「数値の上振れする原因となった作成手法変更の影響を除いた数値」で実勢に近いものです。従来は公表資料の末尾に記載していてメディアは「上振れした公式値」をそのまま報じていたのです。
厚生労働省は調査手法の変更を周知しないまま賃金の伸び率をアピールしていました。これは「アベノミクス」の成否を占う重要な経済統計です。安倍政権に忖度した結果「アベノミクスの信頼性」の根底を揺るがす事態になっています。不作為について批判は免れません。野党は徹底的に追及するべきです。





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