
■伊勢崎市の保守系市議「主権は国民ではなく国家にある」とツイートし炎上 過去には男女混合名簿にも反対
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キャリコネニュース 2018.8.13
保守系議員の突拍子もない発言が連日のように話題になる中、「伊勢崎のジャンヌダルク」を自称する群馬県伊勢崎市の伊藤純子市議が8月8日、ツイッターで「国民主権」に関して斜め上を行く解釈を披露し、ネットで注目を集めている。
「今一度、辞書で調べてみてください。主権とは『国民および領土を統治する国家の権力。統治権』の意。『国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行う権利。国家主権』。つまり、国語的に、主権は『国民』ではなく『国家』にあるのです。また国家主権が国民を蔑ろにすることなどあり得ません」
「国民が偉いわけでも、無条件で与えられるものでもなく、先人から受け継いだ権利」
憲法第1条で定められた象徴天皇制と国民主権は、中学校の公民で習うレベルの内容だ。そうした基本的な知識を欠いた人が議員を務めていることに対してネットでは「議員の国家資格創設して、最低限度の資質は保証した方がよい」と批判の声が相次いでいる。
Twitterの反応!
単に、改憲派と護憲派の主張に真正面から向き合いたいだけ。そんな折、現行憲法誕生の歴史や「国民主権」に隠されたダークな部分があることを知り、日本人として衝撃を受けました。連日、「公職者が憲法違反だ」と批判を受けていますが、日本国憲法自体が「非合法」だということにも気付かされました。
- 伊勢崎市議会議員 伊藤純子 (@10junkoito)2018/8/14
私が社会科や公民の授業で学んだこととは大きく異なる「日本国憲法」とその歴史背景について、一緒に考えてみませんか?
- 伊勢崎市議会議員 伊藤純子 (@10junkoito)2018/8/14
民主主義国における国民主権と、外交における国家主権をわざと混同して誤認させ、後者を前者に被せて前者を否定する悪質な詭弁術としか言いようがない。
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) 2018年8月12日
プロフィールに「『正論』路線を踏襲する真正保守」とあるが、本物の保守思想を持つ人は産経の『正論』路線など相手にしていない。 @110junkoito pic.twitter.com/IxeRJXcI62
「伊藤純子です。本日31日、衆議院第一議員会館において、平成30年度 日本会議首都圏地方議員懇談会総会に出席しています」(FB)https://t.co/Zly4utmXCm
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) 2018年8月12日
「そもそも国民に主権があることがおかしい」という自民党・西田昌司議員路線を踏襲している。 pic.twitter.com/E9CpBN7ouw
群馬県伊勢崎市議会議員 伊藤純子(公式サイト)https://t.co/1qxSBpaeML
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) 2018年8月12日
「所属 神道政治連盟正会員 日本会議首都圏地方議員懇談会会員」
男尊女卑の戦前的価値観に過剰適応して媚びへつらうことで、自分を認めてもらおうとする女性議員。こんな女性議員が増えても状況は何も変わらないだろう。 pic.twitter.com/vcsawTYiXC
法学上支離滅裂な電波発言!
群馬県伊勢崎市の伊藤純子市議のTwitter上の投稿を巡って物議を醸しています。同氏はユーザーのコメントに反論する形で「国民主権」に関して「今一度、辞書で調べてみてください。主権とは『国民および領土を統治する国家の権力。統治権』の意。『国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行う権利。国家主権』。つまり、国語的に、主権は『国民』ではなく『国家』にあるのです。また国家主権が国民を蔑ろにすることなどあり得ません」と斜め上を独自解釈を披露しました。この前後に国民主権を否定する投稿を繰り返していた事もあって愛国者を自称する人達の巣窟であるTwitter上で批判殺到しています。
伊藤純子は数多く寄せられた批判に反論するべく「『主権』とは、私たちの先祖、そのまた先祖といった先人たちがこの国を作って、築いて、守って、今日まで伝えてきたその努力と義務を果たした相続権。相続する権利』。人民主権=国民が偉いわけでも、無条件で与えられるものでもなく、先人から受け継いだ権利」と後日再び不可解なツイートを投稿しました。これらの発言はセットで拡散されて現在進行形で炎上しています。
キャリコネニュースの記事に書かれているように「憲法1条」に定められた「国民主権」及び「象徴天皇制」は中学校の「公民」で習うレベルの内容です。憲法改正の賛否は別にして一般常識レベルの基本的な知識を欠いた人が堂々と議員バッジを着けている事に恐怖を感じます。
日本国憲法「前文」!
日本国憲法の前文には「日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、我らと我らの子孫の為に、諸国民との協和による成果と、我が国全土に亘って自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起る事のないようにする事を決意し、ここに主権が国民に存する事を宣言し、この憲法を確定する」と書かれています。はっきりと「主権」は「国民」に存する事を宣言しているのです。伊藤純子はこの部分を意図的に無視しています。
尚「主権」という言葉は一義的ではなく「国家の意思はその領土内においては最高の力を持つ」といった「対内的な統治に関する文脈」と「国家は他の国家権力には拘束されない」「日本は主権国家である」といった「対外的な独立に関する文脈」で違った意味として使われる事はあります。
しかし、伊藤純子は「熟語として主権はまさに『国民』ではなく『国家』にあるのです」と述べています。これは言い逃れはできません。主権の所在は何処かに主眼を置いて「国民」と「国家」で議論するのであれば答えは「現行憲法」に基いて「国民」と言うしかありません。伊藤純子はあえてこれを無視して「国民」を持ち出した上で主権を否定しています。
日本国憲法は非合法?
更に一連のツイートは「日本国憲法自体が『非合法』だという事にも気付かされました」と驚くべき言葉で締め括っています。法律は違憲になる場合はあるものの国の最高法規である「憲法」は非合法になる事は構造上あり得ません。前述のように中学校の公民レベルの法律上の事実を平然と捻じ曲げる態度には正に「狂気」です。
性犯罪被害者の冒涜⇒男女混合名簿を批判!
伊藤純子は2006年にブログでモデル募集サイトで報酬と引き換えにモデルを引き受けて性犯罪の被害に遭った少女に対して「男子から金を巻き上げようとした女子の邪な考えがこのような結果を生み出した」と被害者を冒涜する投稿をしています。これに関連して「男女混合名簿」に反対してインターネット上で話題になっています。
曰く「(こうした犯罪が起きるのは)『男と女は平等だ』だとか、思春期に男子との接触が近くなりすぎて、男女間の意識が希薄し、何のためらいも、恥ずかしさも感じない男児・女児が増えているからではないでしょうか?!したがって『ジェンダー教育こそ性犯罪の起因となるもの』と定義します。恥ずかしながら、伊勢崎市が全国第7番目に施行したと豪語する『男女混合名簿』なんてものは、青少年の心を乱すとんでもない代物であります。もう、見過ごす訳にはいきません!」と書き連ねています。
改憲勢力の目指す「国家像」に目を向けよ!
無知は罪ではありません。しかし、政治家として「嘘」を拡散される事は許されません。地方議員の劣悪化は非常に深刻です。国会議員と違って地方議員のトンデモ発言はテレビや新聞で話題になり難くいです。絶対に風化させてはいけません。尚、伊藤純子は「日本会議首都圏地方議員懇談会」の会員です。温度差はあるものの「日本会議」「日本青年会議所」「神道政治連盟」に所属する政治家は総じて似たような思考で動いています。
所謂「保守」を自称する論客でここまで極論を振り回す事例は稀です。しかし、だからこそ「改憲勢力の目指す国家像」はストレートに見えてきます。当ブログで再三お伝えしているように彼等の目的は「日本国憲法の3大原則」である「国民主権」「基本的人権」「平和主義」を破壊する事をあります。こうした復古主義的な自称愛国者は比喩的な意味ではなく本気で「大日本帝国」の時代に生きている事を忘れてはいけません。




