
■憲法施行71年 各党が憲法記念日談話を発表
https://www.asahi.com/articles/ASL515STLL51UTFK00Y.html
朝日新聞デジタル 2018年5月3日 01時05分
日本国憲法の施行から71年になる3日、各党が憲法記念日に合わせて談話を発表した。自民党が「憲法改正の発議を目指す」と主張し、立憲民主党が「憲法を改めるなら、必要性について具体的な事実に基づいて検討されることが必要不可欠だ」と指摘するなど、それぞれが憲法改正へのスタンスを明らかにした。
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国民の機運は低下?
本日5月3日(木)は1947年の「日本国憲法」施行から71年目の「憲法記念日」です。この日に合わせ与野党は「談話」を発表しました。各党は改めて「憲法」に関するスタンスを示しています。一連の不祥事で国会論議は停滞、国民の機運は低下して安倍政権下での憲法改正は困難と指摘する声もあります。安倍晋三は「発議」のタイミングを模索しているものの具体的な時期は見通せていません。非常に流動的な情勢です。
自民党!
自民党は「何よりも大切な事は、国民の皆様のご理解を得て、慎重に進めて行く事であります」とした上で「我が党が先頭に立って活発な国民運動を展開し、自らの未来を自らの手で切り拓(ひら)いていくという気概で、憲法改正の議論をリードしていく決意です」と述べました。権力者自身で臆面もなく「国民運動を展開する」と言って退けた自民党の動向に要警戒です。
公明党!
公明党は「憲法も法規範である以上、新しい時代に対応した改正があってしかるべきと考えます」「現憲法を維持した上で必要な規定を付け加える形の加憲という方法を主張しています」と述べました。表向きは慎重姿勢を崩していないものの「加憲」の形で改憲勢力に追随しています。
立憲民主党!
野党第1党の立憲民主党は「憲法を改めようとするのであれば、このような思想的、観念的・抽象的な議論ではなく、憲法の規定が原因で、政策遂行に支障が生じることがあるのか、あるいは憲法に規定がない事によってどのような不都合が生じるのかなど、その必要性について具体的な事実に基づいて検討されることが必要不可欠です」とコメントしています。
政府・与党の憲法改正を牽制した上で「安倍政権はこの国の形を歪めている」といった言葉を投げ掛けました。また「表現の自由」について「基本的人権の中で特に重要な人権」と述べた点は賞賛に値します。立憲民主党は現時点で最も良識的な「憲法観」を持った政党です。同党の談話は護憲派・改憲派に限らず一読の価値はあります。
他の政党のスタンス!
他の政党に関してはリンク先参照。主な主張は次の通りです。日本共産党・社民党は現行憲法支持でブレていません。民進党・希望の党は憲法改正を否定はしていないものの「立憲主義」及び「日本国憲法の三大原則」を守る事を前提にしています。自由党は元々憲法改正に反対はしていません。只「憲法観」は立憲民主党とほぼ同じです。日本維新の会は穏健派を装ってはいるもののスタンスは自民党と同じです。
全国各地で集会!
本日は憲法記念日に合わせ全国各地で集会が開かれました。有明防災公園(東京臨海広域防災公園)には1万人を超える人達が集まった模様。立憲民主党や日本共産党など護憲派の議員らは挨拶に参加しました。尚、これに抗議する形で「右翼団体」も街宣活動を行っています。場所によっては「機動隊」を挟んで睨み合う事態に発展しています。
改憲派は全国小選挙区単位で「憲法フォーラム」を開催。日本会議会長の田久保忠衛など有力者らは憲法改正の必要性を強調しました。同イベントにメッセージを送った安倍晋三は「時代に合わせた新しい憲法を作るべきだ」と主張しています。
護憲派に対する懸念!
改憲勢力は衆参両議院で発議に必要な3分の2議席を保持しています。自民党は4項目に絞った条文案を纏めた事によって発議は引き続き現実味を帯びています。一方で、マスコミ各社の世論調査によれば「憲法改正」の賛否はほぼ拮抗しています。また「憲法9条」に関しては「現状維持」が過半数になっています。
只、当ブログで毎回指摘しているように護憲派の論点は相変わらず「憲法9条」に偏っています。平和主義を守るには「基本的人権」及び「国民主権」を守らなければなりません。戦争反対のシングルイシューでは絶対に押し切られます。憲法の基本を含めて分かり易く危険性を周知していくべきです。




