
■日本の大晦日お笑い番組で黒塗りメイク 怒りと反発も
http://www.bbc.com/japanese/42575151
BBCニュース 2018年01月5日
日本で大晦日に放送されたテレビ番組で、お笑い芸人が米俳優エディー・マーフィーに扮するため黒塗りメイクをしたことを受けて、人種差別や文化的配慮が足りないとの非難が相次いでいる。
日本テレビの番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」では、有名なお笑い芸人の浜田雅功氏がエディー・マーフィー主演の映画「ビバリーヒルズ・コップ」 を再現しようと、黒塗りの顔で登場した。
顔を黒く塗り黒人を風刺するいわゆる「ブラックフェイス」は、きわめて侮辱的な風習だと広く受け止められている。この数日間で、番組への抗議の声が増え続けている。
■「ガキ使」浜田雅功の黒塗りメイク BBCやNYタイムズはどう報じた?
http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/05/gakitsuka-black-face-bbc-nytimes_a_23325586/
The Huffington Post Japan 笹川かおり 2018年01月06日 14時17分 JST
大晦日に放送されたお笑い番組「絶対に笑ってはいけない」で、ダウンタウンの浜田雅功が米俳優エディー・マーフィに扮して、肌を黒くメイクしたことを受けて、英メディアのBBCや米メディアのニューヨークタイムズなど、海外メディアから「人種差別的」と非難の声が上がっている。
両メディアは、番組だけでなく日本のメディアのあり方にも疑問を投げかけた。番組の内容や、アメリカにおける黒塗りメイクの背景と合わせて、その報道を一部を紹介する。
ガキの使い笑ってはいけないアメリカンポリス 2017 浜田(黒人)警察!
バイエ ・マクニール氏「黒人だというのはオチや小道具じゃないんだ」!
日本テレビ「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」の大晦日特番「絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!」の「黒人差別」を連想する描写に国内外で物議を醸しています。これは前筆の番組でダウンタウンの浜田雅功氏が映画「ビバリーヒルズ・コップ」のエディー・マーフィ氏に扮して顔を黒塗りにした事に端を発します。
他の芸人は「白人警察官」のコスプレで浜田雅功氏と一緒にバスに乗り込みます。白人のアメリカンポリスと黒人が並んでいる事で「人種差別」と批判を受ける騒動になりました。所謂「ブラックフェイス」で笑いを取る日本に海外メディアは敏感に反応。米国のNYタイムズや英国のBBCは「人種差別主義と文化的不感受性の告発が起きた」と紹介しています。
米国出身で黒人作家兼コラムニストのバイエ ・マクニール氏はTwitterで「#ブラックフェイスで出演する日本の人へ。黒人だというのは、オチや小道具じゃないんだ。ジョークが必要? もっと腕のいい作家を雇って。黒人キャラが必要なら、日本語を話す黒人俳優を雇って。何人かいるから! でもお願いだから、#日本でブラックフェイス止めて。カッコ悪いよ」と投稿しました。来日13年の同氏は事の重大性を指摘しています。
エジプト出身でタレントのフィフィ氏は「そう指摘する人達こそ優劣を付けて人種を見てる気がする」と持論を展開しました。現在進行形で賛否両論の炎上状態になっています。化粧で意図的に肌の色を変えるブラックフェイスは、米国を中心に世界中でタブー視されているものの欧州など国によって温度差はあるようです。
この問題で厄介なのは「落とし所」がない事です。このままスルーすれば「人種差別で笑いを取る日本」に尾鰭が付いて海外に拡散される事になります。結果的に「表現規制」に発展する可能性は否定できません。一方で「日本の歴史」に配慮せずに「自主規制」すれば日本のエンターテインメントは「多様性」を失ってしまいます。
ブラックフェイス=タブーの事実は変わりません。しかし、基本的に日本は「外国人コンプレックス」はあっても「黒人差別」の概念はほぼ存在しないのです。日本には日本の価値観がある事を前提に的確に反論しなければ本当の意味で問題解決はできません。




