■小池知事、新党代表に就任 自民に離党届、立場を明確化
http://www.asahi.com/articles/ASK615R80K61UTIL02J.html
朝日新聞デジタル 2017年6月1日 21時33分
小池百合子・東京都知事が1日、所属していた自民党に離党届を出し、同日開かれた地域政党「都民ファーストの会」の総決起大会で同会代表に就任した。「二重党籍」との批判も出ていたなか、2日で投開票まで1カ月に迫った都議選(23日告示)に向け、政治的立場を明確にして、対立する自民側への攻勢を強める狙いがあるとみられる。
小池氏は自民都連と対立を深めているが、自民党本部は批判対象にしないとの立場だった。離党届提出により、党本部とも袂(たもと)を分かつ決断をした形だ。
小池氏は1日の定例記者会見で、離党届提出の理由について「(同会の)代表に就任するという、そこが一つの境目と考えた」と説明。「しっかりと都民ファーストの先頭に立っていきたい」と意気込みを語った。自民は離党届の扱いを当面保留する構えだ。
今世紀最大の茶番劇の先に悪夢のシナリオ!
小池百合子東京都知事は6月1日(金)に自民党に離党届を提出した模様。政策立案のアドバイス等をする特別顧問ではなく正式に地域政党「都民ファーストの会」の「代表」に就任しました。今夏の東京都議会議員選挙に向けて開かれた同党の総決起集会では「代表に就任する事がひとつの境目と考えた」「今後は都民ファーストの会の先頭に立っていきたい」と述べています。
小池百合子は昨年夏の東京都知事選挙で党の方針に反して立候補。自身の処分を党に委ねる「進退伺」を提出していました。自民党からは「態度を明確にすべきだ」とする意見が出ていたそうです。今まで対決姿勢を示していたのはあくまで「自民党の東京都連」で自民党本部は批判対象にしない立場を取っていました。しかし、今回の離党届提出で明確に「自民党」と袂を分かつ宣言をした訳です。
マスコミ各社の報道によれば今日まで離党届を提出しなかった背景には「自民党からの除名処分を待っていた」と見られています。自身で離党届を提出する事になったのはある種の敗北と指摘する声がありました。小池百合子が折れて離党した形にすれば「自民党に逆らって潰された」という悪い印象を消す事が出来ます。離党を巡る駆け引きは自民党側が一枚上手です。
東京都議会議員選挙の「対立軸」は鮮明に!
音喜多駿幹事長は「決断を支持したい」「進退伺を出していたのでボールは自民党にあったと思うが支援者からも党籍がどちらにあるのか分かりづらいという声もあって知事自ら能動的に決着をつけてくれたのは歓迎したい」「これで対立軸が分かり易くなったので有権者にとっても都議選での選択がし易くなったのではないか」と述べています。
都民ファーストの会は今夏の東京都議会議員選挙に48人の公認候補を発表しています。同党は現時点で都議会自民党に迫る支持率を保持。連立を解消した都議会公明党は同党との選挙協力に合意しています。
民進党の蓮舫代表は記者会見で「自民党の党籍が残ってる事が非常に気がかりだったので今回すっきりしたという印象を覚える」「民進党も都議会議員選挙は古い自民党の政治と決別する戦いと位置付けている」「都知事が同じ改革志向を持っているのであれば賛成できる事は賛成する」と述べています。
共産党の穀田恵二国会対策委員長は「何故このタイミングなのか分からないが問われているのは築地市場の豊洲への移転をどうするのかをはっきりすべきだということだ」「都政における方向性をきちんと示す事がいよいよ求められている」と述べました。この両党は是々非々で臨んでいく方針のようです。
現実味を帯びてきた最凶の第二与党!
問題は「都民ファーストの会」の政治的スタンスです。所属議員個々人のスタンスと「党議拘束」の有無を見なければ正確な判断できません。小池百合子は憲法改正に賛成でアベノミクスを支持しています。また「子どもを受動喫煙から守る条例」を見る限りでは本質は「自民党議員」そのものです。
小池百合子は間違いなく国政進出を目指しています。東京都議会議員選挙で「都民ファ-ストの会」圧勝⇒国政進出⇒第二与党の「日本維新の会や「日本のこころ」と合流⇒野党第一党。民進党の議席を上回る「最凶の第二与党」の誕生は「与野党談合の横行」を意味します。
これは国民目線で悪夢のシナリオです。しかし、野党に「提案」「対案」「責任野党」を求める有権者は多いです。文字通り死ぬほど痛い目に遭わなければ彼等の目が覚める事はないので高確率でこのシナリオは現実のものになる気がします。





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