シールズ解散 民主主義再生の新たな始まりに http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201608167000.html 愛媛新聞ONLINE 2016年08月16日(火) 安全保障関連法制の反対運動をけん引した若者らの団体SEALDs(シールズ)が昨日、解散した。「若者は政治に無関心だ」との固定観念を打ち破り自発的に国会前に集結して、個々が考えたことを「私の言葉」で訴えた。解散は決して終わりではない。国民一人一人が社会を担う主体となって政治に参加するための、新たな行動の始まりにしたい。 シールズは、憲法解釈を変更して集団的自衛権行使を容認した安倍政権に抗議する若者が2015年、期限付きの「緊急行動」として創設した。国家権力に憲法順守を求め、格差解消や社会保障などにも向き合う。既存の組織や思想にとらわれない柔軟で新鮮な行動は、これまで政治参加を特別視して尻込みしていた多くの人の背中を押し、世代や立場を超えた大きなうねりとなって全国に広がった。行き詰まった日本の民主主義の再生に向け、市民運動に新しい風を吹き込んだといえよう。 憲法12条には「国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」とある。シールズは不断の努力を重荷として背負い込むのではなく、勉強やアルバイトと同じように日常生活の中で身近な問題として考え、できる範囲で行動した。意見が違っても、緩やかなつながりを大切にして討議し、学者らの話を聞いて考えを深めた。問題を可視化し、考える機会を広げた点に学びたい。 安倍政権は特定秘密保護法も安保関連法も、国民の声に耳を傾けず、違憲の指摘や議論のプロセスを無視して強行成立させた。参院選では改憲について選挙運動中は全く触れず、改憲勢力が3分の2の議席を占めるやいなや強い意欲を示した。改憲発議は現実味を帯びている。首相が主権在民の精神を忘れ「自分が最高責任者」と公言する状況下、立憲主義と民主主義を壊す危険な動きには、諦めないで粘り強く「ノー」と言い続けなければならない。 そのためには、誰もが傍観者でなく、普段から考え、行動するしかない。大人たちは、政治に無関心であったがゆえにこれほどの閉塞(へいそく)状態を生み出した責任を省みる必要がある。18歳選挙権を得た若者やこれから主権者となる子どもたちと、政治参加の力を育てることが大切だ。 東日本大震災や東京電力福島第1原発事故を経て、若者たちは「政治参加をサボっているとひどい目に遭う」と実感したという。物事が一気に変わらなくても、少しずつよりよい方向へ軌道を変える。何かあれば何度でもやり直せばいい―。しなやかなやり方は持続的な強さにつながる可能性を秘める。 「民主主義って何だ」「これだ」。シールズの集会で繰り返されたコールである。「声を上げる私たち自身が民主主義の中心」との叫びを、誰もが今改めて胸に刻み、責任を果たす主権者へと一歩を踏み出したい。
立憲主義の復権を目指した学生グループ「SEALDs(シールズ)」が解散!日本の政治に一石を投じる! http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/2df1abd766f91c12dcd8d7ad8b186289 Everyone says I love you ! 2016年08月14日 保守・右翼界隈からは猛烈にたたかれたシールズですが、それだけ彼らにとって邪魔な存在だったということを意味しており、影響は絶大でした。表面的には、シュプレヒコールがラップ調ということで、ファッションなどもかっこよくて目立ちましたが、私は次々と出してくるメッセージが非常に賢いのに驚きました。 とくに、主張の三本柱の中に、安保法制反対、立憲主義の確立と並んで、個人の尊厳を確保する政策を入れてくれたのは非常にうれしかったし、驚きました。彼らに力をもらったのは若者層以上に中高年層だったようです。彼らに刺激を受けてオールズやミドルズが結成されましたし、彼らが主催者に加わるとなると、デモ・集会の人数がぐっと広がり大きくなりました。 彼らに対してはナショナリズムを感じるとか、個別的自衛権の行使を否定していないなどとの左側からの批判も根強くありました。私も彼らをカリスマ視する風潮には乗らないようにしていましたが、私は彼らの影響はマイナスよりもプラスの方がずっと大きかったと思います。今は、1年あまりのさわやかな活躍、お疲れ様でしたといいたいです!安保法制の反対と立憲主義の復権を訴えた若者グループ「SEALDs」が8月15日に解散した。特に「若者」には距離感のある「政治」にどう参加するのかを独自のスタイルで社会に提起した意味は大きいです。若者を全面に押し出した街宣活動、デモ運動、インターネットをフルに使った広報、政治的な主張よりも政治的な意見を伝える方法を試行錯誤していたのは興味深かったです。 保守やリベラルといったイデオロギーは問題ではありません。評価すべきは「若者達が政治活動に参入した」という事実です。そういう意味で言えば団体を作ってここまでの規模にできたのは素晴らしかったです。SEALDsを切っ掛けに類似する団体が次々と生まれました。政治に関心を持たせるという意味では個人的に成功だったと見ています。 今夏の参議院選挙では、他の市民団体と連携して野党4党を纏めて1人区全てで統一候補擁立を実現しました。今は政治的無関心が主流で20代の投票率は著しく低いです。こうした中で「民主主義の原点」を見据える若者達が生まれた事は前向きに捉えたいと思います。 一方で、様々な課題も浮き彫りになっています。立憲主義を理解できない輩に「左翼的」である事を叩かれました。ネトウヨ&ネトサポ対策は甘かったです。意見の合わないリベラル勢力からは根強い批判がありました。若者を全面に押し出した割に若者の大半は自民党支持。政治意識の低さを変えるには至らず結果的に参議院選挙で野党は敗北しています。 しかし、彼等の行動力は見習うべきです。特定の団体に所属して連帯する事が政治参加ではありません。まずは私達一人一人が「主権者」として冷静に政治を見つめて声を上げていく必要があります。無秩序な政府・与党に対して私達一般国民は批判の声を上げなければいけません。 SEALDsの皆様。本当に御疲れ様でした。彼等自身、活動が不十分だったのは認めているそうなので反省を活かせれば次のステップに進める筈です。解散を惜しむ声は多いですしまた何かの形で戻ってくる事を期待しています。




