改憲勢力3分の2超 騙された有権者
http://hunter-investigate.jp/news/2016/07/-10-24-25110-47.html
ニュースサイト HUNTER(ハンター) 2016年7月11日 09:15
結果として、有権者は改憲勢力への信任をしたことになる。10日投開票の参議院議員選挙で、自民、公明、おおさか維新などのいわゆる“改憲勢力”が、改選・非改選合わせて3分の2の議席を得る結果となった。憲法改正を争点から外し、アベノミクスの是非一本に絞った自公の選挙戦術が功を奏した形だ。安倍首相は、「改憲に一定の支持を得た」として憲法改正に向けた動きを強めると見られている。日本の有権者は、選択を間違った。
参議院選挙の比例票、民進党が大健闘!自民党1928万票(36%):民進党1126万票(21%):共産党587万票
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-12478.html
情報速報ドットコム 2016.07.11 07:19
自民党:政党得票総数 19,650,962(35.94%)
公明党:政党得票総数 7,427,125(13.58%)
民進党:政党得票総数 11,457,471(20.95%)
共産党:政党得票総数 5,872,397(10.72%)
生活の党:政党得票総数 1,036,756(1.89%)
社民党:政党得票総数 1,500,679(2.74%)
大阪維新:政党得票総数 5,048,131(9.22%)
新党改革:政党得票総数 561,194(1.02%)
幸福の科学:政党得票総数 359,969(0.66%)
支持政党なし:政党得票総数 630,629(1.15%)
国民怒りの声:政党得票総数 449,356(0.82%)
これは野党で統一名簿をやっていれば、もう3~4議席は上乗せすることが出来たと思います。やはり、総票数で見ると、与党と野党の勝負は悪く無いです。野党共闘の効果があったとは言え、比例の名簿を統一しないと自民党には勝つところまではいけないと言えます。でも、当初の世論調査よりも予想以上に良い勝負でした。民主党から名前を変えたことで心配の声も多かっただけに、民進党という名前でも戦えたのは大きいです。
昨日の参議院選挙の結果と獲得議席について簡単に総括します。改憲勢力が3分の2議席を獲得してしまったのは本当に残念な結果です。今回の選挙の真の争点は「憲法改正」なのでそれを考えれば「非改憲勢力の敗北」なのは間違いありません。結局、安倍晋三のやった事は詐欺師が「契約書に書いてある」の一点張りで開き直るのと同じです。最後の最後まで真の争点は隠したままでした。自民党に投票した有権者の多くは憲法改正について白紙委任した自覚はないと思います。
自民党&公明党。合計で70議席獲得。自民党の単独で過半数には届きませんでした。テレビや新聞の分析によれば自公大勝は有権者が「安定」を望んだ結果だそうです。しかし、参議院選挙の表の争点は「アベノミクス加速の賛否」です。TPP、残業代ゼロ法案など雇用破壊、社会保障費の削減、すべてこれに含まれています。
アベノミクス加速を認めた事で格差拡大と超弱肉強食社会の到来を止める事は不可能に近い状況になりました。これらは茨の道です。憲法改正とは別の意味で「国民の生活に直結する問題」の筈です。多くの有権者は自公政権にどのような「安定」を望んでいたのか?。大きな謎を残した選挙だったと思います。
民進党。32議席獲得。政党別の支持率と選挙戦序盤の世論調査を考えればそこそこ健闘したように思います。党名変更が地味にマイナスだったような?。有権者が「大人」になるまでは相当な時間が掛かるので中道リベラル政党として次の選挙で戦えるように「経済」を主軸にきちんとした「政策」を用意するしかありません。野党支持者は党内の保守系議員の動向に要注意です。
生活の党&社民党。前者は野党統一候補として出馬した同党所属の2名と比例代表の青木愛氏の当選で3議席獲得。衆議院議員と非改選組を合わせて政党要件を維持できました。後者は福島みずほ氏の当選で1議席獲得。大方の予想通りで党首の吉田忠智氏は落選しました。社民党は政党要件喪失で存亡の危機。この2党は解党して民進党に合流すべきでは?。
共産党。6議席獲得。比例の得票数は前回の衆議院選挙とほぼ同じ結果になりました。伸び悩んだ原因のひとつは選挙期間中の藤野保史議員の発言?。相当なダメージになったようです。野党共闘継続に意欲を見せているのは高評価。政策的に自民党に対する明確なアンチテーゼなので個人的には今後に期待しています。
大阪維新の会。7議席獲得。憲法改正とTPPに賛成で政策的に第二与党。田中康夫氏曰く共同代表の片山虎之助議員は「緊急事態条項の創設」と「憲法9条の改正」に慎重だそうです。所属議員個々人を見れば悪くはありません。只、ここまで躍進したのは三原じゅん子や今井絵里子の当選より驚きです。
日本のこころを大切にする党。獲得議席は0。憲法改正とTPPに賛成で政策的に第二与党。国家観、家族観、愛国教育は自民党に匹敵する危険度。野党としてまったく機能していません。後一歩で壊滅に追い込めるので有権者の冷静な判断に期待したいです。
新党改革。獲得議席は0。代表の荒井広幸氏は「安倍晋三と阿吽の呼吸」と言われる人物で自民党の別働隊。同氏は議席を獲得できなかった責任を取って政界引退→政党要件喪失で解党。山田太郎氏の落選は無念でしたけど有権者として選択肢がひとつ減ったのは喜ぶべきかもしれません。
国民怒りの声。獲得議席は0。代表の小林節氏は約45万票を獲得で落選。話題になった割に反自公票を削っただけで終わった印象です。政治団体としての今後は不明。小林節氏個人は自民党の改憲草案に反対していくようなので動向に注目です。
山田太郎氏&三宅洋平氏の落選。前者は約30万票獲得。表現規制の反対派として胸を張れるのは「ヲタク層が票田になる可能性」を示した事です。この30万票は使い方次第で規制派議員に対するプレッシャーになります。後者は約20万票獲得。批判の声も多かった候補ですけど公示日直前の立候補表明でこの得票数は普通に凄いです。
この2名に共通するのは事実上の無所属だった事です。無所属で当選するのは相当難しいので今後は小異を捨て何処かの政党に入党すべきです。小林節氏を合わせれば約100万票が死票になったのは本当にもったいないです。
余談。日本を元気にする会は政策的に第二与党ではなく調整役として機能していた政党。いわゆる「ゆ党」の中で唯一「必要な存在」でした。参議院選挙の前に松田公太氏が政界を引退したのは非常に残念です。代表に就任したアントニオ猪木氏は知名度があるので今後に期待しています。




