安倍首相:増税再延期を表明…「約束と異なる判断」
http://mainichi.jp/articles/20160602/k00/00m/010/119000c
毎日新聞 2016年6月1日 22時28分(最終更新6月2日00時55分)
安倍晋三首相は1日、国会閉会を受けて首相官邸で記者会見した。来年4月に予定していた消費税率10%への引き上げについて、「内需を腰折れさせかねない。延期すべきだと判断した」と述べ、2019年10月に2年半再延期する方針を正式に表明した。前回の延期を決定した14年11月に再延期を否定していたことについては「これまでの約束とは異なる新しい判断だ。公約違反との指摘は真摯(しんし)に受け止める。参院選を通して国民の信を問いたい」と述べ、自民、公明両党で改選議席(121)の過半数獲得を目指す考えを示した。【高本耕太】
首相、消費増税2年半延期表明 「リスクに手を打つ」
http://www.nikkei.com/article/DGXLNSE2IEC01_R00C16A6000000/
日本経済新聞 2016年6月1日 18時19分
安倍晋三首相は1日夕、第190通常国会の閉会を受けて官邸で記者会見し、2017年4月に予定していた消費税率10%への引き上げを19年10月まで2年半延期すると表明した。「危機に陥るリスクに手を打つべきだ。内需を腰折れさせかねない」などと理由を述べた。
首相、参院選「改選議席の過半数」 7月10日投開票
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK01H4H_R00C16A6I00000/
日本経済新聞 2016年6月1日 21時09分
安倍晋三首相は1日の記者会見で、消費増税の再延期に伴い「私の頭の中を衆院解散がよぎったことは否定しないが、同じ国政選挙である参院選で国民の信を問いたいと判断した」と強調した。参院選日程は6月22日公示、7月10日投票になると明言した。
首相官邸で記者会見を行った安倍晋三。来年4月に予定していた消費税率10%への引き上げに関して「内需を腰折れさせかねないので延期すべきだと判断した」として2019年10月まで2年半再延期する方針を正式に表明しました。公約違反の批判を真摯に受け止めて参議院選挙で国民に信を問いたいとしています。選挙まで約1カ月。この記者会見に2つの争点隠しがある事に要注意です。
アベノミクス失敗の隠蔽。安倍晋三はな「リーマンショックのよう金融危機ではない」と認めつつ消費税増税の再延期を表明。アベノミクスで物価や成長率目標を達成できなかった事を説明していません。本来ならば「消費税増税時期までにアベノミクスで景気を回復させる」という約束を守れなかった事の是非を問うのが筋です。しかし、実際は「消費税増税の延期」と「アベノミクスをさらに進めるか否か」の是非を問うものに論点をすり替えています。
TPP&憲法改正。参議院選挙について「自公両党で改選121議席の過半数を目指す」と実に謙虚な姿勢を見せました。現在、与党は59議席、改選過半数という事は最低2議席増を目標にすればいい訳です。前回の選挙77議席と比較すれば16議席減らしても目標達成になります。
無難な目標を掲げた裏に「憲法改正」があるのは明らかです。年頭の記者会見では「参院選挙で憲法改正を訴えていく」と述べていました。安倍晋三の頭には憲法改正しかありません。さらに「TPP」はアベノミクスの成長戦略の目玉です。(一部を除いて)テレビや新聞はこの重大な事実をひた隠しにしたまま「消費税増税再延期の是非」をクローズアップさせる筈です。自民党の本丸は「TPP」と「憲法改正」である事を忘れてはいけません。




