海女の萌えキャラ「碧志摩メグ」(志摩市公認)は海女を「侮辱」しているのか?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kataokahidehiko/20150808-00048297/
[片岡英彦 戦略PRプロデューサー/コラムニスト/企画家 2015年8月8日 14時2分]
三重県志摩市が公認する「海女」の萌えキャラクターが、一部の市民から「海女を侮辱している」「女性蔑視だ」などの批判の声があがり「公認撤回」を求める署名運動にまで発展している。
批判の声があがっているのは、三重県志摩市の「碧志摩(青島)メグ」という海女をモチーフにした市が公認する「萌えキャラクター」だ。
~中略~
志摩市の「碧志摩メグ」は、地元のPRを目的として制作された。「海女を侮辱している」「女性蔑視だ」とは、私は思わない。決して、地元の海女に対して「悪意」あるキャラクターだとは思わない。
一方で、こうした「萌えキャラ」自体が「万人受けする」キャラクターではない。子どもからお年寄りまで「万人受け」を狙うのであれば、胸元や裾周りなどが「セクシー」すぎる。「萌えキャラ」としてはごく普通の特徴だとしても、「萌えキャラ」自体を理解しない人々の中には不快に思う方もいるだろう。特に地元で身近に海女に接する機会のある人々にとっては、海女が「萌えキャラ」として描かれること自体に違和感を感じることは容易に理解できる。関係者も、当初からある程度のネガティブな反響は予想し得たのではないだろうか。
今後の「萌えキャラ」活用の参考として、下記のことをあえて考えてみたい。
1)反対意見があるとは全くわなかった
2)反対意見もあるとは思っていたが、意外と多かった
3)反対意見もあると思っていたが、意外と少なかった
4)全て予想通り
今回の件が、実際にどのパターンに当てはまるのかは分からない。「碧志摩メグ」の今回の騒動から学ぶとすれば、今後、こうした賛否両論が予想されるような「万人受け」はしないキャラクターを活用して地域おこしを行う場合には、上記のいずれかを事前に想定して対応を考えておく必要がある。
1)の場合は、少なからずの「反対」の意見も想定した上でプランを検討した方がよい。まったく「反対」するものがいないキャラクターの採用は難しい。「萌え」=「セクシー」=「教育上よくない」=「けしからん!」という考えの人も少なからず存在する。こうした人々(意外とマジョリティのこともある)の理解をどうやって促進するか。
2)「尖り」(広義のアイキャッチ)を、その後の「見せ方」としてどの程度まで工夫して容認してもらうか。当初のコンセプトのような「キャラ」としての魅力に欠けてしまうと、「反対」の声は収まる一方で本来のPRの目的である「知ってもらう」ための拡散力が損なわれるリスクもある。
3)の場合は「反対」が少ないに越したことはないが、本来のPRの目的を本当に達成できているのかの検証が重要となる。「万人受け」しつつも完成度の高いキャラももちろん多く存在するが、そこを狙うのではあれば、そもそもが「萌えキャラ」ではなくとも良かったりもする。「萌えキャラ」で何をしたかったのか?その目的は達成できるのか?が重要な問いとなる。
4)の場合は、それでよい。ある程度の予測の範囲内でのネガとポジとの賛否両論の相乗効果がPR効果となって地元の活性化に貢献するだろう。「萌えキャラ」自体の「好き・嫌い」「出来・不出来」については、地元住民も含めた多くの方々から様々な意見があるだろう。こうした企画を行う側の立場から、今回はその後の善後策の展開を考えてみた。
現実の職業人としては労働者としてのプライドもあり職業独特の装束をいたずらに「セクシー」強調されつも「違う!」とはなるでしょうね…
ラビ様へ~「海女さん萌えキャラ」の件、情報どうも有難うございます。成程…。
抗議されている海女の方のお気持ちが、実は、自分にはわかってしまいます。現役の海女さんの方がご不快に思われるのも当然とも…。ちょっと「セクシー」過ぎるというか…胸の描写など肉感的な強調が過ぎると申しますか…「ヘテロ男性向け性的客体」としての意味合いが強すぎるキャラ造形な気がして、現実にその職業に従事している方からすれば別段「セクシー」や「見た目」第一のお仕事ではありませんから、それは「違う!」となるでしょう…で。
抗議もアリ、だと思った理由は、報道によればこの「萌えキャラ」、行政主導な事です。つまり税金が投入されている。
民間の有志のイベントなら、それは好きで良いでしょう。しかし自治体の公金が動く…となると、そこは「政治的に公平さ」がある程度求められるのもやむなし、かと。
個人的な感想としては一目見て「ありがち…凡庸だな」でした。萌えキャラあふれている中、埋没しそう(苦笑)
萌えキャラ好きヘテロ男性限定ではなく、老若男女に親しまれるキャラにするとか、アイディア無かったのかしら?
2015-08-08(15:30) : ふぶら URL : 編集
志摩市公認の海女萌えキャラ「碧志摩メグ」の件。http://otakurevolution.blog17.fc2.com/blog-entry-2879.htmlの続きです。片岡英彦氏の記事。対立の構図が分かり易く中立な視点で書かれていてオススメです。この騒動の背景には「ゆるキャラで町興し」が頭打ちになったので「萌えキャラで町興し」に移行した地方の事情があります。過疎化が進む地方は自分達の町をアピールしようと必死です。そうした気持ちは分かりますが老若男女に関係なく「萌えキャラ」を不快に思ってる人は非常に多い事を忘れてはいけません。
片岡英彦氏の仰るとおりで「万人受け」するものではありません。碧志摩メグ(初期デザイン)は決して女性蔑視の意図は無く萌えキャラとしては無難と言えるレベルです。しかし、偏向的な思想の人やヲタク文化に慣れてない人にとっては理解できないものなのです。志摩市だけでなく今後は安易な公認萌えキャラ乱発は避けるべきではないかと思います。少なくとも「児童ポルノ法に抵触する」といったデタラメなクレームに対して反論できる程度の理論武装をしてからにして欲しいですね・・・。




