自民党武藤衆議院議員の発言について
http://www.mizutaniosamu.com/blog/010diary01/post_361.html
[水谷修オフィシャルブログ 夜回り先生は、今! 2015年8月4日]
自民党の武藤衆議院議員が、ツイッターで、十代二十代の若者たちのグループが、現在国会で審議されている安全保障関連法案に、反戦平和主義の立場から、反対運動を繰り広げていることに対して、国家の存続や平和に対する「利己主義的態度」だとして、批判しました。これは、完全に武藤衆議院議員が、間違っています。本当の「利己主義的態度」を取る若者は、デモもしなければ、声をあげて反対を表明することもしません。ただ、知らんぷりをし、現在の享楽に身をゆだねます。彼らは、この国の明日を真剣に考えているすばらしい愛国青年たちです。武藤衆議院議員が、本当にこころある議員であるなら、ツィッターでこのように無造作に侮蔑のことばを投げ捨てるのではなく、彼らのところに出向き、彼らの意見をきちんと聞き、また自分の意見もきちんと話すべきです。哀しい人です。
ちょうど4年前です。私が父のように慕う日本を代表する俳優のご夫婦と、若手の自民党の議員の方々と会食していました。話題が、尖閣列島に於ける中国船舶の不法侵入の話になったときに、一人の議員が、「法律を改正し、自衛隊を送り、武力を持ってしても、中国船舶を追い返し、国土を守らなくてはいけない。これでは、日本の名誉が損なわれる」と一言言ったときです。彼は、「君が、行くのかね。もし、そこで、一発でも銃弾が飛べば、戦争が始まる。そして、自衛官の命が失われる。それでもいいのかね。君に聞きたい。君たち国会議員が、守るのは、国家の名誉なのか、それとも、国民一人ひとりのいのちなのか。君は、何もわかっていないようだ。私は、あの戦争を体験している。どんなことがあっても、二度と戦争はしてはいけない。名誉なんてものは、一度失っても取り戻すことは出来る。でも、いのちは一度失われたら二度と取り戻すことが出来ない。帰れ」この議員は怒って帰りました。彼の名は、菅原文太さんです。
国があって国民があるのではなく、国民があって、はじめて国がある。今、この発想が多くの国会議員のあたまの中から消えているようです。これを文太さんは、教えてくれました。戦後70年、私たちの国日本は、一発の銃弾を他の国の人に撃つことなく、また国民が、ただの一人も戦争によっていのちを奪われることなく、現平和憲法の下で現在の繁栄を築いてきました。その事実が今や忘れ去られようとしています。それでも、国際情勢の変化や他の国からの要請の中で、自衛隊を設立し、また憲法との法的安定性を保ちながら「PKO」にも協力してきました。それが、今大きく揺らいでいます。そのような動きに対して、必死に声をあげた若者たちこそ、今最もこの国の明日と世界平和を深く熟慮しているすばらしい若者たちです。それを「戦争に行くのがいやだから」などと、「利己主義」と切り捨てる。これは、かつての戦前の軍国主義の再来を感じます。今は亡き菅原文太さんにかわり、武藤議員および、すべての国会議員に聞きたい。「あなた方が、守らなくてはならないのは、国ですか。国民のいのちですか」
http://www.mizutaniosamu.com/blog/010diary01/post_361.html
「夜回り先生」こと水谷修さんが、武藤議員を実に真っ当な感覚で批判しています。
せっかくですので、この記事のもっとも大事な文章を引用して書いておきます。
「本当の『利己主義的態度』を取る若者は、デモもしなければ、声をあげて反対を表明することもありません。ただ、知らんぷりをし、現在の享楽に身をゆだねます。彼らは、この国の明日を真剣に考えているすばらしい愛国青年たちです」
水谷修さんにはぜひともテレビ番組に出演して、これと同じことを主張していただきたいです。
個人的には、国会でも野党が紹介した方がいいと思います。
武藤議員はこうしたまともな感覚が無くなっていますよ。それが危険なんです。
2015-08-07(23:24) : 12434 URL : 編集
夜回り先生のエピソード…
12434様へ~「夜回り先生」、水谷氏のエピソードのご紹介、どうも有難うございます。ちょっと涙腺が緩んでしまいました…。
このエピソードに登場する「帰れ」と言われて「怒って帰った」自民党議員には呆れてしまいました。「国の名誉」とかエラソーな事を言っていますが、要は「国の民の人命を軽視して自分個人のムカつきを解消したい自分個人の優越感を満足させたい」程度にしか見えません。言葉が大事な議会人なら、信念があるなら「帰れ」と言われても言葉で反論すべきでしょう…ま、信念なんて無いのがわかります。「国破れて山河あり」ですよね…
本当に「自衛官さん方の命をなんだと思っているのか?!」とも憤りました。一発の銃弾が悲惨な戦争のトリガーになった過去の教訓から学ぼうともしない愚昧さにも立腹しました。こんな方が議員という重い職責を担える訳がありません。やはり選挙は大切だと肝に命じたりもしました。
2015-08-08(15:03) : ふぶら URL : 編集
12434氏に頂いた情報。夜回り先生こと水谷修氏が武藤貴也の発言を批判。菅原文太氏のエピソードと共に是非とも多くの人に読んで欲しい内容です。問題発言に対しては「これは完全に武藤衆議院議員が間違っています」とした上で「本当の利己主義的態度を取る若者はデモもしなければ声をあげて反対を表明することもしません」と述べています。利己的主義の基準が間違っていると指摘しています。正直、表現規制反対派として強力効果論者の夜回り先生に共感できる日が来るとはちょっと複雑・・・。




