fc2ブログ

タグ:誹謗中傷

記事一覧

【危険】岸田政権「侮辱罪」に懲役刑導入を閣議決定!インターネット上の誹謗中傷対策強化!権力批判封殺の危険性?吉峯耕平弁護士「我々にとって重要な『表現の自由』が大きく損なわれてしまうのです」!懲役刑と禁錮刑一本化で「拘禁刑」を創設!再犯防止に向けた指導や教育プログラムを実施可能に!

表現規制ニュース
constitutionalism_2022_03_20
※画像出典:バズプラスニュース





■ネット中傷抑止へ侮辱罪厳罰化 懲役・禁錮、「拘禁刑」に―刑法改正案を閣議決定
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022030800396&g=pol
時事ドットコム 2022年03月08日 10時14分


政府は8日の閣議で、社会問題となっているインターネット上の誹謗(ひぼう)中傷を抑止するための「侮辱罪」厳罰化や、懲役刑と禁錮刑を一本化した「拘禁刑」の創設を盛り込んだ刑法など関連法の改正案を決定した。民事裁判の手続きを全面IT化する民事訴訟法改正案も併せて決定した。いずれも今国会中の成立を目指す。

拘禁刑創設は一定の評価!


2022年03月08日(火)。岸田政権は懲役刑と禁錮刑を一本化した「拘禁刑(こうきんけい)」を新たに創設、また「人を侮辱した行為」に適用される「侮辱罪」を厳罰化して「懲役刑」を導入する刑法の改正案を閣議決定しました。今国会で成立を目指す方針です。

刑務所への収容など身柄の拘束を伴う刑の内、刑務作業を義務付けている懲役刑と義務付けていない禁錮刑を一本化して「拘禁刑」を新たに創設します。拘禁刑では「受刑者の特性」に応じて刑務作業の他、再犯防止に向けた指導や教育プログラムなどを実施できるようになります。

また、裁判所の判断で個別の事案に応じた処分を出せるように「保護観察中」に再び罪を犯した場合に「執行猶予」を付ける事を可能にする他、被害者の心情を伝えて反省を促す制度を整備します。

再犯防止の為の指導や教育プログラムについて若干の不安はあります。只、思想を矯正するような内容でなければほぼデメリットはありません。刑の種類の見直しは明治40年(115年前)の刑法制定以来、初の事です。

侮辱罪厳罰化の危険性!


問題は「侮辱罪」の厳罰化です。これは、インターネット上の誹謗中傷対策の一環で、公然と人を侮辱した行為に適用される侮辱罪に懲役刑を導入、法定刑の上限を「1年以下の懲役又は禁錮」「30万円以下の罰金」に引き上げます。公訴時効は現在の1年⇒3年に延長します。

侮辱罪の性質上、定義を明確にするのは極めて難しくインターネット上で特定の個人を罵っただけで懲役刑の対象になり得ます。現時点で政治家や公的な情報についての扱いは決まっていません。弁護士の吉峯耕平氏はSmartFLASHの記事で以下のように指摘しています。

■SNSに「ブタ」と書いたら懲役刑…侮辱罪の厳罰化で「政治家の悪口も言えない」
https://smart-flash.jp/sociopolitics/175334
FLASH編集部 社会・政治 投稿日:2022.03.10 20:00

吉峯氏は、侮辱罪の厳罰化について2つの問題があるという。

「もともと侮辱罪の法定刑はきわめて軽い『拘留・科料』で、立ち小便や物乞い行為(軽犯罪法)と同じでした。これは、いわば、『準犯罪』といった位置づけでした。

ところが、改正案で1年以下の懲役刑と罰金刑が追加されました。同程度の法定刑として、痴漢や遺失物横領があります。暴行は懲役2年までだから、それよりは軽い。いわば、正式に犯罪の仲間入りをしたことになります。

そうすると、単なる悪口と侮辱をどう区別するかの基準が、今まで以上に大きな問題になります。はっきり言って、明確な基準を作ることはできません。

基本的には、よっぽどひどいものが侮辱として立件されますが、明確に何がOKと示すことは難しいし、恣意的な摘発もとても心配です。すると、悪口を言うと犯罪になるかもしれないとみんなが考えてしまう。これを『萎縮効果』といいます。

侮辱が本格的な犯罪になると、萎縮効果が強く働きます。本来は適法で、刑法が介入するべきではない言論まで萎縮してしまう。我々にとって重要な、『表現の自由』が大きく損なわれてしまうのです」

そしてもうひとつは、手続きの問題だという。いったいどういうことか。

「刑法など基本六法の改正は、法制審議会で時間をかけて審議されます。今回、『民事訴訟法のIT化』という別案件も閣議決定されました。これは、法制審議会を1年半ほど、23回も継続して開いて、慎重に議論して、ようやく案ができました。また、法制審議会の前に検討会と研究会を2回開催しています。基本法を変えるというのはそれくらい大変なことで、慎重な手続が必要です。

ところが、侮辱罪の法制審議会は、去年の9月と10月の2回しかやっていません。憲法の『表現の自由』を制限する非常に重要な問題ですから、単発の論点とはいえ、こんな簡単に刑法を変えてしまうのは恐ろしいことです。マスコミも含め、誰も何も言わないのが不思議です」

吉峯氏は、「悪口は基本的に罰しないことが重要」だと言う。

自身への批判を封殺する為に「権力者(政治家など)」に悪用される危険性は高くインターネット上では反対意見多数です。実上の表現/言論統制になるのは確実で導入後に社会的な大問題に発展しかねません。具体的に動き出す前に「例外規定」を設けるなどしなければ手遅れになります。

名誉棄損と侮辱罪の違いは?


名誉棄損罪(刑法230条)の構成要件は、

  1. 事実の摘示によって
  2. 公然と
  3. 人の社会的評価を低下させるおそれのある行為をした

なのに対して侮辱罪(刑法231条)の構成要件は、

  1. 事実を摘示しないで
  2. 公然と
  3. 人を侮辱した

一般的に「侮辱」の定義は「人の人格に対する軽蔑的な価値判断を表示」する事を指します。事実の摘示を求められる名誉毀損罪に対して「侮辱罪」は事実を摘示しなくても成立します。

同様に求められるのは「公然性」です。不特定または多数の面前で侮辱的な発言をすれば罪に問われます。いずれも「その行為によって相手の社会的評価を低下させる恐れのある場合」に成立します。

しかし、侮辱罪は「現実に社会的評価を低下させる事」までは求められません。要するに「真偽を確認できない抽象的な表現」「臆測の域を出ない単なる噂話」「意見」「感想」「愚痴」「悪口」などで成立するのです。

誹謗中傷を理由に批判を封殺した具体例!


誹謗中傷を理由に批判を封殺した(しようとした)ケースは既に起きています。水道橋博士を提訴した大阪市長の松井一郎氏はその典型例です。また、橋下徹氏のTV出演自粛を求めるWEB署名とそれを煽った立憲民主党の蓮舫氏も根っ子の部分は同じです。

しかし、本当に危険なのは権力者(政治家など)に悪用される事ではありません。政治的に相反する側のタレントや活動家などに悪用される事です。

侮辱罪の性質上「金」「時間」「組織力」のある人は圧倒的に有利なので「スラップ訴訟」の温床になります。れいわ新選組の大石あきこ氏を提訴した橋下徹氏、N国党(当時)支持者への誹謗中傷を理由にマツコ・デラックス氏を相手に集団訴訟を起した立花孝志氏などは良い例です。

侮辱罪厳罰化の背景!


侮辱罪厳罰化の背景にあるのは、2020年5月に誹謗中傷を苦に自殺した女子プロレスラーの木村花氏(当時22歳)の事件です。同氏を誹謗中傷した大阪府と福井県の男性2人はそれぞれ侮辱罪で「科料9000円」の略式命令を受けました。軽過ぎる罰則に批判殺到、議論の契機になっています。

木村花氏の事件以降、誹謗中傷の厳罰化を求める声は多く表現/言論の規制は已む無しの空気になりました。母親の木村響子氏は厳罰化を求める署名活動を展開、法務省は侮辱罪に懲役刑を導入する方針を決めています。





断固反対の声を!


刑法の改正はイコール人権の制限です。これに例外はありません。特に「感情」で後押しされた法改正は十中八九悪法になるのでまずは「断固反対」の声を上げるべきです。表現規制案としてはトップクラスの危険度です。特に反表現規制派は絶対に妥協NGです。

ブログランキング・にほんブログ村へ

【要警戒】インターネット上の「誹謗中傷」を厳罰化!法務省「侮辱罪」に「懲役刑」を導入方針!法制審議会部会の「要綱案」判明!例外規定なしで適用範囲に懸念!表現規制や言論弾圧の危険性は?

表現規制ニュース
constitutionalism_2021_10_13

インターネット上の「誹謗中傷」を巡る厳罰化の動きについて纏めました。法務省は刑法の「侮辱罪」「懲役刑」を導入する方向で要綱案を取り纏めました。近日中に法務相に答申する見通しです。一方で、SNS上の誹謗中傷に悩む女性4名は「オンライン・セーフティー・フォー・シスターズ」を創設しました。フェミニスト活動家の石川優実氏も参加するグループです。ある意味では法務省以上に要警戒です。





■侮辱罪厳罰化、懲役刑も ネット中傷に歯止め―法制審諮問へ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091400433&g=soc
時事ドットコム 2021年09月14日 18時56分


上川陽子法相は14日の閣議後の記者会見で、社会問題化しているインターネット上の誹謗(ひぼう)中傷行為に歯止めをかけるため、16日に開かれる法制審議会(法相の諮問機関)に刑法の侮辱罪厳罰化を諮問すると発表した。現行法で「拘留または科料」としている刑罰に懲役刑や禁錮刑、罰金刑を加える内容だ。

■ネット中傷、厳罰化を諮問へ 侮辱罪に懲役刑―上川法相
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091400910&g=soc
時事ドットコム 2021年09月14日 18時18分


インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷に対処するため、上川陽子法相は14日の記者会見で、刑法の侮辱罪を厳罰化する法改正を、16日の法制審議会(法相の諮問機関)に諮問すると明らかにした。新たに懲役刑などを導入することの是非を議論してもらう。

法務省「侮辱罪」に「懲役刑」導入の方針!


2021年08月30日(月)。インターネット上の「誹謗中傷」を巡る対策強化について、法務省は刑法の「侮辱罪」を厳罰化して「懲役刑」を導入する方針を固めました。インターネット上の投稿は加害者の特定に時間を要して摘発できないケースもあります。法改正によって抑止効果や泣き寝入りの防止に繋げる狙いです。

2021年09月14日(火)。前述の法務省の方針について、上川陽子法務相(当時)は法務相の諮問機関「法制審議会」の総会で諮問する事を表明しました。同氏は「インターネット上の中傷は社会問題化しており、こうした行為は、厳正に対処すべき犯罪であると示す必要がある」と述べました。

侮辱罪の現行の法定刑は「拘留(30日未満)」又は「科料(1万円未満)」です。法制審議会ではこれに「1年以下の懲役・禁錮」又は「30万円以下の罰金」を追加する是非を議論します。法定刑を引き上げれば「公訴時効」は現行の1年⇒3年に延長する事になります。

■「侮辱罪に懲役刑」厳罰化答申へ 法制審部会、ネット上の中傷対策
https://nordot.app/818378391054303232?c=768367547562557440
共同通信 2021/10/6 16:02(JST) 10/6 16:19(JST) updated


刑法の「侮辱罪」の厳罰化を検討する法制審議会(法相の諮問機関)の部会は6日、インターネット上の誹謗中傷対策を強化するため、法定刑に懲役刑を追加する法改正の要綱案を取りまとめた。現行の「拘留(30日未満)か科料(1万円未満)」に、「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」を加える。公訴時効も現行の1年から3年に延長となる。近く法相に答申する見通し。

具体的事例を示して人をおとしめる名誉毀損罪の「3年以下の懲役・禁錮か50万円以下の罰金」に対し、事例を示さない悪口である侮辱罪は罰則が軽い。ネットの普及による中傷の深刻化を想定していなかった。

悪口に「懲役刑」法制審議会の「要綱案」答申へ!


2021年10月06日(水)。インターネット上の「誹謗中傷」を巡る対策強化について、刑法の「侮辱罪」の厳罰化を検討していた法制審議会の部会は法定刑に「懲役刑」を追加する法改正の要綱案を取り纏めました。近日中に法務相に答申する見通しです。

法制審議会の部会の審議では「表現の自由」「言論の萎縮」を懸念する意見の他、身柄を拘束する罰則については不要とする意見もありました。これに対して、法務省は「処罰対象を変更する訳ではない」「科料も残るので一律に重く処罰される訳ではない」と説明しています。

法律の特性上、適用範囲を相当絞らなければ権力者や活動家など特定の勢力に悪用されるのはほぼ確実です。現時点で「名誉毀損罪」のような「例外規定」はありません。今後の検討会や国会審議で詰めの作業を行った上で、来年の「通常国会」に改正案を提出する見通しです。

■SNSの誹謗中傷に4人の女性が声を上げた 防止の法制化など目指すグループ結成
https://globe.asahi.com/article/14458635
朝日新聞GLOBE+ 2021.10.11


SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)での誹謗中傷に悩む女性ら4人が、被害を防止する法制度の実現などを目指す活動を始めることになった。国際ガールズデーの10月11日、東京の参議院議員会館で記者会見して発表した。

オンライン・セーフティー・フォー・シスターズに要警戒!


2021年10月11日(月)。SNS上の誹謗中傷に悩む女性4名は「Online Safety For Sisters(オンライン・セーフティー・フォー・シスターズ)」を創設、国際ガールズデーに合せて参議院議員会館で記者会見を行いました。被害を防止する法制度の実現などを目指して活動します。

現時点で具体的な活動内容は不明です。しかし、係っているのは#KuToo活動の発起人である石川優実氏や静岡県「来宮駅」でのトラブルで物議を醸した社民党常任幹事の伊是名夏子氏です。一部界隈では名の知れた「活動家」です。

特に「ジェンダー視点」を主張する活動家は、この件に限らず「憲法」「法治国家の原理原則」を超えて「思想ベースの独自ルール」を他者や社会に強制する傾向にあります。ある意味では法務省以上に危険な存在です。





厳罰化の背景と危険性!


一連の厳罰化の背景にあるのは、2020年5月に亡くなった女子プロレスラーの木村花氏(当時22歳)です。フジテレビの恋愛リアリティ番組に出演していた同氏はSNS上の誹謗中傷を苦に死去、投稿者の大阪府と福井県の男性2人はそれぞれ侮辱罪で「科料9000円」の略式命令を受けました。軽過ぎる罰則に批判殺到、議論の契機になっています。

具体的事例を示して人を貶める「名誉毀損罪」「3年以下の懲役・禁錮」又は「50万円以下の罰金」に対して、具体的事例を示さず悪口で人を攻撃する「侮辱罪」の罰則は軽いです。インターネットの普及による誹謗中傷の深刻化は想定しておらず刑法制定時の1907年以降大幅な見直しは行っていません。

誹謗中傷の厳罰化を求める声は多く表現/言論の規制は已む無しの空気になっています。木村花氏の母親、木村響子氏は厳罰化を求めて署名活動を展開、法務省は侮辱罪に懲役刑を導入する方針を決めました。被害の深刻さを鑑みれば一定の理解はできます。

しかし、政府・与野党やその支持者など「相反する勢力」に悪用されるのはほぼ確実で手放しで支持はできません。刑法の改正はイコール人権の制限です。特に「感情」で後押しされた法改正は十中八九悪法になるので今後の動向に要注意です。

右派も左派も正当な批判を誹謗中傷に摩り替えて封殺するケースは既に起きています。単なる「悪口」だけで適用される法律に「懲役刑」を導入するのに例外規定なしでは論外です。政治的な批判や論評まで摘発される危険性は非常に高く表現規制案としてはトップクラスの危険度です。

ブログランキング・にほんブログ村へ

【ブロック太郎】表現/言論弾圧に要警戒!河野太郎氏「デジタルの世界の誹謗中傷は断固として止めさせる」!ブロック機能を巡る批判に反論!インターネット上の「誹謗中傷」に関して法整備に言及!

表現規制ニュース
constitutionalism_2021_09_27(b)

自民党の総裁選挙で大本命の河野太郎氏。ブロック太郎と揶揄される同氏はTwitterのブロック機能を巡る批判に反論、更に、インターネット上の誹謗中傷について法整備に言及しました。総裁選挙の結果如何で大規模な表現/言論弾圧に発展しかねないので要警戒です。

■河野氏「投稿ブロック問題ない」ツイッター対応批判に反論
https://nordot.app/807823719299776512?c=39550187727945729
共同通信 2021/9/7 13:09 (JST) 9/7 13:29 (JST) updated


河野太郎行政改革担当相は7日の記者会見で、自身のツイッターで意見の合わない相手の投稿をブロック(遮断)する対応がネット上で批判されていることに関し「ブロックするのは問題ない」と反論した。自分自身に対し「通りすがりの人を罵倒するようなことが起きている」と述べた。

■「#河野さんにブロックされています」がTwitterでトレンド入り 河野大臣「そういう機能を使うことに問題はない」「リアルのように一定の礼節を持って」
https://news.yahoo.co.jp/articles/949d77abea0e23520a6a4d3ed31341ff9dc0c421
Yahoo!ニュース ABEMA TIMES 2021/9/7(火) 11:44 配信


河野太郎ワクチン接種担当大臣は7日、Twitter上でハッシュタグ「#河野さんにブロックされています」がトレンド入りするなど話題になっていることについて問われ、自身の考えを示した。

インターネット上の批判的な意見は罵声?


2021年09月07日(火)。河野太郎氏は同日の記者会見で「実際に道などで通りすがりに見知らぬ人を罵倒するというようなことはやらないんだと思うがSNS上ではそういうことがかなり頻繁に起きている」「SNS上で誹謗中傷されて悩んでいる方は非常に多くいらっしゃる」「オリンピックの期間中にもそんなことが話題になった」とコメントしました。

更に「例えばTwitterはそういうことがあった場合にブロックする機能がある訳だ」とした上で「そういう機能を使うということに問題はないというふうに思っている」「また、ブロックされてもツイートを見ることは普通にできるわ訳で見たければご覧になればいいと思うし、Twitter上の会話を、普通のリアルのように一定の礼節を持ってやっていただければいいのではないか」と自説を展開しています。

#河野さんにブロックされています!


これに前後して、ハッシュタグ「#河野さんにブロックされています」はトレンド入りしました。寄せられたコメントは1000件以上で、実際にブロックされた人達によれば「一度も絡んだ事はないのに」と報告する声も複数上っています。

河野太郎氏はTwitterで「エゴサーチ」を行っている事は有名です。自分の関連情報を調査して批判や反対意見を書いたアカウントをまとめてブロックしているようです。憲法・情報法に詳しい関西大学准教授の水谷瑛嗣郎氏は、米国のドナルド・トランプ前大統領のTwitterブロックを巡る「憲法違反判決」を例に河野太郎氏の行動に疑問を呈しました。

■「行き過ぎている部分はコントロールできるよう法整備を」ネットの誹謗中傷について河野太郎氏
https://times.abema.tv/articles/-/8674118
ABEMA TIMES 2021.09.14 13:36


「Twitterは暇つぶし」と語る河野太郎行政改革担当相。しかし使い方の巧みさから、自民党総裁選への立候補を表明している岸田前政調会長と高市早苗前総務相、さらには安倍前総理、菅総理を抑え、国会議員としては最多となる241万人超のTwitterフォロワー数を誇っている。このほど自民党総裁選に向け、 『河野太郎@自民党総裁選 (@konososaisen)』という新たなアカウントを開設、テレビ番組への出演情報などの投稿を始めた。

行き過ぎている部分はコントロールできるように法整備を!


2021年09月13日(月)。同日の「ABEMA Prime」に出演した河野太郎氏は「誹謗中傷によって色々な被害を受けている方がいる」「匿名だからと言って逃げられないよう、一定の限度を越えた場合は個人情報をちゃんと開示して『法的訴訟』を起こせるよう、何かの形で担保しておくのがいいと思う」と発言しました。

インターネット上の誹謗中傷について「行き過ぎている部分はコントロールできるようにする」と述べて法整備に言及しました。誹謗中傷や過去のイジメ被害について告白したタレントの中川翔子氏を引き合いに、政治家や芸能人への批判まで一括りに「イジメ」に含めた点は非常に深刻な「認識のズレ」を感じます。

■デジタル空間の中傷「皆でブロック」河野行革相、討論会で
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15052578.html
朝日新聞デジタル 2021年9月23日 5時00分


自民党総裁選に立候補している河野太郎行政改革相は22日、子ども政策に関する公開討論会で、「デジタル社会でSNS、LINEなどのいじめも横行している」としたうえで、自身が多用しているツイッターのブロック機能に言及し、「デジタルの世界の誹謗(ひぼう)中傷は断固としてやめさせる。そのためにはツイッターでブロックを皆でしっかりする」と述べた。

デジタル空間のイジメ対策にブロック機能推進!


2021年09月22日(水)。河野太郎氏は同日の子ども政策に関する公開討論会で「デジタルの世界の誹謗中傷は断固として止めさせる」と述べました。Twitterのブロック機能を参考にデジタル空間でのイジメ対策に乗り出す方針です。

また「ネット社会・デジタルの誹謗中傷は断固として止めさせなければいけない」「今、なんか政治家ならそれを受けて当然だとか、芸能人はいいんだみたいな風潮がありますが、誰でもダメなんだと明確にしなければいけない」と言及しました。政治家や芸能人への誹謗中傷を含めた広範囲を想定しています。

ブロック太郎に総理大臣の資質なし!


ブロック太郎と揶揄される河野太郎氏、インターネット上の批判的な意見は罵声と同じ扱いでTwitterそのものを閲覧可能であれば個別のブロックについては「問題なし」を強調しました。国民の意見を封殺する行動を批判されているのに対して、自身の行動を正当化する姿勢は更なる批判を浴びそうです。

河野太郎氏のTwitterのフォロワー数は240万人を超えていて国会議員で最多です。批判や反対意見又は自身に都合の悪い質問などをイジメで封殺するのでは憲法15条2項規定の「全体の奉仕者」の資質なしです。政治家は民意で成り立つ職業です。極論を言えば自身に相反する国民の生活も守らなければなりません。一歩間違えれば全体主義です。

誹謗中傷の厳罰化に要警戒!


批判、反論、誹謗中傷のように境界の曖昧なものに線を引く事は断固反対しなければ危険です。これは即ち「検閲」です。当ブログは一貫して誹謗中傷の厳罰化に反対してきました。表現/言論の規制は例外なく権力に利する。安易な厳罰化は誹謗中傷を遥かに超える被害を齎します。

これまで「表現規制」について目立った言動はなかった河野太郎氏はここに来て危険思想を露にしました。インターネット上の誹謗中傷を巡っては既に厳罰化は不可避の情勢です。総裁選挙の結果如何で大規模な表現/言論弾圧に発展しかねないので要警戒です。

ブログランキング・にほんブログ村へ

【要注目】立憲民主党・小西洋之氏「名誉毀損」でプロバイダに対して「Dappi」の発信者情報開示請求!悪質なデマや印象操作を繰り返すTwitterアカウントの正体は?

表現規制ニュース
constitutionalism_2021_09_08

Twitterアカウント「Dappi(@dappi2019)」のツイート内容を巡って名誉毀損を理由にプロバイダに発信者情報開示請求を行った立憲民主党の小西洋之氏、東京地方裁判所はこの訴えを認めました。Dappiは意図的に切り取り編集した動画を用いて小西洋之氏を誹謗中傷。数多くの悪質なデマや印象操作で自民党礼賛立憲野党批判を繰り返してきたTwitterアカウントの正体に要注目です。

Dappi(@dappi2019)提訴までの経緯!





Twitterの反応!





ネトウヨ御用達のTwitterアカウントの正体は?


2021年09月03日(金)。立憲民主党の小西洋之氏は、ネトウヨ御用達のTwitterアカウント「Dappi(@dappi2019)」のツイート内容について名誉毀損を理由にプロバイダに対して発信者の情報開示を求める訴訟(発信者情報開示請求)を起こしました。東京地方裁判所は同日付でこの訴えを認めました。

事の発端は2020年6月の参議院予算委員会、黒川弘務検事長(当時)の法律上の懲戒処分権者を巡る小西洋之氏と安倍晋三首相の質疑応答です。Dappiは意図的に切り取り編集した動画を用いて小西洋之氏の質問を歪曲、同氏は「事実に基かない誹謗中傷」として法的措置を警告しています。

発信者情報開示請求は「プロバイダ責任制限法第4条」に基く情報開示請求です。 これは、インターネット上で他者を誹謗中傷するような表現を行った発信者の情報について「プロバイダ」に対して情報の開示を求める制度です。

Dappiは内調関係者?


2020年07月13日(月)。WADA@開示請求(特定の人)氏(@freeze209021)は「内閣情報調査室(内調)」に対してDappiに関する文書の有無の確認と開示を請求、内調は同日付で存否応答を拒否しました。

内調は「本件対象文章存否を明らかにした場合、内閣の情報機関である内閣情報調査室の情報関心等が推察されることとなり、それによって悪意を有する相手方が対抗妨害措置を講じるなど、糖質が行う業務の適正な遂行に重大な支障を及ぼすおそれがあり、ひいては我が国の安全が害されるおそれがある」と意味深な回答をしています。

組織運営はほぼ間違いなし?


Dappiの正体については「政党関係者」「内調」「電通」「新聞社」の関与も噂されています。完全シフト制でTwitterを更新、縮刷版なしの産経新聞の原紙や主要6紙の紙面画像、更に国会議員に提供された資料を即座にアップするなど明かに只の民間人の域を超えたTwitterアカウントです。組織運営はほぼ間違いありません。

Dappiは平常運転!


Dappiの特徴は安倍晋三前首相(一派)のシンパで菅政権は全力で擁護しています。一方で、同じ自民党の石破茂氏や野田聖子氏などに対しては批判的な傾向にあります。これまで数多くの悪質なデマや印象操作で自民党礼賛立憲野党批判を繰り返してきたTwitterアカウントです。

記憶に新しい所では、立憲民主党の福山哲郎氏や沖縄県知事選挙の際の玉城デニー氏など意図的に切り取り編集した動画やデマの被害に遭っています。

当事者のDappiは平常運転、何事もなかったようにツイートを更新しています。既に対策を講じているのかもしれません。小西洋之氏は「適切に法的措置を講じてまいります」と述べていて興味深い展開になっています。

誹謗中傷を巡る一抹の不安!


批判と誹謗中傷の境界は曖昧で安易な規制強化は誹謗中傷より大きな被害を齎します。基準の曖昧な法律は権力者や富裕層または特定の団体など「強者」に好都合で「政敵弾圧」に利用されます。

今回の件で言えば小西洋之氏の主張に間違いはありません。しかし、批判を誹謗中傷に摩り替えて封殺するケースは今後必ず起ります。Dappiに批判的な人達ほどこの点に鈍感なので憂慮しています。

ブログランキング・にほんブログ村へ

【要警戒】表現・言論狩りは「監視社会」への入り口に!日本オリンピック委員会「インターネット上の誹謗中傷」に監視チームを設置!悪質な書き込みは「捜査機関」に通報!

表現規制ニュース
constitutionalism_2021_07_10

JOCは東京五輪・パラリンピックの開幕に合せて、選手のSNSなどに書き込まれる「誹謗中傷」を監視するチームを設置します。悪質なケースは「捜査機関」などへの通報を想定、注目を浴びる選手を保護します。一方で、批判を誹謗中傷に摩り替えて封殺するケースは既に起きています。安易な規制強化は表現/言論の自由を脅かす脅威になり得ます。

■五輪選手への誹謗中傷を監視 JOC、捜査機関へ通報も
https://nordot.app/782604287246188544?c=39546741839462401
共同通信 2021/6/29 23:17(JST) 6/30 09:59(JST) updated


日本オリンピック委員会(JOC)が7月23日に開幕する東京五輪に合わせ、選手の会員制交流サイト(SNS)などに書き込まれる誹謗中傷を監視するチームを設置することが29日、関係者への取材で分かった。初の取り組みで悪質な場合は捜査機関などへの通報も想定している。

通報窓口を整備!


2021年06月29日(火)。日本オリンピック委員会(JOC)は東京五輪・パラリンピックの開幕に合せて、選手の会員制交流サイト(SNS)などに書き込まれる「誹謗中傷」を監視するチームを設置します。これは初の取組で悪質なケースについては「捜査機関」などへの通報を想定しています。

平昌冬季五輪のスピードスケート・ショートトラック女子では、地元の韓国選手の失格を受けて銅メダルを獲得したカナダ選手のSNSに殺害予告を含めたコメントが殺到、警察は安全確保に動く騒ぎになりました。出場辞退を求められた競泳女子の池江璃花子選手は心境を綴ったコメントをTwitterに投稿して波紋を広げました。

JOCは東京五輪・パラリンピックの日本代表選手数の約580人を想定、Twitter社などと連携して書き込みを監視する方針で「通報窓口」を整備、注目を浴びる選手を保護します。

近年、インターネット上での誹謗中傷は国内外で社会問題化しています。フジテレビの恋愛リアリティーショーへの出演を切っ掛けに誹謗中傷を受けて自殺したプロレスラーの木村花氏の事件は記憶に新しい処です。母親の木村響子氏は「侮辱罪」の厳罰化を求めて署名活動を展開しています。

誹謗中傷の定義は?


当たり前のように使われる「誹謗中傷」という言葉に法律上の定義はありません。法律上の言葉に即して定義した場合、名誉毀損、侮辱罪、信用毀損、業務妨害、ヘイトスピーチなどに該当します。これらは既に刑事罰の対象です。

親告罪なので被害者本人で刑事告訴しなければ刑事事件にはなりません。只、正当な手続を踏めば刑事罰を課す事は可能です。この内、誹謗中傷に最も重なるのは「名誉毀損」および「侮辱罪」です。具体的な違いや構成要件についてはリンク先を参照です。

議論の土壌は不十分!


一方で、特定の表現(言論)を巡って「誹謗中傷という指摘の妥当性」を議論するには「誹謗中傷になり得る表現(言論)」について社会全体で「共有」されていて中立・公平・公正に議論できる環境を作らなければなりません。

本来、誹謗中傷の可能性のある表現(言論)については個々の事例で判断して「裁判」など公の場で俎上に乗せるべき問題です。公の場で「誹謗中傷ではない」という反論に勝って始めて「誹謗中傷という指摘の妥当性」を確保できます。

監視社会化に要警戒!


東京五輪・パラリンピックを口実にした基本的人権の侵害について当ブログは度々警鐘を鳴らしてきまし​た。誹謗中傷は決して許される事ではありません。しかし、批判を誹謗中傷に摩り替えて封殺するケースは既に起きています。安易な規制強化は表現/言論の自由を脅かす脅威になります。これは監視社会の実験台に等しく非常に危険な流れです。五輪閉幕後も規制強化を求める声は益々強まるので要警戒です。

ブログランキング・にほんブログ村へ

【要警戒】スラップ訴訟の口実に?プロバイダー責任制限法改正案「参議院本会議」で可決・成立!新たな「裁判手続」の創設で「投稿者」の「情報開示」を簡略化!

表現規制ニュース
constitutionalism_2021_04_25

インターネット上での匿名による誹謗中傷の被害を防ぐ為に投稿した人物を特定し易くする為の「プロバイダー責任制限法改正案」は参院本会議で全会一致で可決・成立しました。投稿者の情報開示を容易する「新たな裁判手続」を創設。施行は2022年秋頃の見通しです。一方で「スラップ訴訟」の口実になりかねず「批判の自由」「誹謗中傷」に摩り替えて封殺できる危険な内容です。

■投稿者特定、半年で ネット中傷対策、改正法成立
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021042101127&g=pol
時事ドットコム 2021年04月21日 18時46分


インターネット上での匿名による誹謗(ひぼう)中傷対策として、投稿者情報の開示を容易にする新たな手続きを盛り込んだ改正プロバイダー責任制限法が21日の参院本会議で、全会一致で可決、成立した。交流サイト(SNS)などに中傷を書き込んだ投稿者を特定するのにかかる期間を半年程度に短縮。損害賠償を請求する被害者らの救済につなげる狙いだ。2022年中に施行される見通し。

■ネット中傷、投稿者特定を迅速に 開示手続き改正法成立
https://www.asahi.com/articles/ASP4P4WQHP4NULFA02N.html
朝日新聞デジタル 杉山歩 2021年4月21日 15時08分


今回の改正は誹謗中傷を直接防ぐものではない。情報発信を抑える手段として開示請求が悪用される懸念もあり、「表現の自由」とのバランスをどうとるかが課題となる。成立した際の付帯決議には、事業者向けガイドラインの作成や、被害者支援制度の充実などが盛り込まれた。

総務省が委託運営するネット上の書き込みに関する窓口「違法・有害情報相談センター」への相談は、2019年度は5198件だ。15年度以降は5千件台で推移している。名誉毀損(きそん)や著作権の侵害、住所の公開などについての相談が多いという。(杉山歩)

施行は2022年秋頃!


2021年4月21日(水)。インターネット上での匿名による誹謗中傷の被害を防ぐ為に投稿した人物を特定し易くする為の「プロバイダー責任制限法改正案」は参院本会議で全会一致で可決・成立しました。誹謗や中傷を行った投稿者の情報開示を容易する「新たな裁判手続」を創設します。施行は2022年秋頃の見通しです。

附帯決議には「事業者向ガイドラインの作成」「被害者支援制度の充実」などを盛り込みました。プロバイダー責任制限法の改正を巡っては「表現の自由」を守る事を公約に掲げた自民党の山田太郎氏も係っています。一方で、同氏はあくまで立法府の一員に過ぎず「運用面」で懸念は残ります。

投稿者の特定容易に!


現行のプロバイダー責任制限法では、誹謗や中傷を書き込んだ投稿者のIPアドレスや個人情報を取得する為にはWebサイトの運営会社やインターネットサービスプロバイダ(ISP)を相手にそれぞれ仮処分申請や訴訟を起すなど主に「2回」の手続を行わなければなりません。

しかし、実際には権利侵害の「明確性」を理由に情報開示まで進めないケースは多く被害者の負担は非常に重いです。投稿者の特定までに掛る期間は平均で1年以上です。

改正プロバイダー責任制限法では、被害者の申し立てを基に「裁判所」の判断で運営会社やISPに対して開示を命令できます。手続は「1回」に簡略化されて期間は半年程度に短縮される見通しです。また、情報の開示を命じる前に投稿者の通信記録などを削除されないように予めISPに対して「情報の消去を禁じる事」を可能にします。

事の発端!


事の発端は、昨年5月に誹謗中傷を苦に自殺したスターダム所属の女子プロレスラー木村花氏、フジテレビ系列「COOLTV」で放送していた「テラスハウス」に出演した同氏は芸能活動や番組での言動を巡ってSNS上でバッシングを受けていました。

テラスハウスはシェアハウスでの生活を記録した「リアリティショー」です。所謂「ヒールキャラ」の木村花氏はSNS上で1日に100件近くの誹謗や中傷を受けていた模様。この事件を受けて「総務省」は有識者会議を設置、法改正に乗り出しています。

更なる規制強化の動き?


木村花氏の母の木村響子氏は「侮辱罪の厳罰化」を求めて署名活動を展開。これは心情的に理解できます。しかし、フェミニスト活動家など憲法や人権を独自に解釈する人達までこれに便乗していて極めて危険な流れになっています。

(1)投稿者の異議申し立て制度
(2)スラップ訴訟の防止
(3)表現の自由/言論の自由の保護(保障)

規制強化を議論する上で以上の3点は最低条件です。このままでは将来的に間違いなく「相反する意見」を誹謗中傷に摩り替えて封殺する「スラップ訴訟」は多発します。中立・公正・公平な第三者委員会の設置など少なくとも「投稿者の異議申し立て制度」は必須です。

所謂「言葉狩り」で得をするのは被害者ではありません。権力者、大企業、利権団体など豊富な資金力や組織力を持っている「支配層」若しくは「人権問題をクリエイトできる立場」の人達です。本当の意味での「弱者」「武器」を奪う事になりかねないので慎重に慎重を重ねて議論しなければなりません。

また「批判の自由」については気になる所です。これは「民主主義」を支える重要なファクターです。武蔵野美術大学教授の志田陽子氏は「『誹謗中傷』と『批判』の違いとは何か?」を美術批評の視点で論じています。一読をオススメします。

インターネット上の誹謗中傷を巡って厳罰化を求める声は多いです。右派/保守/愛国界隈は賛否両論。左派/リベラル/反差別界隈は賛成多数。木村花氏の事件に便乗して更なる法改正に進む事は容易に想像できます。現時点で警戒レベルは「3」相当です。世論に圧されて碌に議論をしないまま規制強化は十分にあり得ます。表現/言論の自由の観点で危険な状況にある事は留意するべきです。

ブログランキング・にほんブログ村へ

【要警戒】スラップ訴訟多発の危険性!菅政権「プロバイダー責任制限法」の改正案を閣議決定!インターネット上の「誹謗中傷」で投稿者の特定容易に!

表現規制ニュース
constitutionalism_2021_03_10

菅政権はインターネット上で「誹謗中傷」をした投稿者を特定し易くする為に「新たな裁判手続きの創設」を柱にした「プロバイダー責任制限法」の改正案を閣議決定。国会に提出しました。情報開示に掛る時間や費用の負担を軽減して迅速な被害者救済に繋げます。通常国会で成立すれば来年末までに施行される見通しです。

■ネットの中傷投稿者、特定容易に 被害救済、改正法案を閣議決定
https://this.kiji.is/737825857726382080?c=39550187727945729
共同通信 2021/2/26 09:16(JST) 2/26 09:33(JST) updated


政府は26日、インターネット上で匿名の誹謗中傷を受けた被害者が投稿者を特定しやすくするための関連法改正案を閣議決定した。新たな裁判手続きの創設が柱。開示にかかる時間や費用の負担を軽減し、より迅速な被害者救済につなげる。

■プロバイダ責任制限法、改正案が閣議決定 投稿者IPアドレスなどの開示手続きを簡略化
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2102/26/news097.html
ITmedia 谷井将人 2021年02月26日 11時45分 公開


これまで、誹謗中傷に当たる内容を書き込んだ投稿者のIPアドレスや個人情報を取得するには、Webサイトの運営者や接続事業者に仮処分申請や訴訟などを起こす必要があった。改正後は、被害者の申し立てを基に裁判所が情報開示を判断することで、被害者の負担軽減を図るという。

投稿者の情報開示を巡っては、総務省も2020年8月に省令を改正。プロバイダ責任制限法に基づく情報開示の項目に電話番号を追加した。

被害者の負担軽減は高評価!


2021年2月26日(金)。菅政権はインターネット上で「誹謗中傷」をした投稿者を特定し易くする為に「新たな裁判手続きの創設」を柱にした「プロバイダー責任制限法」の改正案を閣議決定。国会に提出しました。通常国会で成立すれば来年末までに施行される見通しです。

現行のプロバイダー責任制限法は、誹謗中傷に当たる内容を書き込んだ投稿者のIPアドレスや個人情報を取得する為にはWebサイトの運営者や接続事業者を相手にそれぞれ仮処分申請や訴訟を起すなど主に「2回」の手続を行わなければなりません。情報開示には1年以上の時間を要します。

新たな裁判手続きはこうした手続を簡略化。訴訟を起さずに被害者の申し立てに基づき裁判所は情報開示の適否を判断します。また、投稿者の情報を消さないように「情報消去の禁止」をSNSなどの事業者に命じます。申し立て~開示命令決定までは数カ月程度に短縮します。原則的に手続は「1回」で済むので被害者の負担は大幅に軽減されます。

事の発端は?


2020年5月23日(土)。フジテレビで放送していた恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演していたプロレスラーの木村花氏(当時22歳)は、番組内の言動など巡るSNS上での誹謗中傷を苦に自殺、これを切っ掛けに厳罰化を求める声は強まりました。総務省は同年8月に省令を改正、プロバイダー責任制限法に基づく情報開示の項目に「電話番号」を追加しています。

投稿者の異議申し立ては?


投稿内容の事実性や公共・公益性のある場合は違法にしない事など情報開示の「要件」は従来と変わりません。裁判所の決定に不満のある被害者や事業者は異議訴訟を起こせます。閣議決定の現段階では方向性は概評価できます。しかし「投稿者」の異議を認めないのは大問題です。

誹謗中傷の定義は?


まず「誹謗中傷」の言葉自体に法律上の明確な定義はありません。現時点で「名誉毀損」「侮辱」「信用毀損」「業務妨害」は既に刑事罰の対象です。親告罪なので被害者本人で刑事告訴をしなければ刑事事件にならないものの告訴をすれば「刑事罰」を課す事は可能です。

また「人格権」として「プライバシー権」「肖像権」「平穏生活権」「氏名権」などは裁判で救済の対象になっています。過去の犯罪歴などを含めてプライバシー権で保護されます。これらに関して法的措置を取る場合は「民事責任」までで刑事罰の対象になっていません。

インターネット上の誹謗中傷に関係するのは主に「名誉毀損」及び「侮辱」です。更に「批判の自由」については非常に気になる所です。これは民主主義を支える重要なファクターです。武蔵野美術大学教授の志田陽子氏は「『誹謗中傷』と『批判』の違いとは何か?」を美術批評の視点で論じています。一読をオススメします。

政府・与野党に意見を!


結論を述べてしまえば「プロバイダー責任制限法」の改正案は表現規制的に問題山積で政府・与野党に意見は必須です。インターネット上の誹謗中傷を巡って厳罰化を求める声は多くあります。右派/保守/愛国界隈は賛否両論。左派/リベラル/反差別界隈は「誹謗中傷」を独自に解釈していて危険な流れになっています。

(1)投稿者の異議申し立て制度
(2)スラップ訴訟の防止
(3)表現の自由/言論の自由の保護

少なくとも以上の3点は条文化しなければなりません。このままでは将来的に批判を誹謗中傷に摩り替えて封殺する「スラップ訴訟」は間違いなく多発します。こうした状況で得をするのは被害を受けた人ではありません。富裕層、大企業、利権団体など豊富な資金力や組織力を持っている人達です。

ブログランキング・にほんブログ村へ

【要注意】#木村花さんを政府の国民監視に利用するな!インターネット上の「誹謗中傷」取り締まり強化に議論本格化!総務省「発信者」の「電話番号」を開示対象に!

表現規制ニュース
constitutionalism_2020_06_06

Twitterでの誹謗中傷を苦に命を絶った女子プロレスラーの木村花氏。この事件を端を発してインターネット上での匿名の「誹謗中傷」の規制に向けて具体的に動き出しました。総務省は被害者に開示できる情報に「電話番号」を加える方針を示した模様。法務省は対応策を検討するプロジェクトチーム(PT)を省内に設置。自公両党は新たな法規制や刑法の適用など罰則強化の検討を始めました。一方で「誹謗中傷」の定義を含めて恣意的な運用を懸念する声は多く上っています。

■SNS中傷対策、7月に前倒し 高市総務相「必要な法令改正を」発信者携帯開示も検討
https://mainichi.jp/articles/20200602/k00/00m/040/198000c
毎日新聞 2020年6月2日 20時14分(最終更新6月2日20時15分)


高市早苗総務相は2日の記者会見で、インターネット上での匿名の誹謗(ひぼう)中傷を巡り、総務省有識者会議が7月に対策を取りまとめると明らかにした。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で批判された女子プロレス選手、木村花さん(22)が5月に死亡した問題を受け、当初予定した11月の取りまとめを前倒しする。発信者を特定しやすくするため、プロバイダー責任制限法の改正も検討する。

■SNSで名誉毀損、電話番号も開示 総務省年内にも実施
https://www.asahi.com/articles/ASN643TFXN64ULFA00B.html
朝日新聞デジタル 井上亮 2020年6月4日 19時18分


総務省は4日、SNSで名誉毀損(きそん)など権利侵害にあたる投稿があった場合に、SNS事業者などが被害者に開示できる情報に電話番号を加える方針を示した。早ければ年内にも関係省令を改正して実施する。発信者の特定に必要な裁判手続きが減り、特定までの時間が早まる見通しだ。

高市早苗総務相「7月に全体像示す」早ければ年内に実施?


2020年6月2日(火)。高市早苗総務相は記者会見で「悪質なネット投稿」の発信者を特定し易くするルールの見直しについて「7月の段階でできるだけ全体像の提言を頂き必要な法令改正に取り組む」と述べました。所謂「プロバイダー責任制限法」「開示ルール」を見直す方向で法整備を進める方針です。

また、森まさこ法務相は同日の記者会見でSNSで相次ぐ誹謗中傷対策を検討するプロジェクトチーム(PT)を法務省内に設置した事を発表しました。同氏は「相手方の特定に時間が掛かる」「適切な刑事罰のあり方を考えなければならない」と述べて法改正を示唆しています。

インターネット上の誹謗中傷は「名誉毀損」「侮辱罪」に該当し得るのの「公訴時効」「1年」と短く「発信者特定」の手続き中に時効を迎える可能性を問題視しました。更に「新型コロナウイルス感染症」に関連する誹謗中傷について「深刻な被害が社会問題化している」として早急な対策の必要性を示しています。

2020年6月4日(木)。インターネット上の人権侵害の被害拡大を受けて総務省は今年4月に有識者会議を設置しました。同日は「情報開示ルール」を定めた「プロバイダー責任制限法」の改善点をテーマに開催した模様。悪質なネット投稿の発信者の特定に必要な裁判手続きを減らして特定までの時間を早める見通しです。早ければ年内に関係省令を改正して実施します。

総務省の方針は一定の評価!


総務省はTwitterなどのSNSで利用者の本人確認の為に登録する「電話番号」を新たな開示対象に加える方針を示しました。現行法では「権利侵害」を認めた場合に開示されるのはインターネット上の住所に当たる「IPアドレス」などに留まります。発信者を特定するにはこのIPアドレスを基にISP事業者や携帯電話会社に情報開示を求める訴訟を起さなければなりません。

一般的にIPアドレスの保存期間は3カ月程度です。2度の裁判手続きは「時間」「費用」「手間」を要するので被害者の負担は重いです。電話番号を開示できれば被害者は弁護士を通じて携帯電話会社などに名前や住所など発信者の個人情報を照会できるようになります。

裁判の手続きは1度で済む上に、IPアドレスに比べて顧客情報として管理されている電話番号の保存期間は長く発信者を特定し易くなります。しかし「メールアドレス」で本人確認を行うなど利用者の電話番号を把握していないSNSは対象外です。

現行のプロバイダー責任制限法には事業者に対して発信者の名前や住所など個人の特定に繋がる情報を開示する義務はありません。開示請求に応じないケースは多いようです。これを踏まえて事業者側の責任のあり方も見直します。また「裁判を行わずに事業者の任意で情報開示し易くする制度改正」「海外事業者に適用させる方法」などを検討しています。

恣意的な運用防止に課題山積!


前述の有識者会議では総務省の方針に対して強い反対意見はありませんでした。一方で「表現の自由」「被害者救済」のバランスを危惧する声は根強く「事業者の独自判断で発信者の情報を開示し易くする要件緩和」については反対意見で大勢を占めています。

また「表現の自由の侵害」について高市早苗総務相は「あくまで刑法上の侮辱罪や名誉毀損に当たりうる権利侵害情報を投稿した場合」を前提にしている事を強調しています。

自公両党は新たな法規制や刑法の「侮辱罪」「名誉毀損罪」の適用など罰則強化の検討を始めました。インターネット上の誹謗中傷を巡って政府・与野党は様々は動きを見せています。被害者救済は大前提として「誹謗中傷」の定義を含めて恣意的な運用を懸念する声は非常に多く上っています。

政治家や企業への正当な批判まで潰す「言論封殺」「スラップ訴訟」など悪用を防止する仕組みは必要不可欠です。特に政府・与党は異常なスピード感で制度改正を進めています。常に動向に注意した上で問題あれば素早く意見して軌道修正しなければなりません。

ブログランキング・にほんブログ村へ

【要警戒】女子プロレスラー・木村花氏の死去で議論本格化!インターネット上の「誹謗中傷」を巡って制度改正検討!発信者の特定を容易に?匿名投稿は規制?

表現規制ニュース
constitutionalism_2020_06_01

Twitterでの誹謗中傷を苦に命を絶った女子プロレスラーの木村花氏。この事件を切っ掛けに政府・与野党はインターネット上の「悪意ある投稿」を取り締まる制度改正に向けて本格的に動き出しました。高市早苗総務相や三原じゅん子自民党女性局長は規制強化に言及。表現規制では前科の多い政府・与党だけに言論統制&監視社会に要警戒です。

■ネット中傷、規制強化へ 法改正や業界自主ルール―表現の自由脅かす恐れも
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020053000321&g=eco
時事ドットコム 2020年05月31日 07時09分


ツイッターでの誹謗(ひぼう)中傷に悩んでいたプロレスラーの木村花さん(22)が亡くなったことをきっかけに、官民でネットでの攻撃的な書き込みを規制する動きが出ている。政府・与野党は悪意のある投稿を抑制する制度づくりに動きだし、業界団体も自主ルールの強化を模索する。一方、規制が行き過ぎたり乱発されたりすれば、表現の自由を脅かしかねない恐れがある。

■ネット発信者特定へ制度改正検討 木村花さん死去で総務相が意向
https://this.kiji.is/637834364545696865
共同通信 2020/5/26 12:26(JST)


高市総務相は26日の記者会見で、SNSで誹謗中傷を受けていた女子プロレスラーの木村花さん(22)が23日に死去したことに関し、ネット上の発信者の特定を容易にし、悪意のある投稿を抑止するため制度改正を検討する意向を示した。年内に改正案を取りまとめる方針で「スピード感を持って対応したい」と強調した。

■自民がネット上の誹謗中傷対策に着手 
https://www.sankei.com/politics/news/200526/plt2005260016-n1.html
産経新聞 2020.5.26 15:38


PT座長を務める三原じゅん子女性局長は会合後、「ネット上の匿名での誹謗中傷は無法地帯といっても過言ではない。厳罰化や犯罪であるという位置付けをしていかないといけない」と記者団に語った。今後PTでは、被害者や有識者からヒアリングなどを実施し、検討を進める。

事の発端!


2020年5月23日(土)。都内で死去したスターダム所属(芸能活動はWALK所属)の女子プロレスラー木村花氏。マスコミや所属団体の発表によれば、フジテレビ系列「COOLTV」で放送の「テラスハウス」に出演していた同氏は芸能活動や番組での言動を巡ってSNS上でバッシングを受けていました。

テラスハウスはシェアハウスでの生活を記録した「リアリティショー」です。所謂「ヒールキャラ」の木村花氏はSNS上で1日に100件近くのバッシングを受けていた模様。こうした動きは木村花氏の死去を切っ掛けに南海キャンデーズの山里亮太氏など他の出演者に飛び火しています。

度を越えた誹謗中傷を受けていたのは事実でそれに悩んでいたのは間違いありません。只、遺族の意向で「死因」など詳細については明かされていません。本当に誹謗中傷を苦にした自殺だったのか?。この点は冷静に続報を待つべきです。

政府・与党は規制強化に邁進!


2020年5月26日(火)。記者会見を行った高市早苗総務相は木村花氏の事件に関して「インターネット上の発信者の特定を容易にして悪意のある投稿を抑止」する為に制度改正を検討する意向を示しました。年内に具体案を取り纏める方針で「匿名で人を中傷する行為は人として卑怯で許し難い」「スピード感を持って対応したい」とコメントしています。

また、インターネット上の誹謗中傷について対策を検討するプロジェクトチーム(PT)を発足させた自民党は初会合を開きました。座長は同党女性局長の三原じゅん子(参議院)。同氏は「ネット上の匿名での誹謗中傷は無法地帯といっても過言ではない」「厳罰化や犯罪であるという位置付けをしていかないといけない」と述べました。政府・与党は「プロバイダー責任制限法」の改正に言及しています。

公明党の山口那津男代表は「SNSで個人の権利を侵害するのは違法な事だ」「匿名の発信者がプロバイダーを利用して他人の権利を侵害した場合に侵害された側から発信者の情報を開示するよう請求できる規定もあるので現行法の運用方針を早く示す必要がある」「SNSの適切な利用がなされるよう期待したい」と述べています。

プロバイダー責任制限法!


プロバイダー責任制限法によれば「匿名」「誹謗中傷」などの「権利侵害情報」を投稿された場合に「プロバイダー(ISP)」は削除などの措置を取れる規定をしています。被害者は発信者関連の情報開示をISPに直接請求できます。しかし、実際には「権利侵害」「明確性」を理由に情報開示まで進めないケースは多く被害者の負担は非常に重いです。

総務省の動向!


総務省は今年4月に「有識者会議」を設置。プロバイダー責任制限法に基づく情報開示手続きの円滑化や開示対象になる発信者情報の拡充などの議論に着手しています。

現段階では「裁判を起さず情報開示を受けられる仕組」「投稿者を特定する為に開示する情報」の対象に「電話番号」を加える事などを検討しています。

業界団体は自主規制強化を模索!


Facebook日本法人やLINEなどSNS各社で構成する一般社団法人「ソーシャルメディア利用環境整備機構」「名誉毀損や侮辱を意図した投稿を禁止して違反者のサービス利用を停止するなどの対応を徹底する」「緊急声明」を発表しています。

国内最大のネット掲示板を運営するヤフー株式会社は悪質な書き込みを発見次第、削除などの対応を取っています。一方で、大手プロバイダー業者は「サービス利用の敷居を高くし過ぎれば利用者の減少を招く」「特別に打つ手はない」とコメントしてます。

言論統制&監視社会の懸念!


木村花氏の死を切っ掛けに「政府・与党」「野党」「芸能人」「業界団体」だけでなく「一般ユーザー」までイデオロギーに関係なく様々な理由で規制強化を求めています。人一人亡くなった以上は遅かれ早かれ規制強化は避けられません。想像以上に厄介な展開になっています。

行き過ぎた規制は「表現の自由」を侵害します。政治家や企業への正当な批判まで潰す「言論封殺」に繋がる危険性は高いです。SNSを通じた内部告発は匿名だからこそ自由に声を上げられます。萎縮効果は半端ではありません。

更に「スラップ訴訟」の温床になりかねず結果的に弱い立場の人達の武器を奪う事になりかねません。落とし所は非常に難しいです。只、情報開示のハードルを下げる制度改正については概賛成できるのでこの方向で提案するのはベターです。

ブログランキング・にほんブログ村へ

    パンくずリスト
  • ホーム
  • »
  • 誹謗中傷