
※画像出典:時事ドットコム
目次
▶膨らむ防衛費「事項要求」で更なる増額確実視!
▶萩生田光一政調会長(当時)「GDP比2%では足りない」!
▶元米国防副次官補「直ちに防衛費を現在の3倍程度に」!
▶過去最大の2022年度(令和4年度)に次ぐ規模!
■防衛費5兆5947億円概算要求 長射程ミサイル整備、増額確実視
https://nordot.app/934311570727616512?c=39550187727945729
共同通信 2022/08/22
防衛省の2023年度予算概算要求の全容が判明した。概算要求額は5兆5947億円。これに加えて、具体的な金額を示さない「事項要求」を多数盛り込むため、さらなる増額が確実視される。相手の射程圏外から攻撃する「スタンドオフ防衛能力」の強化やドローンなど無人化した装備品を充実させることなどを柱に位置付けた。複数の政府関係者が22日、明らかにした。
■防衛費「事項要求」100超 概算要求5兆5947億円で調整―長射程ミサイル量産視野
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022082200828&g=pol
時事ドットコム 2022年08月23日 10時54分
岸田文雄首相は5月の日米首脳会談で、防衛力の抜本的な強化に向け「防衛費の相当な増額」をバイデン大統領に表明した。政府・自民党内には、防衛費を現在の国内総生産(GDP)比1%程度から2%に引き上げるよう求める声があり、台湾海峡情勢の緊迫化を受けて、増額圧力が一段と強まりつつある。
概算要求は21年度の5兆4898億円がこれまでで最大で、23年度は事項要求を除いても既に1000億円超上回ることになる。防衛省は23年度からの5年間に必要な事業費を算出。秋に始まる与党協議の場に政府案を示し、事項要求する事業の要否を見極め、具体的な予算額を決める。
膨らむ防衛費「事項要求」で更なる増額確実視!
2022年08年22日(月)。防衛省のまとめた2023年度(令和5年度)予算の概算要求額は過去最大の「5兆6000億円」に上りました。概算要求で過去最大だった昨年度の5兆4898億円を上回る水準。これに加えて、予算額を明示しない「事項要求」を多数盛り込みました。事項要求分は年末の予算編成までに検討して最終的な防衛予算を決定します。
具体的な内容は次の通りです。敵基地反撃能力(攻撃能力)を念頭に、敵の射程圏外で攻撃する所謂「スタンド・オフ・ミサイル」として陸上自衛隊の「12式地対艦誘導弾」の改良型と島嶼防衛に使用する「高速滑空弾」を開発・量産します。
読売新聞の記事によれば、陸上自衛隊に配備されている12式地対艦誘導弾の射程を1000キロ以上に改良、2024年(令和6年)度以降に配備して敵基地反撃能力(攻撃能力)の中核で活用する予定です。12式地対艦誘導弾は射程200キロほどの対艦ミサイルです。最終的に中国や北朝鮮まで届く射程1500kmまで延伸させる計画です。
2023年(令和5年)度予算の概算要求に関連経費を盛り込んで大型の専用車両を使って発射しているシステムを一新、艦艇や戦闘機を使って発射できるよう改良を行います。これで中国や北朝鮮に攻撃できる長距離ミサイルを1000発ほど一気に保有することを可能します。
また、変則軌道で敵の迎撃を回避する「高速滑空弾」と新たに音速の5倍以上の速度で飛行する「極超音速誘導弾」を想定、研究開発を進めます。
更に、無人機を早期に取得して警戒監視や情報収集に加えて攻撃に使用できる「新型無人機」の整備する他、戦闘用の無人機の研究を行います。同時に、偵察用無人地上車両の配備に向けた研究を開始、陸上自衛隊に配備します。
配備を断念した新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策で建造する「イージス・システム搭載艦」に関しては、弾道ミサイルだけでなく迎撃困難な「極超音速滑空兵器」に対応できるように能力を拡張します。
防衛省は防衛力を5年以内に抜本的に強化する為に「スタンド・オフ防衛能力」「総合ミサイル防空能力」「無人アセット防衛能力」「領域横断作戦能力」「指揮統制・情報関連機能」「機動展開能力」「持続性・強じん性」の7つの分野を挙げています。
尚、前述のように具体的な金額を示さない「事項要求」を100項目以上盛り込んでいます。実質的な防衛費の総額は更に増える見通しです。
萩生田光一政調会長(当時)「GDP比2%では足りない」!
2022年08年19日(金)。インターネット番組に出演した自民党の萩生田光一政調会長(当時)は、岸田政権の目指す防衛費の「相当な増額」について「本当に国を守る為に積み上げていったら2%どころでは足りない」と述べました。対GDP(国内総生産)比で2%以上の増額を求めています。
元米国防副次官補「直ちに防衛費を現在の3倍程度に」!
2022年08年04日(木)。米国のエルブリッジ・コルビー元米国防副次官補は、日本の防衛費について「直ちに防衛費を現在の3倍程度に引き上げるべきだ」と提言しました。これは日本経済新聞のインタビュー記事に掲載で、同氏は台湾有事の危機は目前で岸田政権で検討している防衛費の増額ペースでは中国の脅威に対抗できないことを指摘しています。
台湾陥落の場合、日本への影響は想定する防衛費を遥かに超える規模になる見通しです。エルブリッジ・コルビー氏は深刻な事態は何度も起きていると強調しました。実際、米中関係は過去最悪レベルまで冷え込んでいて中国は台湾周囲で過去最大規模の軍事演習を繰り返し実施しています。
■予算膨張、110兆円余り要求 23年度、過去2番目の規模
https://nordot.app/937651435493736448?c=39550187727945729
共同通信 2022/08/31
国の予算は23年度も膨張する見通しだ。財務省は31日、各省庁からの概算要求を締め切り、事業に必要として提出された金額の合計は一般会計で110兆円余りとなった。過去最大だった22年度に次ぐ規模だが、物価高対策や防衛で金額を示さない「事項要求」も目立った。これらの要求は今後の予算編成過程で金額が示されるため、要求総額はさらに増える。
■概算要求110兆円超 防衛・社会保障費膨らむ―歳出総額は最大へ、来年度予算
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022083100827&g=eco
時事ドットコム 2022年08月31日 19時48分
財務省は国債の償還や利払いに充てる国債費について、想定金利を1.3%に引き上げた上で26兆9886億円を要求。要求段階での金利引き上げは07年度以来16年ぶり。コロナ・物価対策予備費は事項要求として規模を調整する。
過去最大の2022年度(令和4年度)に次ぐ規模!
2022年08年31日(水)。国の2023年度(令和5年度)の予算案の編成に向けて、各省庁⇒財務省に提出する概算要求は昨日締め切られました。防衛省は、防衛力を5年以内に抜本的に強化する政府の方針を踏まえて、過去最大の5兆5947億円を要求します。
外務省は、来年広島で開催されるG7サミット(主要7カ国首脳会議)の準備に199億円を計上、今年度の当初予算に比べて1057億円増の7961億円を要求、厚生労働省は、社会保障費の増額を踏まえて今年度の当初予算を6000億円上回る33兆2644億円を要求しました。
また、2023年4月に設置予定の「こども家庭庁」の準備室に1兆4961億円を要求しています。この結果、各省庁の要求の総額は110兆円を上回って111兆円規模だった去年に続いて2年連続で「110兆円」を超える見通しです。
更に、今回の概算要求では、防衛、脱炭素、子ども政策など重要政策の分野では、要求段階で金額を明示せず項目だけを示す「事項要求」の形を認めています。実質的に要求額は更に上積みされる見込みです。





- ジャンル:政治・経済
- テーマ:政治・経済・時事問題