
■【独自】こども庁創設、省庁調整に時間要し23年度以降に先送り…「幼保一元化」当面見送る
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20211120-OYT1T50090/
読売新聞オンライン 2021/11/20 15:00
政府は、子ども政策を一元的に担う行政組織「こども庁」の設置について、2023年度以降に先送りする方向で調整に入った。関係省庁の法律の分担や事務の移管業務の調整が難航しているためで、当初予定していた22年度中の設置は難しいと判断した。
■「こども庁」創設へ、新たに有識者会議…9月中旬にも初会合
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210821-OYT1T50096/
読売新聞オンライン 2021/08/21 15:00
こども庁は、省庁の「縦割り打破」を持論とする菅首相の肝いりの政策だ。医療や福祉、教育などの子ども関連の政策を一括して担わせる方針で、専任の閣僚を置き、十分な予算を確保して総合調整や政策立案の強い権限を持たせる方向で調整を進めている。
首相は4月、自民党の二階幹事長に党総裁直属本部を設けて創設を検討するよう指示した。これを受け、自民党は6月、こども庁創設を緊急決議した。政府は7月、こども庁創設に向けた検討チームを内閣官房に設置し、厚生労働省や文部科学省、内閣府などから職員を集めて十数人体制で関連法制の精査を進めている。
2分でわかる!こども庁の必要性 #こども庁!
有識者会議の骨子案!
菅政権(当時)は「こども庁」の創設について、子どもに関する政策や予算を一元的に把握し強力な機能を持たせる為に「基本理念を議論する有識者会議」を今年9月に立ち上げました。有識者会議は「子育て支援に携わる関係者」の意見を聞くなどした上で報告書の骨子案を纏めました。
今後の子ども政策の「基本理念」を策定、子どもや子育てをする当事者の視点に立った政策立案を行った上で、子どもや家庭の抱える課題に対して制度や組織の縦割りの壁を克服して切れ目なく包括的な支援を行います。
取り組むべき具体的な施策に関しては「子育てや教育の経済的負担の軽減」「男女共にキャリアアップと子育てを両立できる環境整備」「子どもの貧困やヤングケアラー対策」などを挙げています。
野田聖子こども政策担当相は記者会見で「強い司令塔機能を持つ新たな行政組織を作りたい」と強調しました。自民党はこども庁の創設を衆議院選挙の公約に掲げていました。内閣府など3府省に分れる関係部署を統合する見通しです。
来年の通常国会に「関連法案」を提出!
当初の予定では2022年度の創設を目指していたものの調整作業は予想以上に難航、2023年度以降に先送りする方向で調整に入りました。尚、岸田政権は創設時期の延期に係わらず来年の通常国会に「関連法案」を提出する準備を進めています。
今後、月内に取り纏める有識者会議の意見を基に年内に運営に関する基本方針を策定、関係省庁の調整を経て発足させる段取りです。一方で、厚生労働省所管の保育園と文部科学省所管の幼稚園の「幼保一元化」は当面見送ります。行政の縦割り打破については不透明な要素もあります。
山田太郎氏の肝いり政策に一抹の不安!
こども庁は自民党の山田太郎氏(参議院)の肝いり政策です。前述の動画で「構想者の立場」で必要性を語っています。また、同党の自見はなこ氏(参議院)は山田太郎氏と「共同事務局」を設置、勉強会などを実施しています。
山田太郎氏も深く係わっているだけに個人的には期待しています。日本政府は本気で「子育て支援」に取り組まなければなりません。子どもの貧困や少子化対策については与野党の枠を超えて積極的に議論して欲しいと思います。
しかし、こども庁の創設を巡ってはインターネット上で批判的な声も多く上っています。実際に「新たな天下り先」を増やす可能性は否定できません。また「内閣府男女共同参画局」のように特定の思想や偽科学に汚染されれば本来の趣旨を逸脱してしまいます。こうした問題の防止策を同時に進めるべきです。





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