
2020年1月20日(月)。通常国会の「施政方針演説」で安倍晋三は「公的年金制度」の見直しに触れました。受給開始年齢を「75歳」まで拡大する模様。所謂「全世代型社会保障制度」の実現に向けて具体的な制度改革に着手します。また「高齢者」の「労働環境の整備」に言及していて「死ぬまで働く社会」は現実になりつつあります。
■第二百一回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2020/0120shiseihoushin.html
首相官邸ホームページ ニュース 令和2年1月20日
(全世代型社会保障)
年金受給開始の選択肢を、七十五歳まで広げます。在職老齢年金についても、働くインセンティブを失わせることのないよう、見直しを行います。二〇二二年には、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上の高齢者となる中で、現役世代の負担上昇に歯止めをかけることは、待ったなしの課題です。
年齢ではなく、能力に応じた負担へと見直しを進めます。七十五歳以上であっても一定以上の所得がある方には、窓口での二割負担を新たにお願いすることを検討します。併せて、かかりつけ医機能の強化を図るため、大病院の受診に定額負担を求めることで、現役世代の負担上昇を抑えます。
医療や介護について、予防への取組を強化することで、いつまでも健康で、活躍できる社会づくりを行います。子どもたちから、子育て世代、現役世代、そしてお年寄りまで、全ての世代が安心できる「全世代型社会保障制度」を目指し、本年、改革を実行してまいります。
■日刊IWJガイド「安倍総理『施政方針演説』で年金受給開始75歳に! 男性平均寿命81.25歳、年金受け取り始めて死ぬまで「たった6年」の「人間使い捨て国家」!」2020.1.21日号~No.2686号
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/39581
IWJ 投稿日 2020年1月21日
特に悪質でトンデモないのは「1億総活躍社会」の旗印のもと、年金受給開始年齢の選択肢を、75歳まで引き上げるという方針です!! その場合「年金をもらえる期間」は男性だと平均寿命の81歳までは「わずか6年」しかありません。働かせるだけ働かせて、老後の面倒は見ない。まさに明石順平弁護士が言う「人間使い捨て国家」そのものです。
Twitterの反応!
「日本は成長できないとされた諦めの壁は、この7年で完全に打ち破った」
— 盛田隆二🍶Morita Ryuji (@product1954) January 20, 2020
「就職氷河期世代の就業を3年間集中で一気に拡大する」
「70歳まで就業機会を確保し、年金受給開始の選択を75歳まで拡大する」
「ダイナミックな日本外交展開」
安倍首相 施政方針演説、ひたすら虚しいhttps://t.co/ZO18npXyxw
総理施政方針演説。
— 伊藤岳 (@gaku_ito) January 20, 2020
また出た!「高齢者の八割の方が65歳を超えても働きたいと願っておられる」と。
そして「年金受給開始の選択肢を75歳まで広げる」と。
「全世代型社会保障制度」って、65歳を超えても「働きたい」ではなく「働かないと」やっていけない。その僅かな収入をもって年金は切り捨て。
昨日の国会施政方針演説で安倍が「年金受給を75歳に引き上げる!」と。日本人男性の平均寿命が81歳だから、たったの6年でハイ・サヨナラ!ってわけだ。対象となる皆さん、本気で怒らないとえらい目に会いますよ。
— TELECAS (@TELECAS53) January 20, 2020
(写真はネットで見つけたお気に入りで、本文とは全く関係ありません) pic.twitter.com/HPITpwbcYA
年金支給の開始年齢75歳以上とか狂気の沙汰だね。定年退職して働き口が見つからない人に死ねって言うの?そんな酷いことが"全世代社会保障"て言える?生活に困らない世襲ボンボン @AbeShinzo らしい発想だよ!
— 宙(Sora) (@GingaSora1) January 16, 2020
全世代社会保障へ改革着手 施政方針演説の概要判明(共同通信) https://t.co/2Y1SlnFy1u
https://t.co/qU6v6s1mg1 #年金75歳 #人間使い捨て国家 何なんだ、この国の政治は。男性平均寿命が81歳、因みにうちの父は72で仕事を遂にリタイア。そんなのな安倍は年金75からだと?!こんなの許せるか?すぐにでもこの国を根こそぎ変えなければ国に殺される。本当にやるか、やられるか、だ。
— 甲斐まさやす (@TtnxeUXclioFuTa) January 21, 2020
施政方針演説でまたもやフェイクの安倍首相
— ロスジェネ・フリーターの脱・競争人生 (@hnhk1) January 26, 2020
「八割の高齢者が六十歳を超えて働く意欲がある」
実は「働いている高齢者」だけに聞いた統計
全高齢者では約半分
高齢でも働いて年金をもらうのは遠慮しろ、それが全世代型社会保障の実態
フェイクまみれで、こんなときめかない政策は、捨てるに限る。 pic.twitter.com/50HFoP7QoX
選択肢拡大の落とし穴!
安倍晋三は通常国会の「施政方針演説」で「公的年金制度」の見直しに触れました。所謂「全世代型社会保障制度」の実現に向けて「受給開始の選択肢を75歳まで拡大」「在職老齢年金の不公平是正」「後期高齢者(75歳以上)の医療費負担増」など具体的な制度改革に言及しています。
また、高齢者の労働環境の整備について「高齢者の内8割の方は65歳を超えても働きたいと願っておられます」「人生100年時代の到来は大きなチャンスです」「働く意欲のある皆さんに70歳までの就業機会を確保します」「こうした働き方の変化を中心に据えながら『年金』『医療』『介護』全般にわたる改革を進めます」と発言しています。
これらは既に「厚生労働省」の有識者会議で度々議論のテーマに浮上しています。施政方針演説で言及=総理大臣の御墨付きを得た事で本格的に「受給開始年齢の引き上げ」や「高齢者の負担増」の制度化に踏み切る見通しです。
要するに「支給を遅らせて増額しなければ最低生活費に満たない額まで減らして繰り延べを選択させた上で就労を強いる」のです。世界的に見れば日本人の平均寿命は高いものの重要なのは「健康寿命(男性72.14歳)(女性74.79歳)」で「平均寿命までの期間」に掛かる「医療」及び「介護」の「費用」は深刻な問題です。
書き起こしを読めば分るように「リタイアを望んでいる人」や「働く事のできない人」についてはまったく言及していません。正に「人間使い捨て国家」です。
社会保障を拡充させる為に消費税を増税したのにこれでは有権者への裏切りに他なりません。安倍政権に批判的な人達の予想した通りの展開になりました。消費税を減税して大企業や富裕層への不公平税制を見直して社会保障を拡充するべきです。
現役世代VS高齢者の構図に騙されるな!
再掲。当ブログで再三警告しているように「社会保障制度(費)」に関して「現役世代VS高齢者」の構図で見るのは絶対にNGです。これは「生活保護バッシング」に通じる「国民分断」の危険を孕んでいます。高齢者の負担増は現役世代に現役世代の負担増はその下の世代に重く伸し掛ってきます。行き着く先は「介護離職」「老後破産「下流老人」の増加で無間地獄です。





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