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【敵基地攻撃能力視野】日本政府「防衛力」を抜本的に強化!米国製の巡航ミサイル「トマホーク」の購入を検討!VLS搭載艦を新造!戦後最大規模の「大型潜水艦」2024年度(令和6年度)に設計に着手!

政治・経済・時事問題
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※画像出典:読売新聞オンライン
政府は2022年末に控える「国家安全保障戦略」などの改訂に向けて防衛力の抜本的な強化に着手しました。所謂「敵基地攻撃能力」の保有の是非を本格的に議論、これを念頭に米国製の巡航ミサイル「トマホーク」の購入を検討します。岸田政権は防衛力の5年以内の抜本的な強化を掲げています。






■米製トマホーク導入案浮上 反撃能力の整備念頭―政府
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022102800986&g=pol
時事ドットコム 2022年10月29日 07時16分


米国製の巡航ミサイル「トマホーク」を導入する案が政府内で浮上した。「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の保有を念頭にしたもので、すでに米国側に打診している。政府関係者が28日、明らかにした。

■外国製ミサイル購入検討を 防衛力有識者会議の要旨公表
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022103100849&g=pol
時事ドットコム 2022年10月31日 16時35分


政府は31日、防衛力強化を議論する有識者会議第2回会合の議事録要旨を公表した。有識者からは、相手の射程圏外から攻撃できる長射程の「スタンド・オフ・ミサイル」について、外国製ミサイルの購入を検討するよう求める意見が出た。政府内には、米国製の巡航ミサイル「トマホーク」の購入案が浮上している。

敵基地攻撃能力(敵基地反撃能力)を巡る政府・与党のスタンス!


政府はこれまで「敵基地攻撃能力」の保有についてミサイルなどによる攻撃を防ぐ際に例外的に「可能」とする考え方を示してきました。自民党の安全保障調査会は今年4月に名称を「敵基地反撃能力」に変更した上で保有、対象範囲は敵基地に限定せずに「指揮統制機能」などを含めることを盛り込んだ提言を政府に提出しています。

改良型12式地対艦誘導弾の配備は「2026年以降」に!


これを受けて、防衛省は米国製の巡航ミサイル「トマホーク」を購入する検討に入りました。これは相手の射程圏外から攻撃できる長射程の「スタンド・オフ・ミサイル」で、敵基地攻撃能力(敵基地反撃能力)の具体的な選択肢になります。

同省は陸上自衛隊の国産巡航ミサイル「12式地対艦誘導弾」の改良型を量産、スタンド・オフ・ミサイルの柱に位置付けました。射程を1000キロメートル超にまで伸ばして「地上」だけでなく「艦艇」「戦闘機」での運用を可能にする計画です。

12式地対艦誘導弾の改良型を配備するのは当初予定を3年前倒しして「2026年以降」になる見通しです。こうした状況を踏まえて、トマホークの購入で早期に抑止力確保、防衛政策上の空白を穴埋めします。

トマホークの性能は実戦で証明済みで信頼性は高いです。射程距離は米国海軍の公式発表で1600km以上。種類によっては3000kmを超えます。主に戦艦や潜水艦に搭載、1発当りの予算は数億円程度です。防衛省は自衛隊で使用する場合、海上自衛隊の「イージス艦」「垂直発射装置(VLS)」を改修して運用する見込みです。

一方で、トマホークの購入を検討・交渉を開始したものの「実際に購入できるか否か?」は米国側の返答次第です。また、トマホークを購入しても使用するにはシステムなどの改修は必要で装備化にはある程度時間を要します。

■トマホーク搭載の潜水艦を視野、「実験艦」新造を検討…防衛大綱に開発方針記載へ
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20221028-OYT1T50272/
読売新聞オンライン 2022/10/29 05:00


政府は、長射程ミサイルを発射可能な潜水艦の保有に向け、技術的課題を検証する「実験艦」を新造する方向で調整に入った。年末までに改定する防衛計画の大綱に開発方針を盛り込む見通しだ。実戦配備に進めば、米国政府に購入を打診している巡航ミサイル「トマホーク」の搭載も視野に入れる。

長射程ミサイル搭載の潜水艦を新造「海軍力増強」は世界的な潮流!


読売新聞の記事によれば、政府は長射程ミサイルを発射可能な大型潜水艦の保有に向けて技術的課題を検証する「実験艦」を新造する方向で調整に入りました。この新型潜水艦を実戦配備できれば、海中から地上目標を攻撃可能な長射程ミサイルを発射できます。

潜水艦は地上の発射基地に比べて探知は難しく秘匿性は高いです。実験艦は「VLS搭載艦」「2024年度」に設計に着手、数年を掛けて建造する計画です。12式地対艦誘導弾の改良型や米国政府に購入を打診している「トマホーク」の搭載を視野に入れています。

ミサイルの発射方式は、潜水艦胴体での垂直発射方式(VLS)と水平方向への発射を検討、実験艦の試験結果に基いて10年以内に実用艦の導入を最終判断します。2022年末までに改定する防衛計画の大綱に開発方針を盛り込む見通しです。

対地の長射程ミサイルを発射可能な潜水艦は米英仏中露などで保有、韓国では「弾道ミサイル」を発射できる潜水艦を配備しています。海軍力増強は世界的な潮流です。

■南西防衛へ民間輸送力3倍に増強 政府検討、台湾情勢に備え
https://nordot.app/958470741060042752
共同通信 2022/10/28


政府は、有事の際に自衛隊部隊や装備を最前線に迅速に輸送するため、優先使用契約を結ぶ民間船舶の数を増強する方針を固めた。台湾での事態緊迫化などに備え、現在の2隻から6隻程度へ約3倍に増やす計画。自衛隊の輸送力不足を補う狙いだ。拠点の離島へ円滑に物資を運べるよう、仮設の桟橋や埠頭を設置する研究も進める。国家安全保障戦略と共に12月に改定する「防衛計画の大綱」などに民間輸送力の活用拡大の趣旨を盛り込む方向だ。関係者が27日、明らかにした。

防衛力強化の背景は台湾有事?


防衛力強化の背景は所謂「台湾有事」です。中国の習近平国家主席の3期目体制の発足です。同氏は今後の台湾政策について平和的な統一に向けて最大限の努力を強調したものの「決して武力の使用を放棄することはしない」と述べました。具体的に武力行使に言及した形です。

一方で、米国は台湾と兵器の「共同生産」に向けて協議を開始、ジョー・バイデン大統領は「台湾を守る」と度々発言するなど中国に対して強硬な姿勢を示しています。米国の態度を見れば「台湾有事」は現実的にあり得るシナリオです。日本はこれを見据えて侵攻を阻止・排除できる能力の確保を急いでいます。

尚、政府は台湾有事を念頭に人員や物資を大規模に輸送する能力を増強する必要性を強調、自衛隊の輸送能力を補う目的で確保している「民間フェリー」の体制を現在の2隻⇒6隻程度に増強します。






管理人後記!


日米安全保障体制の下では一貫して米国は矛で日本は盾の役割を担っています。日本は相手の基地の攻撃を目的にした装備を持つことに関しては慎重な姿勢を貫いてきました。しかし、ロシア・ウクライナ情勢や台湾有事(の可能性)を想定してこの方針を事実上転換した形です。

敵基地攻撃能力(敵基地反撃能力)は法理論上「憲法」で認める「自衛」の範囲に含まれます。あくまで政府見解では「専守防衛」を逸脱していません。昭和31年当時、鳩山一郎首相は「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだというふうにはどうしても考えられないと思うのです」と発言したことで知られています。

転機になったのは一昨年、迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備断念です。自民党はこれを切っ掛けに抑止力向上の為に敵基地攻撃能力(敵基地反撃能力)を含めて早急に検討して結論を出すように政府に促しています。

政府・与党の間では敵基地攻撃能力(敵基地反撃能力)の保有は既に確定路線です。防衛費の増額を主張しているものの増額分の防衛費はこれに使われることになりそうです。前述のように「台湾有事」は十分あり得るシナリオです。米国の戦争に加担することは避けなければなりません。この点に関しては要注視です。

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【参議院選挙】公約発表!自民党「外交・安全保障」「物価高・原油高対策」を前面に!選挙後早期の「憲法改正」に言及!改憲勢力「3分の2議席以上確保」で「発議」は確実の情勢!

政治・経済・時事問題
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※画像出典:東京新聞 TOKYO Web





■改憲発議、参院選後の「早いタイミングで」自民・茂木氏
https://www.sankei.com/article/20220620-AJNJYLAJS5N3HFF5Y4EZNJU6JM/
産経新聞 2022/6/20 18:26


自民党の茂木敏充幹事長は20日、党是である憲法改正について「(参院)選挙後、できるだけ早いタイミングで憲法改正原案の国会提案、発議を目指したい」と述べた。報道各社のインタビューで語った。

茂木敏充幹事長「選挙後できるだけ早いタイミングで」!


2022年06月20日(月)。自民党の茂木敏充幹事長は公示日前に行われたインタビューで「選挙後できるだけ早いタイミングで憲法改正原案の国会提案・発議を目指したい」と述べました。参院選後に憲法改正原案を国会に提出する方針です。

原案の具体的な内容には触れなかったものの自民党は原案の叩き台になる「改憲4項目」を掲げました。ロシア・ウクライナ情勢の影響で外交・安全保障は大きな争点で「自衛隊明記」に賛成の声は過半数を超えています。

一方で、基本的人権を制限する内容でトップクラスの危険度を誇る「緊急事態条項」については一般的に危険性は広まっていません。非常に危機的な状況です。

■岸田首相“憲法改正を早期に発議 国民投票目指す“考え強調
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220618/k10013678241000.html
NHK NEWS WEB 2022年6月18日 23時29分


岸田総理大臣は憲法改正の時期について「喫緊の課題であり、できるだけ時間をかけずに国民に選択していただく機会をつくるべく、努力しなければならない」と述べ、早期に国会で改正案を発議し、国民投票の実施を目指す考えを強調しました。

岸田文雄首相「自衛隊の違憲論争に終止符を」!


2022年06月18日(土)。岸田文雄首相は大手動画サイト「ニコニコ生放送」の討論会で憲法改正について「喫緊の課題でありできるだけ時間をかけずに国民に選択していただく機会をつくるべく努力しなければならない」と述べました。早期に国会で改正案を発議、国民投票の実施を目指す考えです。

自衛隊について多くの国民は違和感を持っている違憲論争に憲法改正によって終止符を打つことを強調しました。具体的な時期までは踏み込まなかったものの選挙前にインパクトのある発言です。

■高市氏、争点は外交・安保 自民、参院選公約発表【22参院選】
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022061601043&g=pol
時事ドットコム 2022年06月16日 19時42分


自民党は16日、参院選公約を発表した。ロシアによるウクライナ侵攻などを踏まえ、外交・安全保障政策を前面に据えて、防衛力の抜本的強化などを盛り込んだ。記者会見した高市早苗政調会長は「自民党としてあえて争点を一つ挙げれば外交・安全保障になる」と語った。

■「反撃能力」獲得し防衛力強化 自民の参院選公約 改憲「早期に実現」原発「最大限活用図る」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/183830
東京新聞 TOKYO Web 2022年6月17日 06時00分


自民党は16日、参院選公約を正式発表した。ロシアによるウクライナ侵攻や中国などによる軍事的脅威を理由にした防衛力強化と早期の憲法改正を主張し、保守色を鮮明にした。原油高や物価高への対策としては、生活困窮者支援などを盛り込んだ総合緊急対策で対応しつつ「人への投資」を通じて「25年ぶりの本格的な賃金増時代」を実現すると強調。安全が確認された原子力は最大限活用するとした。(佐藤裕介)

■自民党「最低賃金1000円」は参院選公約に明記せず 6年前は重点政策だったが…未達成
https://www.tokyo-np.co.jp/article/183794
東京新聞 TOKYO Web 2022年6月16日 19時43分


自民党は16日、参院選公約を正式に発表した。物価高騰によって賃金上昇を求める声が強まり、政府も賃上げを目指す考えを示している中、公約には、3年前や6年前の参院選では掲げていた最低賃金1000円の目標が盛り込まれなかった。多くの政党が具体的な数値目標を掲げているだけに、慎重な姿勢が目立つ。(デジタル編集部・福岡範行、政治部・佐藤裕介)






高市早苗政調会長「あえて争点をひとつ挙げれば外交・安全保障になる」!


2022年06月16日(木)。自民党は参議院選挙の公約を発表、ロシア・ウクライナ情勢や北朝鮮による度重なるミサイル発射で安全保障に対する世論の関心が高まっていることを踏まえて「国防力の抜本的強化」を前面に打ち出しました。また、物価高・原油高対策を強調して「国民の生活と産業を守る」と訴えました。

多くの有権者の関心はこの2点で対策不十分と判断されれば選挙への影響は避けられません。党是の憲法改正については「改憲原案の発議に向けた決意」を強調しています。

公約発表に先立って岸田文雄首相は党本部で全国幹事長会議に出席、ロシア・ウクライナ情勢に言及して「改めて世界の平和の秩序が揺るがされている」と指摘、物価高・原油高に関しては「国民の暮らしや仕事が大変不安な状況にある」「国民の力を頂ければ決断と実行の政治を進めていく」と表明しました。

過去の公約では後半で触れられていた「外交・安全保障」について今回は冒頭に配置、北朝鮮による相次ぐミサイル発射など日本を取り巻く安保環境の悪化を踏まえて世論の声に答えた形です。

高市早苗政調会長は記者会見で「自民党としてあえて争点をひとつ挙げれば外交・安全保障になる」「(冒頭の配置は)国民の関心にかなったもので自民党らしさを打ち出せる」とコメントしました。

尚、防衛費を「対国内総生産(GDP)比2%以上を念頭に増額する」と記述、昨年の衆議院選挙の公約では公約を補完する「政策BANK」に盛り込んだものを今回は公約本文に明記しました。敵基地反撃(攻撃)能力に関しては、昨年の「保有を含めて新たな取り組みを進める」の表現を「保有し抑止し対処する」に変更しました。

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【ピックアップニュース】自民党・茂木敏充幹事長「参議院選挙」の日程に言及!公示日は6月22日(水)・投開票は7月10日(日)で確定!与党圧勝は確実の情勢!日本維新の会は大躍進の予想?

政治・経済・時事問題
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※画像出典:産経新聞




ピックアップニュース!




















まるでナチスとサッチャー!大阪維新の会の危険性 大阪都構想 空白の10年で失ったもの(三橋貴明×森裕之)!







このニュースについて!


自民党の茂木敏充幹事長は今夏の参議院選挙の日程について6月22日(水)公示で7月10日(日)投開票の見通しを示しました。訪問先の山梨県甲府市で行われた党山梨県連の会合での発言です。政府・与党は通常国会を会期末の15日で閉じる方針です。

通常17日間の選挙期間で計算すれば公示日は6月23日(木)です。しかし、沖縄県の「慰霊の日」に配慮して1日前倒しする方向です。

通常国会の延長や衆参同日選挙の噂はあったものの参議院選挙だけの短期決戦です。この選挙を終えれば大型の国政選挙はなく3年間の安定期に入ります。新型コロナウイルス、経済、外交、エネルギー、物価高など重要なトピックは山積で重要な選挙です。

今回の選挙は参議院ですし支持率を見れば政権交代はあり得ません。与野党のパワーバランスは大きく変わりません。しかし、野党間のパワーバランスは極めて重要です。

JX通信社の情勢調査によれば、1人区の7割超を占める24選挙区においてリードしているのは「自民党」で与党の大勝は確実です。

一方で、関西大学の坂本治也教授の調査によれば、日本維新の会について「経済的弱者の味方になってくれる政党だ」と捉える人は「12.2%」「一般人の感覚に近い政党だ」と捉える人は「22.3%」でした。好感度は全政党でトップクラスです。

争点は間違いなく「憲法改正」「国防(安全保障)」です。選挙の結果は「敵基地攻撃能力(反撃能力)」「防衛費増額」「基本的人権を制限する緊急事態条項」の行方を左右します。現時点で「国民投票」は不可避の情勢です。

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【憲法違反濃厚】防衛力の抜本的強化!自民党安全保障調査会の提言!敵基地攻撃能力を「反撃能力」に名称変更!防衛費は「国内総生産(GDP)比で2%以上」に!岸田文雄首相「しっかり受け止めた上で議論を進めていきたい」!

政治・経済・時事問題
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※画像出典:自由民主党公式サイト





■自民、「反撃能力」保有を岸田首相に提言 5年で防衛費増
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022042700902&g=pol
時事ドットコム 2022年04月27日18時09分


自民党安全保障調査会の小野寺五典調査会長らは27日、首相官邸で岸田文雄首相と面会し、日本を攻撃する他国のミサイル発射拠点に打撃を加える「反撃能力」の保有を求める提言書を提出した。首相は「しっかり受け止めた上で議論を進めていきたい」と応じた。自民党提言は、年末に予定される国家安全保障戦略の改定に向けたもので、防衛費の5年以内の大幅増額も盛り込んだ。

■敵基地攻撃、「反撃能力」に改称 自民、保有提言へ―防衛費は5年でGDP比2%
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022042100743&g=pol
時事ドットコム 2022年04月21日18時57分


提言案は敵基地攻撃との呼称を用いず、「弾道ミサイル攻撃を含むわが国への武力攻撃に対する反撃能力を保有し、抑止、対処する」などと記し、呼称を反撃能力に置き換えて保有の必要性を訴えた。

具体的には技術力を向上させる中国や北朝鮮の軍事動向を踏まえ、「迎撃のみではわが国を防衛しきれない恐れがある」と強調。車両や潜水艦といったミサイル発射方式の多様化も受け「(攻撃対象は)基地に限定されるものではなく、相手国の指揮統制機能等も含む」と明記した。

安保法制下の敵基地攻撃能力―9条改憲を許さない 2022.3.31!



海外での空爆は憲法違反“敵基地攻撃”許されぬ 2022.2.22!



岸田政権の敵基地攻撃能力保有について 2022.1.13!



先制攻撃のイメージ払拭を図る自民党の姑息!


2022年04月21日(木)。自民党の安全保障調査会は同日の会合で、政府の外交・安保政策の長期指針「国家安全保障戦略」など「防衛3文書」の改定に向けた提言案を取り纏めました。敵基地攻撃能力の呼称を「反撃能力」に改めて保有を明記しました。

専守防衛を維持した上で、対象範囲を相手国のミサイル基地に限定せずに「指揮統制に関連する機能」などを含めるように提起しました。ミサイル発射を指示する司令部などを想定しています。

防衛費に関しては、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国を基準に「国内総生産(GDP)比で2%以上」に言及した上で「5年以内に防衛力を抜本的に強化するために必要な予算水準の達成を目指す」と大幅な増額を求めました。これまでの日本の目安はGDP比で1%です。

中国、ロシア、北朝鮮の軍事動向で安全保障環境は「加速度的に厳しさを増している」と指摘しました。中国を「重大な脅威」に、2013年策定の現在の戦略では関係強化を打ち出していたロシアについては、ウクライナへの軍事侵攻を踏まえて「現実的な脅威」に位置付けを変えています。

2022年04月26日(火)。自民党の総務会は安全保障調査会のまとめた提言案を審査しました。同日の会合では「今の日本の『専守防衛』では限界がある」と指摘する声も上りました。これに対して、安全保障調査会の幹部は「今は概念を変えずに必要なことをやっていく」と説明、提言案を了承しています。

2022年04月27日(水)。安全保障調査会の小野寺五典調査会長(元防衛相)らは岸田文雄首相と岸信夫防衛相に前述の提言を申し入れました。岸田文雄氏は「しっかり受け止めた上で議論を進めていきたい」とこれに応じました。日本政府は防衛3文書を年末までに改定する方針です。





専守防衛の理念はなし崩し的に崩壊の可能性!


自民党安全保障調査会の提言(案)は次の通りです。日本政府はこれを参考に公約に盛り込む作業を継続します。

敵基地攻撃能力の呼称を反撃能力に改めて保有を明記、防衛3文書の内、防衛計画の大綱を「国家防衛戦略」に、中期防衛力整備計画を「防衛力整備計画」に変更、防衛費を「国内総生産(GDP)比で2%以上」に増額、防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」については「軍事侵攻を受けた国・地域への弾薬などの提供」を可能にするように日本政府にルールの緩和の検討を促します。

敵基地攻撃能力(反撃能力)に関しては「専守防衛の考え方の下で保有すること」を前提に、それに基づく「必要最小限度の自衛力」「国際情勢や科学技術などの諸条件を考慮して決定する」と明記、拡大解釈の余地を残しました。

非核三原則には踏み込まなかったものの非常に好戦的な内容です。専守防衛の理念はなし崩し的に崩壊しかねません。読売新聞の世論調査によれば、防衛力を強化することに「賛成」「64%」「反対」「27%」を上回りました。今夏の参議院選挙の大きな争点は間違いなく「国防(安全保障)」です。

米国のジョー・バイデン大統領は「日本の敵基地攻撃能力検討を歓迎」しました。最大のポイントは「集団的自衛権の行使を可能にする安全保障法制の下での敵基地攻撃能力(反撃能力)」「米国の攻撃の一翼を担うこと」です。要するに単純に日本を守ることを目的にしたものではないのです。

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【狂気】自民党・安倍晋三元首相「敵基地攻撃能力」について「基地に限定する必要はない」「中枢を攻撃することも含むべきだ」!防衛費は「当初予算で6兆円程度の確保を」!憲法9条改正で「自衛隊明記」主張!読売新聞世論調査「防衛力強化」に賛成は「64%」で「反対」を大きく上回る!

憲法改悪反対!
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※画像出典:FNNプライムオンライン






■敵基地攻撃「中枢にも」自民・安倍元首相
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022040300315&g=pol
時事ドットコム 2022年04月03日 17時14分


自民党の安倍晋三元首相は3日、山口市内で講演し、岸田文雄首相が能力保有を検討する敵基地攻撃について「基地に限定する必要はない。中枢を攻撃することも含むべきだ」と述べた。

■安倍氏、防衛費「当初予算6兆円確保を」集団的自衛権の意義強調
https://mainichi.jp/articles/20220403/k00/00m/010/103000c
毎日新聞 2022/4/3 18:08(最終更新 4/4 07:54)


自民党の安倍晋三元首相は3日、山口市で講演し、中国の軍備増強などに触れ、日本の防衛費の対GDP(国内総生産)比2%への引き上げを主張し、来年度は「当初予算で6兆円程度」の確保が必要と指摘した。2022年度当初予算は約5兆3687億円で、大幅な増額を求めた。

防衛費は8年連続で過去最大!


2022年04月03日(日)。山口県山口市で講演を行った自民党の安倍晋三元首相は、岸田政権で保有の是非を検討している「敵基地攻撃能力」に関して「基地に限定する必要はない」「中枢を攻撃することも含むべきだ」と主張しました。

また、日本の「防衛費」について(ドイツを引き合いに)対GDP(国内総生産)比で2%に引き上げを言及、具体的な数字として2023年度は当初予算で6兆円程度の確保を主張しました。ロシア・ウクライナ情勢や中国の軍事力増強を念頭に「大切なことは自助努力だ」と述べています。

防衛費は2023年度当初予算で5兆4005億円。8年連続で過去最大を更新しました。更に、2021年度補正予算20222年度当初予算を一体で「16カ月予算」で編成、合計で「6兆円台」になりました。対GDP比は1.09%。安倍晋三氏は大幅な増額を求めた形です。

■防衛力強化「賛成」64%、「反対」27%を大きく上回る…読売世論調査
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20220403-OYT1T50148/
読売新聞オンライン 2022/04/03 22:01


ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の影響を受け、防衛力強化を求める声が多数を占めた。読売新聞社が1~3日に実施した全国世論調査で、今後、日本が防衛力を強化することに「賛成」は64%で、「反対」の27%を大きく上回った。

敵基地攻撃能力は賛否拮抗!


読売新聞の4月の世論調査によれば、ロシア・ウクライナ情勢や北朝鮮のミサイル発射などに対抗する為の「防衛力強化」について「賛成」「64%」で反対の27%を大きく上回りました。過去の質問に比べて防衛力の強化を求める声は高まっていて世論の過半数は自衛隊の増強に賛成しています。

一方で、敵基地攻撃能力の保有については賛成と反対はそれぞれ「46%」で拮抗しました。中国・ロシア・北朝鮮の関係悪化で防衛力の強化には賛成多数でした。しかし、敵基地攻撃能力のように他国への武力行使に関しては反対を示しています。

専守防衛の理念を完全否定!


敵基地攻撃能力は憲法や専守防衛の理念との整合性で問題視されています。また、敵国の中枢施設を攻撃すれば高確率で「市街地への攻撃」を視野に入れなければなりません。重大な憲法違反で国際法違反の恐れもあります。憲法改正を前提にした発言でインターネット上では物議を醸しています。

更に「日本が守りを専門にして打撃力を米国に任せる構図は大きく変えないとしても日本も少しは独自の打撃力を持つべきだと完全に確信している」と述べました。安倍晋三氏は遂に「専守防衛」の理念を完全否定しました。恐るべき事態です。





最大の脅威は緊急事態条項?


憲法9条への自衛隊明記については「戦後レジーム(からの脱却)の核心だ」「違憲論争に終止符を打つことは政治家の責任」と強調、自衛隊明記を含めた自民党の改憲4項目に関して「極当たり前まっとうなこと」と早期実現を訴えました。改憲議論を拒否する立憲野党(立共社れ)を批判しています。

改憲4項目で最大の脅威は大幅な「私権制限」を可能にする「緊急事態条項」です。危険度は「緊急事態宣言」の比ではありません。まずは断固反対の声を上げるべきです。世論調査を見る限りでは今夏の参議院選挙の争点は間違いなく「国防(安全保障)」です。立憲野党は政策の見直し必須です。

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【危険】与党内に温度差?岸田政権「敵基地攻撃能力」の保有検討!衆議院選挙の結果を受けて議論開始!岸信夫防衛相「国民の理解は進んできている」!

政治・経済・時事問題
constitutionalism_2021_11_08

岸信夫防衛相は衆議院選挙の結果を受けて「敵基地攻撃能力」の保有を含めた「抑止力の強化」の検討を進める政府方針を示しました。一方で、敵基地攻撃能力の保有は諸外国に軍備拡張や攻撃の口実を与える恐れもある上に「専守防衛」の理念に抵触しかねず憲法改正は必須です。

■岸防衛相 衆院選結果受け「敵基地攻撃能力」の議論も進める
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/71278.html
NHK政治マガジン 2021年11月2日


衆議院選挙の結果を受けて、岸防衛大臣は日本の安全保障環境が厳しさを増していることへの国民の理解は進んできているとして「敵基地攻撃能力」の保有も含めた、抑止力の強化の検討を進めていく考えを示しました。

■「敵基地攻撃能力」保有を、米国が日本に望む防衛政策強化 戦後最大の国難に直面する日本、岸田政権は何をすべきか
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67575
JBpress(ジェイビープレス) 古森義久 2021.11.3(水)


今回の総選挙で勝利をおさめて新施政を始める岸田政権に、同盟国の米国はなにを期待するのだろうか。

日米関係に詳しいワシントンの識者たちに尋ねると、予想どおり日本の安全保障政策についての疑問や要望が最も多かった。中国や北朝鮮の明白な軍事脅威に直面する日本が従来の消極的な防衛政策を強く前向きに改めることへの要請が、米国では明らかに広範なのだ。

Twitterの反応!









先制攻撃は「反撃」の口実に!


2021年11月02日(火)。岸信夫防衛相は衆議院選挙後の記者会見で、有事の際に敵の基地や拠点を攻撃する為の「敵基地攻撃能力」の保有を含めた「抑止力の強化」の検討を進める政府方針を示しました。

NHKの報道によれば、岸信夫氏は「岸田総理大臣の指示の下で国家安全保障戦略などの改定に取り組む中で所謂『敵基地攻撃能力』の保有も含めあらゆる選択肢の検討をする」と述べました。

自民党は衆議院選挙を通じて敵基地攻撃能力の保有を訴えていた事を踏まえて「国民の理解は進んできている」と強調しました。来年の通常国会で動き出す可能性もあって安保法制に匹敵する議論になりそうです。

岸田文雄首相は、読売新聞のインタビューで敵基地攻撃能力の保有について「改定する国家安全保障戦略への明記」に意欲を示しました。一方で、公明党の山口那津男代表はNHK番組で「敵基地攻撃能力というのは昭和31年に提起された古めかしい議論の立て方だ」と述べました。岸田文雄氏の発言を牽制した形です。

憲法改正は必須!


攻撃すれば反撃されるのは戦争の常識です。敵基地攻撃能力の保有は諸外国に軍備拡張や攻撃の口実を与える恐れもあるので極めて慎重に議論するべきです。また、専守防衛の理念に抵触しかねず憲法改正は必須です。

立憲民主党など一部の野党は「憲法違反」を指摘しています。しかし、衆議院選挙で野党の勢力図は大きく変わりました。これまでのように条文を修正する事も難しい状況になりかねず非常に危険です。

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【ピックアップニュース】自民党総裁選挙!敵基地攻撃能力の保有で真っ向対立!高市早苗氏「敵基地を先に無力化した方が勝ちになる」!河野太郎氏「如何にミサイルを撃たせないかというお互いの抑止を」!

政治・経済・時事問題
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【自民党総裁選】敵基地攻撃能力の保有は?年金制度どう考える?総裁選後の人事は?4候補が「深層NEWS」で徹底議論!



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自民党の総裁選挙。候補者4人はBS日テレの「深層NEWS」に出演、敵基地攻撃能力の保有など防衛政策について議論を交わしました。高市早苗氏は「敵基地を先に無力化した方が勝ちになる」と発言、有事の際は躊躇なく「攻撃」する危さを感じます。他の候補者も基本的に敵基地攻撃能力に肯定的です。

これに対して、河野太郎氏は「如何にミサイルを撃たせないかというお互いの抑止を考えなきゃいけない」と応戦しました。同氏は候補者4人の中で一貫して敵基地攻撃能力に否定的です。同じく最有力候補の高市早苗氏は過激すぎるだけに冷静な意見は際立って見えます。政治家としては合格点です。

小泉進次郎氏の言動に不快感を示した安倍晋三前首相。政策や理念の異なる所謂「小石河連合」の台頭に党の分断を懸念しました。安倍派VS反安倍派の対立は安部政権以降度々あったもののここに来て激化した印象です。総裁選挙の結果如何で衆議院解散総選挙に影響を与える事になるかもしれません。

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【ピックアップニュース】自民党総裁選挙!正論!河野太郎氏「敵基地攻撃能力は昭和時代の概念」「同性婚と選択的夫婦別姓制度に賛成」「年金は保険料以外の財源を」!

政治・経済・時事問題
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抑止力、米軍の中距離ミサイル配備などめぐり総裁選候補4人が激論!



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自民党の総裁選挙。河野太郎氏は「敵基地攻撃能力」について「昭和の時代の概念だ」「今議論すべきなのは日米同盟でいかに抑止力を高めていくかだ」と述べました。日米同盟の強化を重視する考えです。日中関係については現実路線で短絡的な発言を避けたのは総理大臣を目指す上で合格点です。

同性結婚や選択的夫婦別姓制度については「いずれも賛成だ」「価値観の問われる問題は党議拘束を止めて広く議論する」と述べて理解を示しました。年金制度の改革については「最低保障」の必要性を強調しました。財源は「消費税」を充てる考えで保険料ではなく「税方式」での最低保障年金を検討します。

電磁パルスを活用に言及した高市早苗氏、外交や安全保障に関する同氏のスタンスは非常に危いのでそれを一刀両断にした点は高評価です。また、高市早苗氏は同性結婚や選択的夫婦別姓制度に否定的です。差別化を図る戦略的な意図はあるにせよ党内の議論を活発化させる効果は期待できます。

しかし、いずれの政策も立憲野党の目玉政策で被ります。河野太郎氏当選の場合、立憲野党は票を減らす可能性もあるので反自公維の有権者は要注意です。更に「選択的夫婦別姓制度」については既にコンテンツ文化への圧力に悪用されています。表現規制に反対の方は要警戒です。

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【ピックアップニュース】自民党総裁選挙!高市早苗氏「敵基地攻撃能力」の保有に意欲!電磁波で敵基地を無力化?尖閣諸島防衛で「自衛隊法」および「海上保安庁法」の改正に言及!

政治・経済・時事問題
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高市早苗氏は「電磁波」による「敵基地攻撃能力」の保有に言及、テレビ朝日の番組に出演した際に「敵基地を一刻も早く無力化した方が勝ちだ」「使えるツールは電磁波や衛星ということになる」と発言しました。電磁波で敵基地を無力化したケースは確認できず技術的に可能か否かは現時点で不明です。

また、尖閣諸島周辺への侵入を繰り返す中国船に対応する為に自衛隊法や海上保安庁法の改正を目指す考えを示しました。領土問題で危機感を持つのは悪い事ではありません。しかし、ポツダム宣言8項や日中共同声明3項を踏まえれば常軌を逸した対中姿勢で次期首相の有力候補の発言としては軽率です。

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【危険】専守防衛に矛盾!安倍晋三氏「安全保障戦略」で談話発表!ミサイル防衛で新方針!敵地攻撃能力に言及!憲法改正断念でレガシー作りに躍起?

政治・経済・時事問題
constitutionalism_2020_10_08

安倍晋三首相(当時)は退任直前に「ミサイル防衛」のあり方を含めた「安全保障戦略」に関して新たな「談話」を発表しました。この談話の中で「正に国民の生命と財産を守る」「これはシームレスに議論していくのは当然の事であり最大の責任であります」と述べました。所謂「敵基地攻撃能力」について積極的に議論を行うように次の内閣に要請した模様。実質的に「憲法改正」と変らない事態に陥る危険性を孕んでいます。

■首相、改憲巡る具体論は控える 敵基地攻撃は専守防衛内
https://www.tokyo-np.co.jp/article/59904
東京新聞 TOKYO Web 2020年10月5日 21時45分(共同通信)


菅義偉首相は5日の内閣記者会インタビューで、憲法改正について「(衆参両院の)憲法審査会で各党が考え方を示し、与野党の枠を超えた建設的な議論をし、国民的な議論につなげたい」と述べた。具体的な進め方に関しては「首相としての立場で答えるのは控える」とした。安倍晋三前首相が改憲に前のめりな発言をするたびに、野党が反発した経緯を踏まえたとみられる。

■ミサイル阻止の方針、次期政権に委ねる 安倍首相が談話
https://www.asahi.com/articles/ASN9C6556N9CUTFK074.html
朝日新聞デジタル 相原亮、寺本大蔵 2020年9月11日 20時43分


安倍晋三首相は11日、「ミサイル阻止に関する安全保障政策の新たな方針」についての談話を発表した。敵のミサイル基地などを直接攻撃する「敵基地攻撃能力」を保有すべきだとの主張をにじませつつも、「今年末までにあるべき方策を示す」と記し、新たな政権に判断を委ねた。

■ミサイル阻止、退陣目前の異例談話 公明「ご勝手に」
https://digital.asahi.com/articles/ASN9C7VLMN9CUTFK023.html
朝日新聞デジタル 二階堂友紀、太田成美、大久保貴裕 2020年9月12日 10時00分


政権幹部は、年末に見直す防衛大綱に談話の方向性を盛り込み、敵基地攻撃能力の保有へ道筋をつけたい考えだ。だが談話は閣議決定も、与党の党内手続きも経ておらず、拘束力は弱い。さらに新首相として有力視される菅義偉官房長官は、公明党との関係を重視することで知られる。官邸幹部は「菅政権になれば、敵基地攻撃能力の議論に踏み込むことはない」と断言する。

公明党は今月初めまでに、首相がこうした談話を出すことこそ容認したが、「辞めゆく首相。どうぞご勝手に」(幹部)と突き放す。斉藤鉄夫幹事長も11日午前の記者会見で談話について問われると、冷ややかに答えた。「政府から何の説明も受けていない。直接的な言及は避けたい」(二階堂友紀、太田成美、大久保貴裕)

■安倍首相談話 安保政策「年末までに」/敵基地攻撃能力で次期政権に指示
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-09-12/2020091201_02_1.html
新聞赤旗 2020年9月12日(土)


安倍晋三首相は11日、安全保障政策に関する談話を発表しました。北朝鮮の核兵器や弾道ミサイルを念頭に、「与党とも協議しながら、今年末までに、あるべき方策を示し、安全保障環境に対応していく」と強調。16日の辞任を前に、憲法違反の敵基地攻撃能力の保有や配備を断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策の検討を次の政権に指示しました。

談話発表まで!


2020年8月4日(火)。新たな安全保障戦略を巡って自民党は「弾道ミサイルなどを撃たれる前に相手領域内の発射拠点を攻撃する能力の保有」について早急に検討して結論を出すように日本政府に提言しました。一方で、公明党は「防衛力の整備は必要最小限度のものに限る」としてきた従来の政府方針を変える事に慎重な立場を示しました。日本政府は自公両党の意向を踏まえて検討を進めています。

2020年8月31日(月)。安倍晋三首相(当時)は敵基地攻撃能力の保有について在任中に方向性を示す意向を固めた事を与党幹部に伝えました。複数の政府関係者の証言です。また、秋田県と山口県への配備を断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア計画」の代替案を同時に打ち出す方針です。

2020年9月11日(金)。安倍晋三首相(当時)や関係閣僚は首相官邸で「国家安全保障会議(NSC)」を開催。退任直前に「安全保障戦略」に関して新たな談話を発表しました。この談話の中で「正に国民の生命と財産を守る」「これはシームレスに議論していくのは当然の事であり最大の責任であります」と述べて、所謂「敵地攻撃能力」について積極的に議論するように次の内閣に要請しています。

配備を断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策として「弾道ミサイル」の脅威に対応する為に「迎撃能力」の確保に言及しました。その上で「迎撃能力を向上させるだけで本当に国民の命と平和な暮らしを守り抜く事はできるのか?」と従来の政府方針に疑問を投げ掛けました。

ミサイル防衛のあり方について「敵基地攻撃能力」の保有を念頭に退任直前に菅政権に判断を委ねた格好です。談話の最後に「今年末までにあるべき方策を示して~」と記して年内に結論を出すように促しています。

狂気的な国防観!



安倍晋三首相(当時)は2018年2月14日(水)の衆議院予算委員会で「専守防衛」について「純粋に防衛戦略として考えれば大変厳しい」と述べた上で「先に攻撃した方が圧倒的に有利」と非常に短絡的な答弁しました。イラク戦争の件を含めて狂気的な国防観です。

河野太郎防衛相(当時)の判断でイージス・アショアの配備計画は突如中止、引き換えに度々主張してきた敵基地攻撃能力の必要性に言及し始めました。腐心してきた在任中の憲法改正は断念、代って憲法違反同然の主張を繰り返して軍拡に突き進んでいます。

敵基地攻撃能力の保有は困難?


表向きは「この検討は『憲法』の範囲内において『国際法』を順守しつつ行われているものであり『専守防衛』の考え方については聊かの変更もありません」「また、日米の基本的な役割分担を変える事もありません」と強調しました。立憲野党や有識者の間で反対の声は根強く実際に保有は難しいと思われます。

敵地攻撃能力は「専守防衛」を定めた「日本国憲法」に違反します。この2つは両立できないので手段は「憲法改正」若しくは「解釈変更」に限られます。おそらくは「集団的自衛権」のように後者で押し切る見通しです。

自民党はこれまで「敵基地攻撃能力」と言っていたものを「ミサイル阻止力」に言い換えました。安倍晋三首相(当時)は国の姿そのものを大きく変貌させる重大決定を勝手をしてしまいました。このままでは実質的に「憲法改正」と変らない事態に陥る危険性を孕んでいます。

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