
桜を見る会を巡る大スキャンダルで「国民投票法改正案」は継続審議に安倍晋三は「憲法改正」について「2021年国民投票」に目標を軌道修正しました。通算在任日数で憲政史上最長に到達した安倍晋三は形振り構わず最終目標に突き進んでいます。2019年11月~12月の主要なニュースを纏めました。安倍政権下の憲法改正に慎重な人は年明け早々の「衆議院解散総選挙」に警戒です。
安倍晋三「必ずや私の手で成し遂げていきたい」!
■【政治】首相、憲法改正「必ず私の手で」原案策定を加速
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019120901003320.html
東京新聞(TOKYO Web) 2019年12月9日 19時19分
安倍晋三首相は9日、臨時国会閉幕を受けて記者会見し、憲法改正について「必ずや私の手で成し遂げていきたい」と強調した。「与野党の枠を超えて活発に議論し、令和の時代にふさわしい改憲原案の策定を加速させる」と述べた。同時に「国のかたちに関わる大改革に挑戦し、新たな国造りを力強く進めていく。その先に憲法改正がある」とも表明した。
臨時国会閉幕を受けて記者会見に臨んだ安倍晋三は憲法改正について「必ずや私の手で成し遂げていきたい」「与野党の枠を超えて活発に議論して令和の時代に相応しい改憲原案の策定を加速させる」「国の形に関わる大改革に挑戦し新たな国造りを力強く進めていく」「その先に憲法改正がある」と述べました。安倍政権の下での憲法改正に改めて強い意欲を示しています。
これは完全に「憲法99条」で定めた「憲法尊重擁護義務」に違反しています。憲法改正は総理大臣の手で成し遂げるものではなく「国民の要求」によってなされるものです。下記の「2020年改正憲法施行」も含めて行政府の長に過ぎない安倍晋三にこんな発言を許している時点で既に「憲法」は形骸化しています。危機的状況です。そして当然のようにこの馬鹿げた妄言をスルーしている大手マスコミの忖度報道に国民は猛抗議するべきです。
スキャンダルの棚ぼたで「憲法改正」は先送りに!
■臨時国会閉会 国民投票法は継続審議に 党首討論は開催されず
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191209/k10012208011000.html
NHK NEWS WEB 2019年12月9日 18時21分
10月に召集された第200臨時国会は国民投票法の改正案など成立に至らなかった法案を継続審議にする手続きなどが行われ、閉会しました。会期末の9日、衆議院では議院運営委員会で野党側が申し入れた会期の延長について採決が行われ、与党側の反対多数で否決されました。
一方、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が断続的に会期末の対応を協議し、閉会中も内閣委員会で理事会を開き「桜を見る会」について政府から説明を受けることなどで合意したことから、野党側は安倍内閣に対する不信任決議案の提出を見送りました。
■「桜を見る会」未解明のまま臨時国会閉会 首相会見、従来説明に終始
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20191209/k00/00m/010/222000c
毎日新聞 2019年12月9日 21時07分(最終更新12月9日21時48分)
第200臨時国会が9日閉会し、安倍晋三首相が閉会に合わせて首相官邸で記者会見した。首相支持者の優遇や招待者名簿の廃棄などが問題となっている首相主催の「桜を見る会」について、「内閣府があらかじめ定められた手続きにのっとり(名簿は)適正に廃棄した」などの従来の説明を繰り返し、文書が残っていないことを理由に事実確認できないとの問答に終始した。年明けの通常国会に関し、政府・与党は来年1月20日召集を軸に、首相の外交日程を踏まえて調整する。【青木純】
2019年12月9日(月)。第200回「臨時国会」は同日夕方に閉会。重要法案の「日米貿易協定(日米FTA)」の承認案は自公維の数の力でゴリ押しされてしまいました。会期途中で「桜を見る会」の疑惑浮上で立憲民主党など野党5党・会派は此方の追及に力を入れています。良くも悪くも桜を見る会に振り回された臨時国会です。
立憲民主党など野党5党・会派の要求していた会期延長の要請は与党の反対多数で否決。桜を見る会に関して安倍政権は閉会後に別に説明の場所を設ける方向で与野党は合意。これを受けて立憲民主党は「内閣不信任案」の提出を見送り与野党の全面対決は回避された形です。
臨時国会の会期中に総理大臣と野党党首で論戦を行う「党首討論」は1度も開催されず消化不良で終っています。また、桜を見る会の影響で憲法改正に必要な「国民投票法改正案」の審議は日程の関係で延期されました。来年の通常国会で継続審議になっています。
国民投票法の改正(改善)は必要不可欠なので単純に喜べません。護憲派もこの点に関しては議論に応じるべきです。一方で、スキャンダルの棚ぼたで「憲法改正」そのものを先送りにできた事は朗報です。
安倍晋三「2020年改正憲法施行」を断念?
■首相、憲法改正「20年施行」を断念「21年国民投票」に修正
https://mainichi.jp/articles/20191204/k00/00m/010/181000c
毎日新聞 2019年12月7日 02時00分(最終更新12月7日08時24分)
安倍晋三首相は憲法改正を巡り、自らが目指した「2020年改正憲法施行」を断念した。相次ぐ閣僚の辞任や首相主催の「桜を見る会」の問題で野党の反発が高まり、改憲の手続きを定める国民投票法改正案の成立が見送られ、20年施行が困難となったためだ。首相は自民党総裁任期が満了する21年9月までに国民投票実施を目指す目標に事実上修正する方針。任期中の施行にこだわらない姿勢を示し、野党の協力を得たい考えだ。複数の与党関係者が明らかにした。
安倍晋三は自身の設定した「2020年改正憲法施行」を断念し「2021年国民投票」に修正しました。相次ぐ閣僚のスキャンダルや前述の「桜を見る会」の問題で野党は反発を強めています。憲法改正の手続きに必要な国民投票法改正案の成立は結果的に見送られました。改憲派の集会などで繰り返し強調していた目標を当面回避できたのは大きいです。




